天翔ける女帝 の商品レビュー
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ちょいサイキックな人達が入ってます。滝浪貞子センセーに怒られそうだ。 ひー、藤原宮子を道鏡が治したことになってる! 道鏡と良弁が殆ど絡まない! 類似本より吉備真備の頑張りが目立つ。阿倍との距離も近い(阿倍側が気安いだけ?)。大仏造営に奔走したのに2回目の遣唐使やらされて、開眼法会に立ち会えない。鑑真を連れて帰朝したら、藤原氏に恨まれ大宰大弐に。そしたら今度は九州で軍事掌握。長年、治世にガッツリ貢献し、聡明な娘まで作ってる。長生きしてます。 真備に比して感じ悪いだけの玄昉は、阿倍の偏見だった。 仲麻呂も道鏡もキャラ薄い。サイキック聖武と酒呑み行基に押されてる。 橘諸兄に同母弟・佐為王がいたの、知りませんでした。 あとがきで吉川弘文館の人物叢書シリーズが紹介されてるんだけど、道鏡・仲麻呂・光明・行基・鑑真・真備・和気清麻呂・長屋王…とあって、孝謙称徳はないんだ!なして⁈ あ、でも、ミネルヴァの日本評伝選にはあった(≧∇≦)
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史料の少ない称徳天皇と道鏡の時代の話。これは史実じゃなくて、歴史ファンタジーの領域である。 孝謙天皇と道鏡は歴史的に淫乱な関係を取り上げられて、ヤバいやつのレッテルを張られている。 しかし、歴史は勝者に書き換えられるものと考えれば、この悪口は真逆にとらえてもよい。そう捉え...
史料の少ない称徳天皇と道鏡の時代の話。これは史実じゃなくて、歴史ファンタジーの領域である。 孝謙天皇と道鏡は歴史的に淫乱な関係を取り上げられて、ヤバいやつのレッテルを張られている。 しかし、歴史は勝者に書き換えられるものと考えれば、この悪口は真逆にとらえてもよい。そう捉えたのがこの物語の中のふたり。 道鏡の巨根伝説も描いているが、非常に納得のいく解釈で、きっとこんなところだったんだろうなと思う。同郷の巨根伝説について学びたい人は面白く読めるんじゃないかな。下ネタはやはり面白いもんだ。 ただなんだかなー。フィクションだっていうのが良くわかるから、なんか読み応えにかけるというか、重みのない軽い文章の印象を受けてしまう。非常にいい作品だと思うんだけど。それが評価が低くなる所以ではないかなと思う。 「信じたくなる歴史ファンタジー」というのが丁度良い宣伝文句になるのではないだろうか。
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