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日本は危機か の商品レビュー

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2015/09/10
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 単なる協議ではありません。タテ型組織や集団の頂点に立っている人であれば誰でも、下の方で何が起こっているのかを協議し、たえずチェックしなければならないことはよく承知しています。必要なのは強力な指導者ではなく、いわば議事進行や議長のような柔らかいリーダーシップです。家庭においても学校においても、会社の中でも社会一般でも、また国際社会においても、このようなリーダーシップは実践可能であるはずです。(p.57)  良い社会にはそのような複数の選択の可能性があるものです。しかし、日本はこの点では良い社会とは申せません。日本には一本の道しかありません。それが意味するのは「船を乗り換えるには一大決心が必要であり、場合によっては死の決意にも到る」ということです。「蒸発」して数年後に南太平洋の島の隠れ家から再び姿を現したり、というケースもあるわけです。心の内なる葛藤が大ドラマであるだけに、外側のドラマも衝撃的で、家族や友人を絶望の淵に突き落としたりします。(p.79)  学生には、一般の人々にない特権があります。たっぷりした時間と、使うほどますます増える知識の宝庫が身辺にあります。主体性のない学生は、しょせん、自分を欺き、教授を欺き、日本を欺き、世界を欺くことになるのです。(p.106)  学生に向けた「人生4つの大事」(pp.111-4)  ①自分なりの価値の発見(人生をかけて実現すべき価値とは何か)  ②価値あるものが発見できたら、その価値が点から棚ぼた式に振ってくるのを受動的に待つのではなく、周囲の自然や社会に豊かに働きかけて価値実現のための主体的な努力を払うこと  ③価値実現のための道筋を明らかにするためにも、自然や社会のしくみについての合理的・体系的な知識を習得すること。  ④自己を絶対化するのではなく、相対化する努力が必要であり、意味のある対話を通じて対立を止揚していく術を学ぶこと。 ⇒人生の幸せ:自分なりの価値を発見し、その価値実現のために持って生まれた能力の発揮を妨げられることなく、生き生きと取り組める状態

Posted byブクログ