古道具 中野商店 の商品レビュー
久々に川上サンのほんわかした世界に浸れた。彼女の文章は落ち着く。言葉の使い方が心地よく、比喩が上手。スキです。
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古道具屋「中野商店」でアルバイト中の私、 微妙な関係の同じくアルバイトのタケオ、 店主の中野さん、 そのお姉さんのマサヨさん。 世代は違うけれども、 それぞれの不器用な恋、 友情を描くなんとなくほっこりした小説 主人公のヒトミさんの不器用さになんとなく自分を投影...
古道具屋「中野商店」でアルバイト中の私、 微妙な関係の同じくアルバイトのタケオ、 店主の中野さん、 そのお姉さんのマサヨさん。 世代は違うけれども、 それぞれの不器用な恋、 友情を描くなんとなくほっこりした小説 主人公のヒトミさんの不器用さになんとなく自分を投影。 人と接することって本当に難しい。 できれば距離を置きたいけど、 仲がよくなれば近づきたい。 私は人と自然に接することのできる人を羨ましいと思う。 ヒトミさんはそうでもなさそうだけど。 なりたいと思ったのはマサヨさん。 奔放ではないけど、 自然体なのがよい。 中野さんでもいい。 とにかく人に対しての恐怖心のない二人がまぶしいね。 静かに流れる時間がとても心地よい物語でした
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西東京の街の古道具屋、そこに集う人々。 それぞれのじれったい恋のようなもの、あるいは恋そのもの。 小道具も、科白も、行間の空気感も、川上弘美ワールド
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≪骨董ではなく古道具屋≫なのだという店主中野さん。 その姉のマサヨさん。そしてアルバイト店員のタケオと この物語の語り手であるヒトミ が主な登場人物。 中野商店の中は、置いてある古道具のせいなのか、そこにいる人たちのせいなのか、なんとはなくいい加減で曖昧で、外の世界からはほんの...
≪骨董ではなく古道具屋≫なのだという店主中野さん。 その姉のマサヨさん。そしてアルバイト店員のタケオと この物語の語り手であるヒトミ が主な登場人物。 中野商店の中は、置いてある古道具のせいなのか、そこにいる人たちのせいなのか、なんとはなくいい加減で曖昧で、外の世界からはほんの僅か揺らいで浮き上がっているような雰囲気である。 そこにいる誰もがきちんと毎日商売をし、生活をしていて、描かれていることはものすごく生活感の漂うことごとなのだが、なぜかそこからは生活感が感じられない。 それぞれがそれぞれに 生きることに不器用なせいだろうか。 何かが少しずつぎこちなくずれていて、それが妙にこちらを心地好くするのである。 世間一般にいう普通にしているヒトミとタケオの様子の方が、何かが違うように思えてしまうのはなぜだろう。
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