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ヘウレーカ の商品レビュー

3.9

48件のお客様レビュー

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2020/07/09

シラクサの結末を知っているが故に、読んでいる最中、感情移入すればするほど憂愁の感情が募ってくる。読了後の感想はやっぱり悲しいの一言。歴史の中のふとした所に目を付け独特の観点でシナリオを構築するる岩明さんの歴史漫画は本当に素晴らしいです。

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2011/10/27

アルキメデスの兵器無双。 先生がこんな亡くなり方をしたのなら、本当に残念だな。 シラクサ市民の分裂も見てて辛かった。 作中の二人も無事結ばれて、ローマに逃げて欲しかったなあ。

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2011/09/16

ローマVSカルタゴ。 戦争とはグロテスクなもの。 天才アルキメデスの変わった機械。 主人公のダミッポス。 裏切り。 対人ではなく、 機械的な殺戮。 現代にも劣らない虐殺。 「寄生獣」好きなら読むべし。

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2011/07/17

争い、血を流した年月より、理解と寛容に努めた歳月の方が長い。 そう言える未来を迎えることができるのかな。 『プルターク英雄伝』 河野与一 『ハンニバル』 長谷川博隆 『図解古代・中世の超技術』 小峯龍男 『ヨーロッパ ①』 ノーマン・デイヴィス 『世界不思議物語』 リーダーズダ...

争い、血を流した年月より、理解と寛容に努めた歳月の方が長い。 そう言える未来を迎えることができるのかな。 『プルターク英雄伝』 河野与一 『ハンニバル』 長谷川博隆 『図解古代・中世の超技術』 小峯龍男 『ヨーロッパ ①』 ノーマン・デイヴィス 『世界不思議物語』 リーダーズダイジェスト 『アインシュタインと手押し車』 ピエール・チュイリエ他 『ハンニバル戦記』 塩野七生 『戦術書』 ポリュアイノス 『ギリシア軍の歴史』 ピーター・コノリー L・E・ユンケル 『ローマ軍の歴史』 ピーター・コノリー クリスティーヌ・ジョリエ 『図解ギリシア』 周藤芳幸

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2011/07/10

『ヒストリエ』前章もしくは原型のような短編。2001~2002年にヤングアニマル増刊『Arasi』に連載されていたものです。シラクサを防衛するためアルキメデスが発明した秘密兵器でのローマ軍の殺戮場面が、『寄生獣』チックな描写でさすがの岩明作品。 ダミッポスとエウメネスの顔が同じ...

『ヒストリエ』前章もしくは原型のような短編。2001~2002年にヤングアニマル増刊『Arasi』に連載されていたものです。シラクサを防衛するためアルキメデスが発明した秘密兵器でのローマ軍の殺戮場面が、『寄生獣』チックな描写でさすがの岩明作品。 ダミッポスとエウメネスの顔が同じ。ラストは無常。

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2011/07/05

シチリアにいってみたくなる本 歴史って色々な思惑と人が織り交ざっていくんだろうなって感じさせる名作

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2011/04/25

タイトルが「エウレカ」もしくは「ユリイカ」のことだろうと興味を持って、手に取ってみました。 古代ギリシア時代のカルタゴ対ローマの第二ポエニ戦争期で、現シチリア島のシラクサの町が舞台となっています。 主人公は、「名前が変」「スパルタ人なのにやさ男」と言われてばかりのギリシア人、ダ...

タイトルが「エウレカ」もしくは「ユリイカ」のことだろうと興味を持って、手に取ってみました。 古代ギリシア時代のカルタゴ対ローマの第二ポエニ戦争期で、現シチリア島のシラクサの町が舞台となっています。 主人公は、「名前が変」「スパルタ人なのにやさ男」と言われてばかりのギリシア人、ダミッポス。 仲の良い女友達クラウディアはローマ人ですが、二人の馴れ初めなどは語られずに話が進んでいきます。 当時のギリシアは、カルタゴにつくか、ローマにつくかで、揺れていたんですね。 そこに、カルタゴのハンニバル将軍のもとに亡命していたエピキュデス将軍が躍り出て、クーデターを起こし、ローマ撲滅に奮闘します。 敵となった彼女の安全のために二人が身を寄せたのは、発明家アルキメデスの屋敷。 少しもうろくしている稀代の天才の晩年が、物悲しく描かれます。 自分が発明したものが、戦いの武器に応用されていることへの責任感を持つ彼。 ローマ軍に殺されたという逸話がきちんと描かれていました。 そういえば、アルキメデスは、ギリシア人だとばかり思っていましたが、実際にはシチリア人で、そこで命を落としたわけなんですね。 ローマでは、氏族の名前が同じ場合は、同じ先祖とみなされ、助け合う義務があったことを、この本で知りました。 ダミッポスは、初めは全く主人公としてのオーラを感じませんでしたが、そのうちに機転もきき、ローマのマルケルス司令官相手に丁々発止を繰り広げるなど、弁が立つこともわかります。 迫力のある筆致ですが、絵に動きが感じられず、表情も乏しいのが残念。 でも、読み進んでいくうちに、古代のアルカイック風であるようにも思えてきました。 2千年経ったところで終わります。 次の巻は現代に飛ぶのかな?と楽しみになりましたが、どうやらこの1巻で終わりの様子。 そう考えると、なんだか最後のまとめが若干中途半端だったような気がしてきます。 もう少し話を発展させてもらえたら、もっと楽しめたのになあと思いました。 『テルマエ・ロマエ』のギリシア版・シリアス版のような気持ちで読みました。

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2011/04/05

「一冊の中によくまとまったな」というのが最大の印象。 歴史に関連する本は、ある程度時代背景や登場人物を知った上で読むと面白みはますけど、まったくない状態だといくらか反応は薄い部分が出てくるのかなと考えているが、この作品はそんなことを考えなくても十分に面白い。

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2010/08/20

良い。 シラクサ陥落まで非常にテンポ良く一冊にまとまっている。 クラウディアとのデートの伏線もちょっと綺麗過ぎる程に回収。すばーらしい。 この無常感は歴史マンガはこうあるべき、というある種お手本のようなもの。作者の創作部分も含めてね。 ボケたアルキメデスの描写が悲しい……。

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2010/05/29

アルキメデスが浮力の原理を思いついた時に叫んだ「ヘウレーカ」を題名とする漫画です。 プルタルコスの『対比列伝』のマルケルスの章をベースに、第二次ポエニ戦争で陥落したシュラクサイが舞台になっています。スパルタ出身の若者とローマ人の娘との悲恋、アルキメデスの技術とその最後が描かれてい...

アルキメデスが浮力の原理を思いついた時に叫んだ「ヘウレーカ」を題名とする漫画です。 プルタルコスの『対比列伝』のマルケルスの章をベースに、第二次ポエニ戦争で陥落したシュラクサイが舞台になっています。スパルタ出身の若者とローマ人の娘との悲恋、アルキメデスの技術とその最後が描かれているのです。エンターテイメントとしてはとても良く出来ていて、お勧めの一冊です。 さてこの漫画ではアルキメデスが、研究以外のことについては痴呆状態であるかの様に描かれていますが、果たしてそうなのでしょうか。 J.E. ゴードンの『構造の世界』によれば、古代の兵器の進歩はここシュラクサイで始まり、下級官吏から身を起こし僭主となったディオニュシス一世は、軍事政策の一環として世界で最初と思われる武器研究所を設立し、全ギリシャから最も優れた数学者と職工を集めた、とあります。 私の推測では、アルキメデスの先祖が家業としての数学を携えて応募したとも考えられます。頭脳と技が集積したシュラクサイが辺境でありながら武器の開発で地中海世界でトップランナーなり、マルケルスを苦しめる技術開発を成し遂げられたのかもしれない。アルキメデスは若い頃学んだアレキサンドリアに自分の研究成果を書き送りますが、テーマは数学に限られます。彼自身も軍事技術に関わっていたに違いないのですが、これは軍事機密で公表されることが無かったので、記録にも残らなかったのでしょう。 漫画に登場するシュラクサイ側の投石器は回転する一組のローラーによって球を打ち出す「ピッチングマシン」をモデルにしていますが、勿論古代にはこれを実現する技術はありえず、弾性体に蓄えたひずみエネルギーで石を打ち出すパリントノン(palintonon, ギリシャ)またはバリスタ(ballista,ローマ)です。バリスタと言っても電子デバイスではありません。 スパルタ人ダミッポスがシュラクサイの女性を集めてローマの軍船を手鏡の反射光で焼き払う場面があります。作者の創作なのですが、この話の元ネタはヨハンネス・チェチューズの『歴史の書』です。この書は12世紀に書かれたことが『解読!アルキメデス写本』を読んで分かりました。これだけの衝撃的な戦闘ならば、記録に残るはずなのですが、「講釈師見てきたようなうそ」に違いありません。

Posted byブクログ