凍 の商品レビュー
あまりになじみのない地名が出てくるので、 GoogleMAPsや、写真を探して 本書と照らし合わせながら読んでいくのが また色々と面白かった。 下降中の生死の狭間での体験は怖い。 極限の寒さの中で、心臓が止まりそうに感じる、 足が悪くなってくることが感じられる、 眼が見えなくな...
あまりになじみのない地名が出てくるので、 GoogleMAPsや、写真を探して 本書と照らし合わせながら読んでいくのが また色々と面白かった。 下降中の生死の狭間での体験は怖い。 極限の寒さの中で、心臓が止まりそうに感じる、 足が悪くなってくることが感じられる、 眼が見えなくなる。 そんな状況の中でも何とか生きて帰ろうとする。 それは本当にすごいことなのだと感じる。
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登山家”山野井夫妻”のヒマラヤでの登山の様子を 沢木によって纏められた”ドキュメンタリー”です。 ドキュメンタリーではあるのですが、下手な小説よりも、 スリルはあるし、緊迫感もあります。 たまたま、山野井という名を知って手にした本です。 ストーリーはヒマラヤにあるギャチュンカン(7,952m)の 北東壁をソロクライムで登攀する予定で準備し、現地に向かうも、 その北東壁は登攀には向かず、既に登攀されている北壁を 夫妻で昇る事に。 天候の崩れや不測の事態などで、ベースキャンプへ戻る予定日が 大幅に遅れることに。 休む事もままならない状況の上に天候悪化で多くの雪崩が発生。 辛くも生還はしたものの、妻、妙子は以前に凍傷で失った指に 加えて、手の指を全て失ってしまう。 山野井自身も、凍傷から逃れる事が出来ず、右足の指を全てと 両手から5本の指を失ってしまう。 なぜ、そこまでして登山をするのか。 正直、読み終えた後でもそのことは理解できませんが、 どんなに過酷な状況というか、絶体絶命の状況で”死”よりも 過酷は生還を選択するのは余程、生に拘っている夫妻なのだと 思わされました。 つまり、山を登るということはこの夫妻にとっては生そのもの。 息をする事ぐらい当然なことなのだと言う事だと。 それがこの夫妻を山に向かわせている原動力なのではないかと 思わされました。 死に対する恐怖心は無いと言う描写がありますが、 それは強がりではなく真実だと思います。 この2人は、死ぬ事より恐ろしいことは山に登れなくなること。 事実、夫妻の残った指を合わせても1人分の指の数にすら達しないのに、 未だ登山は辞めていません。 人生の全てを登山に使う。 本当に絵に描いたような一つのことだけに全てを使う。 そんな人生を送れたらどんなに幸せなのか。 過酷なドキュメンタリーを読んだのにそう思わされてしまう、1冊です。
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夏の帰省で本棚に眠っていたこの本を何気なく手に取りました。惹きこまれて一気読み。 沢木耕太郎の短く鋭い文章と、極限で闘うクライマーの姿の相乗効果で、強烈なインパクトを与えてくれました。 長く記憶に残りそうな1冊。
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夏なのに、寒く感じるほどの臨場感と息苦しいほどの緊張感。一気に読んでしまいました。 でも何で山に登るのか、私には分からない…
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雪山登山のノンフィクション。 大自然にチャレンジものは、多くの人に迷惑をかけるのでどうも共感できないです。 まったくもって、凄いとは思えず、どんな話を読んでも愚かな行為だと思ってしまいます。 知人関係で登山で行方不明になった人がいるので、そう思うのかもしれません。
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※このレビューにはネタバレを含みます
ノンフィクションの面白さはそれが実際に起こった事である、という所だと思う。ノンフィクションを読むたびに「人間ってすごい可能性があるのだなぁ」と感動するし、自分自身も頑張ろう、と思う。 本書ではその醍醐味を思う存分味わえた。 山に全く登らない私としては、登山者がどうして困難な山に挑戦するのか良く分からなかった。本書を読んだ今、「彼らには理由などなく、ただ登りたいから挑戦するのだ」というのが感覚的に分かった。それはきっと本能的な物で、部外者には理解しがたいものなのだろう。 正直に言うと、山に縁遠いものとしては、ちょっとうーんと思う部分もあった。妙子さんが死んだかもしれないと思うシーンでは山野井さんのドライさが何となく受け入れがたかったし、困難な山に挑戦して死にかけて荷物を置いてきてしまい、しばらく後で取りに行ったけど氷河が移動してるからありませんでした!というのは自然と対峙すると言いながらも非常に人間都合だなぁと感じた。しかしながら、そういう何となくもやっとする部分もリアルに書いてあるからこそ、山野井さんと妙子さんが身近な生きている人として生き生きと感じられ、二人の行方にはらはらさせられるのだと思う。そして、上記のもやっとした部分に関しても、最後には「私の考え方とは違っても、これが彼らの流儀なのだ」と納得させられてしまう。改めて沢木さんの文章力の凄さを感じた。 人間って最後には精神力なんだよなぁとつくづく思った。お二人が無事に戻ってきて、今また山に挑戦していると言う事に「すごいなぁ」と思うばかりだ。
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山岳小説だと思って読み進めていったんだけど、これってノンフィクションだったんだ。。 凄い! の一言
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ひりひりする。そして息が詰まる。カタルシスなどない。それでもおのれの内側からあふれ出る情熱にあらがうことができずに、前へと進み続ける。一歩、一歩。それが山野井泰史の生きざまであり、おそらくそれが人生というものなのだ。沢木耕太郎の筆致がさえわたった一冊。
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ソロクライマー 山野井泰史 の登山の記録 雪崩に遭いながらも生還したギャチュンカンの記録を追っています。 その後、本人が書いた本が出版されましたので、 そちらを読むのも良いと思います。
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登山家・山野井泰史・妙子夫妻 中国・ネパール国境の山・ギャチュンカン(7952メートル)北壁 壮絶な登攀の記録
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