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逆説の日本史(2) の商品レビュー

3.9

54件のお客様レビュー

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2015/01/16

聖徳太子の謎から、天智天皇と天武天皇の関係、東大寺の大仏建立に至るまでが扱われており、前巻以上に著者の独自の説が次々と展開されています。 聖徳太子については、梅原猛の聖徳太子=怨霊説を踏襲していますが、それだけでなく、著者自身の見解が敷衍されています。著者は、藤ノ木古墳に埋葬さ...

聖徳太子の謎から、天智天皇と天武天皇の関係、東大寺の大仏建立に至るまでが扱われており、前巻以上に著者の独自の説が次々と展開されています。 聖徳太子については、梅原猛の聖徳太子=怨霊説を踏襲していますが、それだけでなく、著者自身の見解が敷衍されています。著者は、藤ノ木古墳に埋葬されている2人の遺体が崇峻天皇と聖徳太子だと言い、さらに太子が不幸な死、おそらくは自殺を遂げたという説を示しています。 天武天皇については、彼が新羅と密接な関係を持つ人物であること、そして、挑戦を統一した新羅を滅ぼそうとする唐の策略に応じて、唐との国交を開こうとした天智天皇を暗殺し、その事実を隠そうとして『日本書紀』の記述が生まれたとされます。 さらに、怨霊史観に基づいて、奈良の大仏の建造と、それから30年あまりで桓武天皇が平安遷都をおこなった理由が探られます。 前巻以上に大胆な仮説が多く、素人目には推測で補われている箇所が多すぎるようにも思われるのですが、推理小説のようなスリリングな読み物として、楽しんで読むことができました。

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2014/12/04

逆説の日本史第2弾。聖徳太子は怨霊だったという説には説得力があり、まさに目から鱗である。また聖徳太子が編纂した17条憲法の第1章が「和」であることの意味も井沢氏の指摘で初めて理解できた。平城京と奈良の大仏の建立もその背景には日本人の怨霊信仰が存在している。 日本の歴史を理解するう...

逆説の日本史第2弾。聖徳太子は怨霊だったという説には説得力があり、まさに目から鱗である。また聖徳太子が編纂した17条憲法の第1章が「和」であることの意味も井沢氏の指摘で初めて理解できた。平城京と奈良の大仏の建立もその背景には日本人の怨霊信仰が存在している。 日本の歴史を理解するうえで、最も大切なベースを得ることができる珠玉のシリーズである。

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2014/02/03
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※このレビューにはネタバレを含みます

この巻では、「聖徳太子」「天智天皇」「天武天皇と持統女帝」「平城京と奈良の大仏」を扱っています。 「聖徳太子」の章では、なぜ「聖徳」なのかを他の天皇と関連付けて説明してますし、太子の御陵などに関して論じています。 「天智天皇」の章では、当時の国際情勢も踏まえています。 「天武天皇と持統女帝」の章では、打って変って天武天皇による天智系の追放対策について解説しています。 「平城京と奈良の大仏」の章では、印象に残ったのは「長屋王の変」について論じています。

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2013/10/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

常識を以って定説を疑う。論証手法に些かの癖と難があるものの、目の付け所は面白い。本巻は建国から奈良時代あたりの、聖徳太子と天智天武天皇がメイン。テーマによって人それぞれ好き嫌いが分かれると思うが、本巻については私自身はあまり興味が持てなかった。この古代日本史に興味がある方にはおすすめだと思う。

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2013/09/22

面白い! 高校時代世界史を選択していたこともあり(逃げ)日本史にはとんと疎く、まったくすっからかんだったにもかかわらず、巻を進めるごとに楽しみながらしっかりと日本史の知識が身に付く(正しいかどうかはわかりませんが)これは20年前の本ながら良い本

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2013/07/21

聖徳太子と天智 天武天皇について、驚愕の事実(´・Д・)」今まで、疑問にも思わなかった歴史の矛盾点ことに気づきます。正しいかどうかはわからないけど、歴史ロマンにはひたれます!楽しいです。 シリーズ制覇したいな!

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2013/07/18

(「BOOK」データベースより) なぜ聖徳太子に「徳」という称号が贈られたのか?『日本書紀』は天武天皇の正体を隠すために編集された。奈良の大仏は怨霊鎮魂のためのハイテク装置だった…など日本人の「徳」の思想と怨霊信仰のメカニズムを解明する衝撃の推理。

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2013/06/08

高橋克彦氏も解説で書いているが、桓武天皇の長岡京遷都のくだりなど、目の付け所というから、その切れ味がいい。 眉唾の説もあるが、面白い。

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2013/05/01

聖徳太子の贈名の謎、壬申の乱の背後にある天智天皇と天武天皇の謎、奈良東大寺の大仏の謎など、本当に歴史の授業では決して習うことのない本質に筆者が仮説と検証でせまる納得の一冊。

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2013/02/27

ご本人とその政治的主張は非常にクセがあり(マイルドに言って)、好き嫌いが別れそうですが、彼の通史は本当に面白い。「怨霊信仰+コトダマ+ケガレ忌避+和の精神」という日本人の宗教観をベースに古代史から現代までを新たな視点で考察しています。粗い・甘い箇所もあるけど掛け値なしに面白く、目...

ご本人とその政治的主張は非常にクセがあり(マイルドに言って)、好き嫌いが別れそうですが、彼の通史は本当に面白い。「怨霊信仰+コトダマ+ケガレ忌避+和の精神」という日本人の宗教観をベースに古代史から現代までを新たな視点で考察しています。粗い・甘い箇所もあるけど掛け値なしに面白く、目から鱗。考えさせられます。

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