球形の季節 の商品レビュー
中学、高校の年頃というのは、社会に身を置く自分の立場や価値観をこうも模索するものだろうか。この本の中の登場人物でいうと、私はみのりと久子の中間に位置するなあと思った。家が大好きで手の届く範囲で楽しみを見つけ満足できる反面、土地や環境そのものに執着もなく故郷というものを感じない、...
中学、高校の年頃というのは、社会に身を置く自分の立場や価値観をこうも模索するものだろうか。この本の中の登場人物でいうと、私はみのりと久子の中間に位置するなあと思った。家が大好きで手の届く範囲で楽しみを見つけ満足できる反面、土地や環境そのものに執着もなく故郷というものを感じない、というか知らない私には彼らほど悩んだことがない。老いていくことで増えていく痛みやしがらみを憎み嫌悪する。……みんな悩むんだなあ。つくづく私は単純だと思った。 裁くというより、ただひとつの信頼を求めた彼の、最後の啓示は望みどおり果たされたのだろうか。物語は流れるまま収束を迎えることはなかった。
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じわじわとやってくる不気味さ。Mナイトシャマラン作品の予告編のよう(本編ではなく)。 金平糖がばらまかれた校庭はふえるわかめちゃんがばらまかれた校庭なみに不気味。(2002.8.23)
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東北の小さな町の高校生の間で「ある噂」が広まった。噂の出所と真偽を確かめるべく「地歴研」のメンバー(その町にある4つの高校から編成されている)が各校でアンケートを実施する。ところが「噂」は「現実」となって―。 ファンタジーホラーとでもいうべきか。面白い。ホラーとして楽しめるのはも...
東北の小さな町の高校生の間で「ある噂」が広まった。噂の出所と真偽を確かめるべく「地歴研」のメンバー(その町にある4つの高校から編成されている)が各校でアンケートを実施する。ところが「噂」は「現実」となって―。 ファンタジーホラーとでもいうべきか。面白い。ホラーとして楽しめるのはもちろんだが、語り部は幾人もにわたり、高校生たちの内面、こまごまとした生活がしっかりと描かれている点がこの作品にずっしりとした厚みを持たせている。やっぱいいな、この人。
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四つの高校が居並ぶ、東北のある町で奇妙な噂が広がった。「地歴研」のメンバーは、その出所を追跡調査する。やがて噂どおり、一人の女生徒が姿を消した。町なかでは金平糖のおまじないが流行り、生徒たちは新たな噂に身を震わせていた…。何かが起きていた。退屈な日常、管理された学校、眠った町。全...
四つの高校が居並ぶ、東北のある町で奇妙な噂が広がった。「地歴研」のメンバーは、その出所を追跡調査する。やがて噂どおり、一人の女生徒が姿を消した。町なかでは金平糖のおまじないが流行り、生徒たちは新たな噂に身を震わせていた…。何かが起きていた。退屈な日常、管理された学校、眠った町。全てを裁こうとする超越的な力が、いま最後の噂を発信した!新鋭の学園モダンホラー。 【感想】 http://plaza.rakuten.co.jp/tarotadasuke/diary/200407170000/
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