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半島を出よ(下) の商品レビュー

4.2

126件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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  3. 3つ

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2014/11/05

村上龍の『半島を出よ』上・下巻を読んだ。最近、仕事も忙しくて結構長く掛かった。 最近の北朝鮮の核実験やそれに対するアメリカ、中国、韓国と日本の対応を見ると、実際にこの物語のような事件、すなわち朝鮮半島統一に向けた北朝鮮の変遷のために軍の一部の分離のようなことが必要になる日が来る...

村上龍の『半島を出よ』上・下巻を読んだ。最近、仕事も忙しくて結構長く掛かった。 最近の北朝鮮の核実験やそれに対するアメリカ、中国、韓国と日本の対応を見ると、実際にこの物語のような事件、すなわち朝鮮半島統一に向けた北朝鮮の変遷のために軍の一部の分離のようなことが必要になる日が来るのかもしれない。 その時、日本の一部への侵攻が北朝鮮の国家主導もしくは軍の一部のクーデターとして起こる可能性もゼロではないのかもと思った。 この話の中には、さまざまな立場のグループが並列で登場してくる。話の展開は、一部前後しつつ進んでいく。最後は多少呆気なく終わってしまった印象もあるが、面白いストーリーであった。 登場するコリョ軍の一人一人の感覚と日本人の一人一人の感覚があまりにも離れていて、それが現実にもそうなんだろうなぁと思うと共に、その感覚の違いがストーリー全体に大きな影響力を与えているようだ。 2006年11月25日 読了。 結構、今もタイムリーな話題ですね。

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2014/10/07

上下通しての感想。すごかった!!なんて本当に安直な感想のように響いてしまうけど本当にすごかった!なにがすごいって圧倒的な情報量に裏付けられた設定と、緻密に計算された構想。覚えきれないほどたくさんの人物が登場し、それぞれの視点から語るのだがそのどれもが無駄でなく物語を構成する必須の...

上下通しての感想。すごかった!!なんて本当に安直な感想のように響いてしまうけど本当にすごかった!なにがすごいって圧倒的な情報量に裏付けられた設定と、緻密に計算された構想。覚えきれないほどたくさんの人物が登場し、それぞれの視点から語るのだがそのどれもが無駄でなく物語を構成する必須のピースになっている。高麗遠征軍側の人物と日本政府側の人物が語る部分が物語の多くを占め、それに対してイシハラ組の人物が語る部分が少ないのも村上龍の計算の内だと思った。 善悪に悩み、自らがとる行動ひとつひとつに口実を見つけ、拠り所としたがる日本政府、そして本州の日本人。自らの中に絶対の善悪を持っていてその善の範囲であれば人を制圧することにすら何の躊躇いも持たない高麗遠征軍。そして善悪という概念を持たず「やりたいことをやる」、新種の人間とも言うべきイシハラ組。 最初はグロテスクだ、と思いおそるおそる読んでいたもののだんだんそういったシーンに動じなくなり、イシハラの言葉に共感し、「何が怖いのか突き止めないと進めない、そうだよなぁ」とヒノの心理に頷き頷き、ついにはイシハラ組を応援してしまう。やがて、周囲と協力することなんてついぞなかった彼らのうちに生じる微妙な変化に感動させられたりもする。しがらみに囚われずそれぞれの信念で動く彼らが戦う姿やもたらす結果が本当に爽快で、残り少ないページを見て切なくなった。正しいか正しくないか、利益があるかないかなど大した問題ではないと言ったらそれこそ問題かもしれないけれど、そういうときもあるんだと痛感させられた。頭の中がもやもやする程悩み、人生の岐路のような状況に立たされたときイシハラの言葉を思い出すだろう。 「それは、お前の自由だ。」 読んでよかった〜!きっとまた読むでしょう!

Posted byブクログ

2014/09/19

こんなに作りこまれた小説はひさしぶりた。 うまくピースがはまっていくようにするすると話がはいってきて怖いくらいでした。 コリョとイシハラグループ、細川さんはすごく好きでした。 チョ•スリョンもよかった。 もう一度読む力は残ってないけど( ´∀` ;) 読んでよかったとは思いました...

こんなに作りこまれた小説はひさしぶりた。 うまくピースがはまっていくようにするすると話がはいってきて怖いくらいでした。 コリョとイシハラグループ、細川さんはすごく好きでした。 チョ•スリョンもよかった。 もう一度読む力は残ってないけど( ´∀` ;) 読んでよかったとは思いました。

Posted byブクログ

2014/08/06

石原軍団VS北朝鮮500人の兵士 高麗遠征軍に占領された福岡は遠征軍に怯えながらも帰順の意を示していく。 遠征軍の後続部隊12万が北朝鮮を出発し福岡が完全制圧されようとしている。 もちろん日本政府は上巻同様、及び腰でテロリストとは交渉しないけど福岡封鎖続行中。セオリーを履き違え...

石原軍団VS北朝鮮500人の兵士 高麗遠征軍に占領された福岡は遠征軍に怯えながらも帰順の意を示していく。 遠征軍の後続部隊12万が北朝鮮を出発し福岡が完全制圧されようとしている。 もちろん日本政府は上巻同様、及び腰でテロリストとは交渉しないけど福岡封鎖続行中。セオリーを履き違えている日本政府は、ただただ意味の無い仕事をやってるっぷり・・・ そこで立ち上がるのが男の中の男達、石原軍団! 独立した個性でバラバラの個だった彼等は誰に頼まれる訳ではなく使命感でもなく、ただただ遠征軍に立ち向かっていくのでした! 注:炊き出しをする石原軍団は全然関係ありません!

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2014/04/29

壮大だった。あり得ないと思えるけど、それでもリアルだった。登場人物が多く、それぞれにバックグラウンドがある。北朝鮮、行政、国際関係、経済、人々の生活、考えることと行動すること、成長環境、げんじつを直視すること、アイデンティティ、決定プロセス、目的目標を定めること、決めること、断つ...

壮大だった。あり得ないと思えるけど、それでもリアルだった。登場人物が多く、それぞれにバックグラウンドがある。北朝鮮、行政、国際関係、経済、人々の生活、考えることと行動すること、成長環境、げんじつを直視すること、アイデンティティ、決定プロセス、目的目標を定めること、決めること、断つこと、軍事について、音の繋がりと意味と詩、法律、歴史、暴力と理性、メディア、様々なところに思いを巡らすことができた。 2011年が主要な舞台であるということ、そして読んだのが2014年であるということに符号を与えたくなった。

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2014/02/09

福岡を占領した北朝鮮の反乱軍を壊滅させるため 社会から孤立した集団が立ち上がった ビルを爆破することで反乱軍を一網打尽 虫と爆弾を使って見事壊滅させた 下巻は結構盛り上がったが あまりスピード感を感じなかった 現実にこういうことが起きたら日本政府はどういう対応をす...

福岡を占領した北朝鮮の反乱軍を壊滅させるため 社会から孤立した集団が立ち上がった ビルを爆破することで反乱軍を一網打尽 虫と爆弾を使って見事壊滅させた 下巻は結構盛り上がったが あまりスピード感を感じなかった 現実にこういうことが起きたら日本政府はどういう対応をするのだろうか?

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2013/12/17

そういえば、なんで最初のなんとかさんは、ブーメランを博多に送り込んだんやろうか…。 あんな危機にしっかり対応出来る政治家なんているんやろうか…。

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2013/06/13

北朝鮮の反乱軍が福岡ドームを占拠する。市民を人質に捕られ、日本政府はなんの対策も講じないまま、ただ福岡を封鎖してしまう。そして、数日後にはさらなる十二万人の朝鮮反乱軍の上陸が迫っていた。 この小説には、高麗遠征軍、日本の政治家、官僚、イシハラ軍団、医者、福岡の市役所勤務の公務員な...

北朝鮮の反乱軍が福岡ドームを占拠する。市民を人質に捕られ、日本政府はなんの対策も講じないまま、ただ福岡を封鎖してしまう。そして、数日後にはさらなる十二万人の朝鮮反乱軍の上陸が迫っていた。 この小説には、高麗遠征軍、日本の政治家、官僚、イシハラ軍団、医者、福岡の市役所勤務の公務員など、様々な立場の人が出てくるが、それぞれのキャラクターが深く描きこまれていて、物語がとてもリアルに感じられた。どのキャラクターも自分とは全く異なる立場にあるのに、共感してしまう部分は必ずあった。 爽快というと語弊があるが、これだけの壮大な物語にどうやって落とし前をつけるのかと思いながら読んでいたが、納得のいく結末になった。軍事作戦や医療、生物、爆薬など、幅広い分野に及ぶ調査力は素晴らしいと思う。

Posted byブクログ

2013/03/01

地元の福岡が舞台になっていて、とても興味深く読むことが出来た。 最後はどうなることかと思い、手に汗握りながら読んでいた。 知っている地名が多く出てきたことに感動したし、現実ではこのような事は起きてほしくないとも感じた。

Posted byブクログ

2012/11/01

〈内容〉さらなるテロの危険に日本政府は福岡を封鎖する。逮捕、拷問、粛清、白昼の銃撃戦、被占領者の苦悩と危険な恋。北朝鮮の後続部隊12万人が博多港に接近するなか、ある若者たちが決死の抵抗を開始した。

Posted byブクログ