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古道具 中野商店 の商品レビュー

3.7

144件のお客様レビュー

  1. 5つ

    25

  2. 4つ

    54

  3. 3つ

    48

  4. 2つ

    5

  5. 1つ

    2

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2012/06/01

登場人物みんな、どこか欠けているのだけれど、それこそ人間味があって、暖かい。 日常をつむぐことの大切さと、日常をつむぐことでしか味わえない深さのような。

Posted byブクログ

2012/04/16

川上弘美の作品ってわりと曖昧というか、地に足ついてない空気じゃないですか。あれ、そういう気分じゃないときはイライラしますよね。俺はもっと質実剛健って感じのが読みたいんだ、プロレタリア文学とかその辺がいい、みたいな。一方で、よくわからない気分に揺られたいときはなかなか良いですよね。...

川上弘美の作品ってわりと曖昧というか、地に足ついてない空気じゃないですか。あれ、そういう気分じゃないときはイライラしますよね。俺はもっと質実剛健って感じのが読みたいんだ、プロレタリア文学とかその辺がいい、みたいな。一方で、よくわからない気分に揺られたいときはなかなか良いですよね。 『蛇を踏む』とかと違って超常現象が起きないタイプの作品です。恋愛要素強いです。 『ニシノユキヒコの恋と冒険』以来川上弘美の描く恋愛についてははっきりとした敵意を持っていて、その感情については本作もあまり変わらないです。流れに流されすぎてるのと、気まぐれすぎるのがよくない。 けれども、描き出される全体的な雰囲気は、なんとなくセピア調に近く、なんだか読んでいると安心します。

Posted byブクログ

2012/04/06

サキ子さんの迫力がすごかった。 中野商店のメンツをみてるとどうしようもないけど魅力的なひとたち、という言葉が浮かんできた。いや、どうしようもないから魅力的なのかもと思ってみたり。 その考えは作中で「なんかこう、自分のこと、小出しにしてたなあ、みんな。全開じゃなく。」という言葉をみ...

サキ子さんの迫力がすごかった。 中野商店のメンツをみてるとどうしようもないけど魅力的なひとたち、という言葉が浮かんできた。いや、どうしようもないから魅力的なのかもと思ってみたり。 その考えは作中で「なんかこう、自分のこと、小出しにしてたなあ、みんな。全開じゃなく。」という言葉をみた時認識した。あぁ、どうしようもないと他人に思わせる所まで自分を余すところなく出し切っていること、それでも周りがそれを受け入れていること、そういう関係って魅力的だなと。 終盤の展開が響いた。祇園精舎の鐘の音・・・ですな。でもどうしようとしない人たちが動き始めるのをみると、同族としては寂しさを感じる。

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2012/03/02

川上弘美『古道具 中野商店』読了。古道具屋に集う、個性的な面々とその日常。文章の中に感情を表現する部分がすごく少ないので、一見淡々としているが、どこか居心地の良さを感じさせる。アマゾンを見てみたら、この著者にはけっこう熱狂的なファンが多いのでちょっとびっくり。

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2014/02/07

小難しい恋話かと思ったら、古道具屋に集まった人達のユルユルした友情話だった。時間の経過と登場人物の成長や変化に観点を置いたら面白かった。

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2012/01/26

骨董好きには、たまらないバイトだー こんなゆるい雰囲気の人たちに囲まれて、暮らせたらなー と考えさせられる今日この頃。

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2012/01/02

面白かった。 登場人物4人の関係性がゆるくて、話している内容もぐたぐだな感じが好きでした。映画を見てるような本でした。

Posted byブクログ

2011/09/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

まずタイトルがすごく好きです。 文章も読みやすくて、大好きな雰囲気の一冊でした。 みんながさみしくて、暖かい人達で。 「タケオがきらい」だと繰り返すところが好きです。 「きらい」と思うたびにヒロミの心にヒビが入っていくような 痛々しい感じ。

Posted byブクログ

2011/07/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最初は、とくに何も思うことなく、 淡々と読み進めていってたんですけど、 後半になるにつれ、どんどん入り込んでいって、 最後のほうは泣いてしまった。 授業中黙々と読みながらひとり涙ぐむ私…困りました。(笑) こんなお店で一度働いてみたいなあ。 でも、一度こういうところで働いてしまったら、 主人公たちのように普通の会社に勤めるなんてこと、 私には絶対にできない!!(笑) えらいなあと…まさかタケオが! ほのぼのあたたかい作品でした。 結構好きです。

Posted byブクログ

2011/06/11

久しぶりに読み返したのでレビューを。 古道具を売っている中野商店が中心の日常の話。日々の流れがたんたんと。人とのやり取りがたんたんと。 でも登場する人々がみんな一癖も二癖もある人ばかりで話がぐーんと面白くなる。大きな出来事はないけれど、その日常の中での主人公の不器用な恋愛...

久しぶりに読み返したのでレビューを。 古道具を売っている中野商店が中心の日常の話。日々の流れがたんたんと。人とのやり取りがたんたんと。 でも登場する人々がみんな一癖も二癖もある人ばかりで話がぐーんと面白くなる。大きな出来事はないけれど、その日常の中での主人公の不器用な恋愛がとても心をうつ。なんかせつない感じとか、やりきれない感じとか、しあわせな感じとかが伝わってくる。終わり方もとても良い感じ。 また読み返すだろうなぁ。

Posted byブクログ