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みんないってしまう の商品レビュー

3.6

142件のお客様レビュー

  1. 5つ

    25

  2. 4つ

    48

  3. 3つ

    53

  4. 2つ

    10

  5. 1つ

    1

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2023/03/17

12の短編集。 淡々と語られている物語で、よくありそうななさそうな。 出てくる人達の立場も職種もばらばらで 得した感がありました。

Posted byブクログ

2023/01/21

12話の短編それぞれのストーリーの面白さにとどまらず、読み終えてその続きはどうなるか考えてしまうというか、後をひくというか、山本文緒さんてすごいなあと思います。亡くなられたのが残念でなりません。

Posted byブクログ

2022/12/20

山本文緒さんの作品を古い順から再読しています。もう新しい作品を読めないのが残念で悲しい… 山本さんもいってしまったなんて。

Posted byブクログ

2022/12/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

表面張力 「のら人間っているのかな?」との息子の問いかけに、見に行く?と言い、ホームレスをみせる場面には衝撃を受けた。 タイトル通りの、みんないってしまうがすべての作品で表されている。永遠と思えたものでも、永遠というものはないというラストになる。 あっやってしまった、そんな気持ちが、きっとどれか一つくらいは当てはまりそうで。 「これってありえなくない?!」ではなく、他人の私生活を覗き見した気分になる。 主人公のほとんどが、ちょっと貧乏臭く、全体的に、内容が暗い、それも現実的。 好きなヒトのゴミを盗む女性。 小柄な喫茶店の店員少女に密かな恋心を抱く、中年男性。 山ほどの洋服があるのに着ていくものがないと言う女性、などなど。 古い本だけど、今読んでもそれほど違和感がなく、今も昔も変わらないのかも、などと感じた。

Posted byブクログ

2022/10/19

短い中で、人の汚いところが描かれ、人の無情さが描かれている、いってしまう者と残されるもののコントラストに惹きつけられる短編集。

Posted byブクログ

2022/09/23

「みんないってしまう」というタイトルに惹かれて読んだ。好きなアイドルが活動休止した、憧れの先生が退職した、大好きな彼氏に振られた、応援しているバンドのギターが脱退した。みんな、いってしまうのだな、と思う場面が最近多くて、その大きな喪失感とか、悲しさとか、どうしてという疑問で心がい...

「みんないってしまう」というタイトルに惹かれて読んだ。好きなアイドルが活動休止した、憧れの先生が退職した、大好きな彼氏に振られた、応援しているバンドのギターが脱退した。みんな、いってしまうのだな、と思う場面が最近多くて、その大きな喪失感とか、悲しさとか、どうしてという疑問で心がいっぱいになりつつも、社会は止まりはしないので、無理矢理に心身を働かせて生きていく毎日を過ごしている。失ったあとには何かが得られる、などもう聞き飽きた私にとって、置いていかれた側の主人公たちは仲間であり、友人であり、恋人だった。今読んで良かった。山本文緒が好きだ。

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2022/06/21

みんないってしまう…なんかこの言葉が凄く寂しい響きに感じますね、置いてかれ感みたいな印象があるし共感する箇所もあるのだけれど、いく側にも自分がなってる箇所もあると思うし、いく側の割合が多いと、みんないってしまう…と思う機会も減ると思う。 読後、改めてアタシはどっち? と考えると『...

みんないってしまう…なんかこの言葉が凄く寂しい響きに感じますね、置いてかれ感みたいな印象があるし共感する箇所もあるのだけれど、いく側にも自分がなってる箇所もあると思うし、いく側の割合が多いと、みんないってしまう…と思う機会も減ると思う。 読後、改めてアタシはどっち? と考えると『いく側』だと思うナ

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2022/05/18

 山本文緒さんによる、「喪失」をテーマにした短編集。  私はもともと短編集は読むのが苦手な人間で、その作品の雰囲気や前提となる背景、登場人物などが毎回入れ替わるのが苦痛に感じてしまう方なのですが、この作品はするすると世界に入り込めて、切り替わる人物などに不思議とストレスを感じま...

 山本文緒さんによる、「喪失」をテーマにした短編集。  私はもともと短編集は読むのが苦手な人間で、その作品の雰囲気や前提となる背景、登場人物などが毎回入れ替わるのが苦痛に感じてしまう方なのですが、この作品はするすると世界に入り込めて、切り替わる人物などに不思議とストレスを感じませんでした。  「いってしまう」という標題にあるとおり、登場人物たちは何らかのものを「失う」のですが、それが単に人だけではなくて、財布やプライド、はては人間関係やぎりぎりのところで保っている気持ちだったりして、有形無形さまざまに混ぜこぜなところが面白いです。  一話ごとにメモしたくなるような「はっとさせられる」台詞や独白が登場して、ドキリとさせられます。甲乙つけがたい作品の中から、私が好きだなと思ったのは「ドーナッツ・リング」「まくらともだち」でした。どちらも心情的に重い話なのですが、そのグラデーションが美しくて好きです。  どこかで聞いたような事ですが、人間は沢山のものを次々に抱えて、それを落とさないように生きていくということはできません。だとしたら、失うことは得ることと一体。日常の一部であり、時には感謝することなのかもしれませんね。

Posted byブクログ

2021/11/20

『恋愛中毒』のあと一気読みした。 短編ということもあってとても読みやすかった。ただの恋愛短編集ではなく、それぞれ趣向を凝らした作品で、バラエティ豊か。 『いつも心にたちバサミ』『不完全自殺マニュアル』が好きだった。 巻末の解説も良かった。『みんないってしまう』に表されているように...

『恋愛中毒』のあと一気読みした。 短編ということもあってとても読みやすかった。ただの恋愛短編集ではなく、それぞれ趣向を凝らした作品で、バラエティ豊か。 『いつも心にたちバサミ』『不完全自殺マニュアル』が好きだった。 巻末の解説も良かった。『みんないってしまう』に表されているように、全作品それぞれが「喪失」の物語だけど、失うって悪いことばかりじゃないねって思える作品たち。

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2021/11/17

短編集。そのうち「みんないってしまう」が本のタイトルになってるけど、私は「表面張力」てのもこの本全体の雰囲気を表してるような気がする。ギリギリのキワッキワを生きてる人々。ほんのしたことで決壊しそうな感じ。 だけど流されたら流されたらで流れて辿り着くところがあるってその先が見える物...

短編集。そのうち「みんないってしまう」が本のタイトルになってるけど、私は「表面張力」てのもこの本全体の雰囲気を表してるような気がする。ギリギリのキワッキワを生きてる人々。ほんのしたことで決壊しそうな感じ。 だけど流されたら流されたらで流れて辿り着くところがあるってその先が見える物語。 すごく昔に読んでたけど気づかずしばらく読んでいた。何度も楽しめるってありがたい。

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