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「三島由紀夫」とはなにものだったのか の商品レビュー

4.1

25件のお客様レビュー

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2009/10/04

1/1読了。今年最初の本。 あ〜頭のいい人の頭の中身を知りたい!と思うときは、橋本治を読む。のたのたでありながら、直感的なひらめにき溢れた思考回路の一端がアホな私にもちょびっとだけわかるように、丁寧に示されていく。 ふーん、三島由紀夫文学は、全編これ私小説だったんだぁ・・・。...

1/1読了。今年最初の本。 あ〜頭のいい人の頭の中身を知りたい!と思うときは、橋本治を読む。のたのたでありながら、直感的なひらめにき溢れた思考回路の一端がアホな私にもちょびっとだけわかるように、丁寧に示されていく。 ふーん、三島由紀夫文学は、全編これ私小説だったんだぁ・・・。実行者と認識者という二つのくくりに若干安易な点も感じるけど、最後までゆるぎない論理で、ぐいぐい読ませる。エンターテーメントだなあと思った。 芝居に詳しい著者だけに、三島劇に関する章が特に好きでした。

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2011/07/27

三島は一般的には、「右翼」「同性愛」などのキーワードで意識されることが多いと思うのですが、この著者は「“同性愛”を書いた作家ではなく、“同性愛”を書かなかった作家」であると論じます。そうして『仮面の告白』から『豊穣の海』シリーズに至るまでの経過を辿っていくことで、不思議なほど説得...

三島は一般的には、「右翼」「同性愛」などのキーワードで意識されることが多いと思うのですが、この著者は「“同性愛”を書いた作家ではなく、“同性愛”を書かなかった作家」であると論じます。そうして『仮面の告白』から『豊穣の海』シリーズに至るまでの経過を辿っていくことで、不思議なほど説得力のある「三島由紀夫」のイメージが浮かび上がらせています。 ただ(こういうことを言うと元も子もないのですが)、究極的には本人にしか判らない事を論じるのは空しさが消えないものですね。

Posted byブクログ

2009/10/04

私の思ってた三島と近いとこも会ったり、違うとこもあったり。時々くどいなーと思ってめんどくなったりしましたが、三島が同性愛を書く作家ではなく「書かない」作家だという考察がとても興味深かったです。

Posted byブクログ

2009/10/04

橋本治が三島由紀夫の「豊饒の海」4部作を中心に読みときながら、「三島由紀夫」と平岡公威について言及する大変優れた長篇評論。第1回小林秀雄賞受賞作品。ここには、よくありがちな「他説との比較や同調もしくは反論」というものは殆どない。あくまでも作品のみに向かい合って、他人のものではない...

橋本治が三島由紀夫の「豊饒の海」4部作を中心に読みときながら、「三島由紀夫」と平岡公威について言及する大変優れた長篇評論。第1回小林秀雄賞受賞作品。ここには、よくありがちな「他説との比較や同調もしくは反論」というものは殆どない。あくまでも作品のみに向かい合って、他人のものではない自分の言葉でその「世界」を、三島由紀夫を語っている。この本を読みすすむうちに溢れ出て満ちてくる充実感は、何にも勝る。やっぱり橋本治の書くものが自分は好きなんだな、とあらためて思った。

Posted byブクログ

2009/10/04

橋本治は平易な言葉をつかって大変難解というか私などではついていけない飛躍したことを言う人なので、うっかり読んだりしないよう長年警戒していたのですが、文庫の新刊で平積みされていてつい購入してしまいました。最初の「禁色」論でもういきなりわけわからんのですが【読書中】

Posted byブクログ