ファラオの墓(文庫版)(4) の商品レビュー
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4/4 時期的には「風と木の詩」直前。 経緯としては、竹宮、「風木」を発表したい。 しかし編集部から待ったをかけられる。 じゃあ今から連載する作品で読者アンケートで一位を取ったら発表させてくれ、と交渉。 したはいいが、どうしたもんかね。 増山法恵「貴種流離譚がいいよ」とアドバイス。 竹宮がなんとなく思い描いていたビジョンと合わせて、じゃあ時代はどこにする? エジプト? 「墓」ってタイトルはどうなん? などと戦略的に作り上げていった作品、とのこと……「少年の名はジルベール」より。 この成立過程自体が面白い。 戦略的にストーリーを随時見直しているためか、とにかく展開は目まぐるしく、次はどうなる、今後どうなる、と引き込む。 確かに面白い。目が離せない。当時の少女たちの鼻息が、感じられる。 が、清廉潔白なサキオリスと、無垢な妹ナイルキアと、イカレた暴君スネフェルと、話の分かる婚約者アンケスエン姫……と、あまりに「顔=性格そのもの」すぎて、飛躍や逸脱はない。 そりゃ年頃の少女をときめかせるための漫画だから仕方ないが、たとえば(当時の習俗だからとかいって)サリオが妾を持ったり、スネフェルが性病で全身が病み爛れたり(三島由紀夫「癩王のテラス」)……と、いや、これはおじさんの発想だった。 それにしても、アビドスのアウラ・メサ姫の健気さよ! 可愛い!
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相変わらずナイルの位置や、イザイの生き様など、実に神話的である。 それ故に主要登場人物らの人間的魅力は薄くなってしまう。なんだろう、物によって都合よく動かされているように見えてしまう。しかし脇役が輝くのは力量なのか。 アウラがけなげでかわいいが、しかし、このさき神々と同列に...
相変わらずナイルの位置や、イザイの生き様など、実に神話的である。 それ故に主要登場人物らの人間的魅力は薄くなってしまう。なんだろう、物によって都合よく動かされているように見えてしまう。しかし脇役が輝くのは力量なのか。 アウラがけなげでかわいいが、しかし、このさき神々と同列に並ぶのかと思うと、彼女は悲劇のヒロインのようにも見えてしまう。
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作者自身が創作した「エステーリア戦記」が題材。 普通だったら既存の神話などを下敷きにするのに、 自分で戦記まで書いた作者に脱帽。 国を滅ぼされた王子、サリオキス。 敵国ウルジナのスネフェル王。 スネフェルに恋したナイル姫はサリオの妹で。 壮大で豪華なコミックです。 エジプト好きな...
作者自身が創作した「エステーリア戦記」が題材。 普通だったら既存の神話などを下敷きにするのに、 自分で戦記まで書いた作者に脱帽。 国を滅ぼされた王子、サリオキス。 敵国ウルジナのスネフェル王。 スネフェルに恋したナイル姫はサリオの妹で。 壮大で豪華なコミックです。 エジプト好きなら是非一読をw
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