みんないってしまう の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
対象喪失が共通する短編集。 絶対泣かないもそうだったけど、 短編の中でもさらに短いような短さで 1話はサクッと読めるのに この短さのストーリーに どうしてこんなにも揺さぶられるんだろう。 年齢を重ねるうちに 持ってたはずのものがなくなっていって 知らずのうちに永遠を願って信じてた自分に 気づいてまた苦しくなる そんな毎日を生きてる私に 喪失のテーマはすごく刺さった。 最初の裸にネルのシャツから 読んでいてビリビリくる感じ 誰にも言えない心の中が、 本では言葉になっていてびっくりした。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
過去読んでいた。 忘れていて図書館で借りてしまった。 だけど、よかった。 タイトルの話が一番好きだな。 得たものがみんなみんないつの間にか無くなってしまう…と。 永遠に続くと思っていたものが、今は無くて。 そこにとても共感する。 そういう私も、あの頃ずっと続くと思っていた苦しみは今は無く。 あの頃たくさんいた友達も今では、一人も連絡することもなく。 時と共に通り過ぎる人や物。 私も、失った物や人のかわりに得られるものがあるといいな。
Posted by
短編…それぞれの話が ふわっと広がってフッと終わるかんじ。 読んでいて妙に身近に感じるものもあった。 裸にネルのシャツと 愛はお財布の中 が好きだ。身近なストーリーではないけれど…。
Posted by
「喪失感を超え、本当の自分に出会う。」 この本の背表紙に書いてあった文章に、とても共感しました。 失うことはただただ悲しんだり、寂しい気持ちになるだけでなく、 自分が人として成長や人に対して優しくなるきっかけを貰う機会でもあるのかなと感じました。 恋人や信頼を失うことは、もち...
「喪失感を超え、本当の自分に出会う。」 この本の背表紙に書いてあった文章に、とても共感しました。 失うことはただただ悲しんだり、寂しい気持ちになるだけでなく、 自分が人として成長や人に対して優しくなるきっかけを貰う機会でもあるのかなと感じました。 恋人や信頼を失うことは、もちろん切なくて悔しくなるけど、その先の自分の行動には必ず変化が起きるのではないかと思います。 そう考えると、喪失感を覚えることのすべてが悪いことでは無いのかな?と思わせてくれる作品でもあると思います。 ◆印象に残った ①ドーナッツ・リング ②みんないってしまう ③片恋症候群
Posted by
一話が短いストーリー仕立てなのにとても話がまとまっていて、長編作品しか読んだことのなかった自身は山本さんはショートストーリーもお得意なのかと感心してしました。 いってしまうものが、人物に留まらず自分の内にある一部の感情を描いいることがとても興味深かったです。 喪失感情は誰しもも...
一話が短いストーリー仕立てなのにとても話がまとまっていて、長編作品しか読んだことのなかった自身は山本さんはショートストーリーもお得意なのかと感心してしました。 いってしまうものが、人物に留まらず自分の内にある一部の感情を描いいることがとても興味深かったです。 喪失感情は誰しももっているんだけれども、人は喪失したことさへも時間の経過とともに忘れていく。喪失したことで得るものもあるし、そのまま何も得ずにいってしまうものもある。 自分の人生を振り返ってみたら、ほんとにそうだなと思いました。
Posted by
ドーナツリングの話がすごく良かった。 何かを得ると何かを失ってしまう、そしてその失った何かを何であったかさえ人は忘れていってしまうのよね、、悲しい、喪失。だけどそれがこの世の摂理であって現実なのだなあと思わされる作品
Posted by
無くしてしまったとき、何かにぶつかったとき、ふとしたときに、自分の鎧にしていたものは何だったのかに気付く。 そうやって見たくないことを拾い上げながら、鎧の種類を変えながら、やっぱり前を向いて進んでいく。 立ち止まらないと見えない景色なんだろうな。と、励ましていたい。
Posted by
ドーナッツ・リングという作品がとてもよかった。人生に起こる些細なことのすべてがドラマなのだと教えてくれる。
Posted by
喪失をテーマにした短篇集。 ブラックジャックみたいな終わり方が多かった。 判断は読者に委ねる的なね…。 表題にもなってる「みんないってしまう」の話の持って行き方には笑った。そういう裏切り好き。
Posted by
山本文緒さんの作品、好き。 読者層の大半は女性なんだろうけど、なぜか登場人物の心情にわりかし共感できる。 各話の結末、オチを読者にいい塩梅で委ねるのも 安っぽくなくて、考えさせられて気持ちいい。 恋愛も人生も一筋縄ではいきまへんなー(20代男性)
Posted by