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ロンリー・ファイター の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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マイロンシリーズ第4…

マイロンシリーズ第4弾。今回とりあげられるプロスポーツはゴルフ。そして、マイロンの相棒であるウィンの過去が少しだけど語られる。小気味良い会話と重苦しい事件が魅力的なシリーズだけど、今回のラストは少しなける。

文庫OFF

2024/08/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

スポーツエージェントのマイロン・シリーズの第四弾。 ウィンに誘われて渋々全米オープンを観戦するマイロン。 そこで誘拐事件の解決を頼まれる。 誘拐された少年の父親はまさに今、優勝に向けて邁進するプロゴルファー。 母親の方は、夫よりも活躍しているプロゴルファーで、 ウィンの母親の友人の娘だった。 少年の誘拐は本当なのか狂言なのか。 父親が23年前、同じく全米オープンで優勝を逃してしまったことと関係があるのか、 その際、違うクラブを渡してしまったキャディーが犯人なのか。 そして、協力しないと言い切るウィンと、この事件の関係は。 ウィンと母親の確執が、 少年の頃、母親の浮気の現場を見てしまったことに端を発していたとは、意外だった。 ウィンの異常性に比べて普通過ぎて。 笑えたのはマイロンを拉致しに来たならず者の手先が、 エスペランサの同業者で、 一緒に拉致されたエスペランサを殴る役目を言い出したところ。 予想はついていたが、 プロレスの”技”で殴られて、エスペランサが床の上で悶え苦しんでいた。 そのエスペランサが、マイロンに共同経営者になることを提案していた。 はてさて、どうなることやら。 調べてみたが、 メリオンゴルフクラブのピンの旗の代わりの藤製バスケットの画像は衝撃的だった。 あんなにゴルフが嫌い、というかゴルフの文化を馬鹿にしていたマイロンが、 最後に母親を亡くしたウィンのために、三日間もゴルフをプレーして、気に入り始めたところが印象的。

Posted byブクログ

2023/03/11

マイロンにはいつもトラブルが降りかかる。名門ゴルフクラブを訪れたことがきっかけで、彼はプロゴルファーの夫婦の息子を誘拐した犯人を探しだすことになったのだ。ゴルファーとして不遇だった少年の父親は再起を賭けて全米オープンに出場中だった。彼を動揺させるための犯行か?さらに相棒ウィンは調...

マイロンにはいつもトラブルが降りかかる。名門ゴルフクラブを訪れたことがきっかけで、彼はプロゴルファーの夫婦の息子を誘拐した犯人を探しだすことになったのだ。ゴルファーとして不遇だった少年の父親は再起を賭けて全米オープンに出場中だった。彼を動揺させるための犯行か?さらに相棒ウィンは調査への協力を拒絶し…孤立無援のなか、スポーツ・エージェントのマイロンが機知とジョークで敵に立ち向かう第4弾。 前作よりもよい印象。ビターな結末。 テレビや映画がこのシリーズにはよく出てくるが、今回はコロンボがあのセリフとともに引用される。

Posted byブクログ

2023/02/05

 一二年前からの新人コーベン・ファンなので、新作の合間に古いマイロン・ボライター・シリーズを当たって読む。この作品もその一つ。だが、今回は少し趣が異なる。それは、二か月前に25年ぶりのシリーズ・スピンオフ『WIN』を読んだばかりだということ。その『WIN』は、マイロンの盟友である...

 一二年前からの新人コーベン・ファンなので、新作の合間に古いマイロン・ボライター・シリーズを当たって読む。この作品もその一つ。だが、今回は少し趣が異なる。それは、二か月前に25年ぶりのシリーズ・スピンオフ『WIN』を読んだばかりだということ。その『WIN』は、マイロンの盟友である王子ウィンザー・ホーン・ロックウッド三世を主人公として25年後の2021年に刊行された準シリーズ作品。現在のウィンは40代となり、所有する不動産のマイロンの事務所であったオフィスは、秘書とスペースをウィンがそのまま別目的で使用しているが、ことあるごとにマイロンの不在を嘆いていること。間接的出演は果たすもののマイロンは顔を見せることはその作品では終始なかった。  だからまた、ここに来て四半世紀前に戻るぼくにとってはと、ウィンもボライターも25歳は若返っている世界にタイムトリップしてしまうのだ。本は、読み手が時間を自由に往来することのできる便利な手段なのである。  さて、久々の元祖マイロン・ボライター・シリーズ。本シリーズの特徴として、否、ハードボイルド全体のそれと言った方がよいだろう、独特の主人公とそれを取り巻くワールドが脳裏に残りやすく、異なる作品を開いても環境や人物背景がとても蘇りやすいと、そういう美味しさがある。毎度、舞台や出演者は変わっても、動かない独自の空気のようなもの、変わらないレギュラー・スターたちの顔があり、彼らの印象的な会話を、懐かしく親密に感じながら再スタートされてゆくのを楽しむことができるのだ。これはシリーズ作品の強みである。でもどのシリーズ作品でもそうか? と言われると、それは疑問。印象に残りやすいシリーズ・キャラなくして、それはあり得ない、とだけ言っておこう。  さて今回のテーマ・スポーツは、ゴルフである。本作の特徴は、主人公のマイロンがゴルフに全然、興味がないこと。知らないこと。それどころか、ゴルフのどこが面白いのかと無関心ですらあること。むしろゴルフの持つ上層階級意識みたいなものへの軽蔑すら匂わせる。しかしそれでも彼はプロであり、依頼人は彼を頼る。マイロンは、プロフェッショナル・スポーツ・エージェントなので、ゴルファー関係者から依頼が来たって、シリーズ・キャラとしては読者のためにどのようなサービスでも引き受けなければならない。と、きっと作者がマイロンに囁いている。  しかしハードボイルドとして考えれば、ゴルフをやる階層に漂う張りつめた空気の中に、下町の一匹狼が飛び込んでゆく物語なのだ、ある意味、伝統的な構図、まさに独壇場ではないか。そこへもってきて今回は相棒のウィンが依頼主と競合する立場になるために協力を得られない、と来た。珍しくもマイロンの単独捜査でほぼ全編を貫くことになる。シーズンとしては必要な変化球。  作品としては、結果的にここまでのシリーズで一番面白いのではないだろうか? キャラクターの個性も凄いが、ゴルフ界を取り巻くハイクラスの家族たち、スポンサー間競争、世界規模でマスコミに晒される注目度の中のワンストローク。ゴルフが好きな人にとって、特にゴルフのシーンが多いわけではないが、明暗を分けるクライマックスはチャンピオン争いにかかる注目や賞金額の巨大さに伴ったそれなりのクライマックスを用意してくれる。さすがのコーベン劇場、とう圧巻のプロットには再三ながら拍手を送らざるを得ない作品である。  暴力とセックスの嵐が大豪邸と虚飾と、すれ違う愛の夜を吹き抜ける、マイロン・ボライター、ソロ・プレイの一作に改めて乾杯。  こういうとき、ウィンならこうするだろうという、およそらしくないやり方で切り抜ける辺り、とてもつらそうで楽しかったよ。  でも一部の読者の方は、登場シーンの少なさに少々物足りなかったのでは。それもまた、作者の次作への仕込みの一つである気がする。でもウィンの過去の秘密暴露ネタが地雷のようにぶち込んであった。やるよね。

Posted byブクログ

2022/06/22

図書館で。 今回のテーマはゴルフ。個人的にはあまり興味無いですが、打った球がギャラリーに当たらないんだろうかといつも中継を見て思います。ま、プロはそんなことないのかな。 今回はウィンの手助けなしに独力で事件解決しなくてはならなくなったマイロンさん。確かに自分がかかわってる事柄な...

図書館で。 今回のテーマはゴルフ。個人的にはあまり興味無いですが、打った球がギャラリーに当たらないんだろうかといつも中継を見て思います。ま、プロはそんなことないのかな。 今回はウィンの手助けなしに独力で事件解決しなくてはならなくなったマイロンさん。確かに自分がかかわってる事柄なら暴力的解決は辞さずなのに、ウィン一人でワルモノ退治はダメってのは筋が通らないよなぁ。そのあたり、マイロンも色々ダメ人間って気がする。 そしてウィン母も何故にマイロンを紹介したんだろう。カンフル剤みたいな気持ちだったのかな。 このシリーズは女性が悪役というか影で糸を引く首謀者、というパターンが多いなぁと思いました。

Posted byブクログ

2009/10/04

参りました。大好き。文句なしに五つ星。問題は、「マイロン」って名前がなんでそんなに恥ずかしいのかぴんと来ないってことかな?

Posted byブクログ