告白 の商品レビュー
きっとあれが人間としてあるべきなんやろな。 結果としての殺人だとか、残虐なことはおいておいて、”感じる”こととか、”できない”こととか、やっちったってこととか。 でもでも、何が正しいかなんかわからんけど、人間はもっと、もっと楽に生きれるようになってるのって、それって、感じて、思っ...
きっとあれが人間としてあるべきなんやろな。 結果としての殺人だとか、残虐なことはおいておいて、”感じる”こととか、”できない”こととか、やっちったってこととか。 でもでも、何が正しいかなんかわからんけど、人間はもっと、もっと楽に生きれるようになってるのって、それって、感じて、思って、考えてってする事をしなくなってるからだろうな。どこかしらたくさんのお手本やらがあって、考えなくてもいいようになって。 10/26
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町田康最高傑作! というよりひさびさにガツンときた。あたしのあわ〜っとおもっているあいまいな、コトバにできない「あれ」の周辺を描ききっている。 高橋源一郎「さようなら、ギャングたち」級のすばらしさ。 あんたはスゴイ!
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聖書の様にぶ厚い本だが、通勤時の持ち運びも苦にならず、一気に読了。熊太郎が可哀想過ぎてやるせない。一時、我が家で河内弁が流行り、柄が悪くなる。関西人以外の人に、河内弁のニュアンスが伝わるかが少し不安。モヘアのネーミングが一大センセーション。勝負師(ギャンブラー)必読。勝率アップ間...
聖書の様にぶ厚い本だが、通勤時の持ち運びも苦にならず、一気に読了。熊太郎が可哀想過ぎてやるせない。一時、我が家で河内弁が流行り、柄が悪くなる。関西人以外の人に、河内弁のニュアンスが伝わるかが少し不安。モヘアのネーミングが一大センセーション。勝負師(ギャンブラー)必読。勝率アップ間違いなし。
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人はなぜ人を殺すのか 河内音頭のスタンダードナンバー<河内十人斬り>をモチーフに、 町田康が永遠のテーマに迫る渾身の長編小説! (帯より) 676ページの大作である。 評判もずいぶんいいらしい。 でも、わたしはあまりのめり...
人はなぜ人を殺すのか 河内音頭のスタンダードナンバー<河内十人斬り>をモチーフに、 町田康が永遠のテーマに迫る渾身の長編小説! (帯より) 676ページの大作である。 評判もずいぶんいいらしい。 でも、わたしはあまりのめり込めなかった。 主人公である熊太郎は極度に思弁的なその性癖ゆえに、子どもの頃から 心の奥で考えていることをそのまま言い表す言葉を持たずに育つ。よって、周囲の評価と自らの胸の裡とのギャップに悩み、それによって更に、物事を不必要に歪めて先読みするようになり、かえって何事も上手く行かぬようになる。 熊太郎の思弁性は 極端なものかもしれないが、多かれ少なかれ誰にでもある要素ではないだろうか、と思うとき、全面的に熊太郎に肩入れする気持ちにはなれないのである。ある場面では共感し同情的にもなるのだが。
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史実でもあり俗謡にもなっている「河内十人斬り」という事件を、作者独自の文体で構築している。主人公の城戸熊太朗を幼少時代から没するまで丁寧に描き、しかも彼の主観的な視点をかなり導入することで作者の作風に引き寄せている。この手法は、島田荘司が「龍臥亭事件」で津山三十人殺しを扱った際の...
史実でもあり俗謡にもなっている「河内十人斬り」という事件を、作者独自の文体で構築している。主人公の城戸熊太朗を幼少時代から没するまで丁寧に描き、しかも彼の主観的な視点をかなり導入することで作者の作風に引き寄せている。この手法は、島田荘司が「龍臥亭事件」で津山三十人殺しを扱った際のものと似通っているが、島田荘司が事件の社会的な視点を意識するあまり史実に異様に忠実になってしまったのと違い、今作では主人公の魅力や人となりを描く延長線上に事件が位置するという風に描いてある。これは思うに作者のスタンスが軽く無頼が入っているためだと思われる
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