他人を見下す若者たち の商品レビュー
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若者よ、どうして泣かなくなった。感動しなくなった。この世にはふと鑑みれば泣けるものはたくさんあるじゃないか。それをどうして理解できなくなってしまったのだ。――自分だけが偉いと、他人なんてバカだと、思う貴様らが馬鹿なのだ。とディスってる僕も他人を見下しているんだろうなあ。
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最近の若者たちは直ぐにキレルと言われるが、それが何故なのか、彼らは自分に甘く、他人に厳しい。そして、悲しみ、喜びの感情は昔の若者に比べて大幅に減り、怒りの感情のみが突出して増えているという。だからこそ、無気力、鬱が増えている。!恐ろしい時代です。それをエキセントリックなジャーナリズムではなく、心理学者である著者が「仮想的有能感」というキーワードを造ってそれを明快に解き明かしてくれるように思います。有能感と無能感、そして自尊感情の高低による4つのマトリクスの説明も納得できます。いずれも自尊感情が高い人達が、有能・無能感の違いがあれ、他人を見下すという行動に出ているのはなぜ?というわけです。
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帯がズルい。 これだけ見るとむちゃくちゃ面白そうじゃないか……。 通勤中にチマチマ読み進めたのですが、あれこれ提示されるデータよりも「~と思われる」の連発の方が目についてしまい、どうにも据わりが悪い。最近の若者超ヤバイ、って事を心理学的に説明しようとはしてるんだけど、決定打に欠...
帯がズルい。 これだけ見るとむちゃくちゃ面白そうじゃないか……。 通勤中にチマチマ読み進めたのですが、あれこれ提示されるデータよりも「~と思われる」の連発の方が目についてしまい、どうにも据わりが悪い。最近の若者超ヤバイ、って事を心理学的に説明しようとはしてるんだけど、決定打に欠けると云うか何と云うか。もっと決定的な証拠みたいなものを期待していただけに、正直物足りなかったです。まだまだ研究途中って感じでしょうか。 本書の大きなテーマである「他者蔑視による仮想的有能感」。 己の珠にあらざることを惧れるがゆえに、あえて刻苦して磨こうともせず、己の珠なるべきを半ば信ずるがゆえに、碌々として瓦に伍することもできない……ってコレ、『山月記』だったら完全に虎コースですよ。 名指しされた若い世代及び若い世代に理解ある大人たちからは「若者だけじゃなくね?」との反発もあるようですが、だったら尚更若い内になんとかしといた方が良くないですか。「みんなやってる=自分もやっていい」的な短絡にはうんざりです。 教育の現場レベルの話が非常に興味深かったです。 班同士のディベートに勝っても「負けた子に失礼だから喜ぶのはやめよう」って言う小学生、とか。そんな事になってんのか……。
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めーーーーっちゃ面白かった。 仮想的有能感の切り口で語られる世界に、【こんな考え方で切れるのか!!!】と興味津々だった。 少し愚痴っぽいけれど、 ああそういう見方もできるのね!って感じ。
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自分の自己中は許して欲しいのに、 他人の自己中は頭に来る。 そんな人は、他人を見下しているとな。 統計やアンケート結果には根拠がないし、 ずいぶん偏った(批判的な)意見ばかりが取り上げられていたが 自己中を自覚している身には耳の痛い話が多かった。 以下、気になった文章の転記 ・今の子供は怒られた事に対して被害妄想がある。 ・怒りを感じても関係が壊れるのが怖くてぶつかろうとしない。怒りの感情の出し方がわからず、物を隠したり仲間はずれにしたりしてしまう。 ・代わりがすぐに手に入るから、あきらめが早い。悲しまない。努力しない。 ・エスキモーのある種族は怒りの感情がない。悲しみという言葉がなく孤独という意味の言葉があるだけ。 ・人から注意を受ける⇒低く見られた⇒怒り ・自分の長所と短所が言えない。⇒昔は集団で遊ぶことによって比較し、自分が何に優れて何に劣っているかが自分で分かっていた。⇒絶対評価によって比較が出来なくなった。協調性がないこと(自己中)も個性とみなされざる負えない風潮。 ・親の問題行動 ①担任がハズレ(世話になっている発想がない) ③家族旅行で学校を欠席 ・罪悪感が薄れているのは、地獄に堕ちる、閻魔様などという怖い話を聴かされなくなったから。 ・ホームレスへの対応 ・ピーナッツに見るルーシーとチャーリーの性格 ・プライドが高くて他者に助けを求めない自分の弱さを露呈したくないので。劣等感に目を向けず他人を見下すことで優越感に浸る。 ・甘やかされすぎる事によって生じた自己愛への危険 ★(a自尊感情)の高低×(b仮想的有能感)の高低 a自尊感情…自分は優れている b仮想的有能感…他人軽視 ①仮想型(a低×b高)クレーマー ②全能型(a高×b高)傲慢社長 ③自尊型(a高×b低)人望社長 ④萎縮型(a低×b低)欝傾向 ・冷めている・熱くなれない理由⇒努力なくして成功することがカッコいいと考えている。自分自身の努力の経験が乏しい。 ・自分の失敗を認めたくないから、先手を打って他者をバカにする。 ・自己中を防ぐ⇒勉強だけしてればよいというのは× 積極的に家の仕事を分担させ、社会で生きる事、自分の役割を教える。どんなに小さいことでも習慣化させることが大切。 自己中の私が、子育てなど出来るだろうか。 これは、自分が自己中だと自覚した中学生からの悩みでもある。 自分が当たり前だと思っていたり、いいじゃんいいじゃん と思ってやっていたことが自己中だったということに 指摘されて初めて気づくことが多い… 最近、自分が怖い。 自分を客観視出来ていない事ほど怖いことはない。 楽観主義すぎるのも、考えものだと考えさせられた一冊。
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まあ斜め読みするのが吉。 あまりこの手の本に時間を割くのは良くない。 時間を無駄使いしたい人にオススメの一冊。
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冒頭部から中年のぼやきみたい。単なる若者批判を批判としか思えない。心理学者なら、もう少し根拠を示しながら現代の若者批判をすべきでしょう。 現代の若者の特徴である(と著者は主張している)仮想的有能感について、著者の研究グループの成果を紹介しているけれども、いろいろとツッコミどころは...
冒頭部から中年のぼやきみたい。単なる若者批判を批判としか思えない。心理学者なら、もう少し根拠を示しながら現代の若者批判をすべきでしょう。 現代の若者の特徴である(と著者は主張している)仮想的有能感について、著者の研究グループの成果を紹介しているけれども、いろいろとツッコミどころは多い。 そもそも、この「仮想的有能感」という言葉を持ち出してきてまで、現代の若者の特徴を説明することの意義がどこにあるのか、いまいちよくわからなかった。
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他人を見下すのは自己肯定感を相対的にあげるため、という視点が面白かった。 しかしそれにかかわる考察や話の展開に物足りなさを感じた。 統計を取るにしても本にするのであればもう少しはっきりとした根拠として示すことのできるような調査法をするべきなのではないだろうか… 若者と大きく括られ...
他人を見下すのは自己肯定感を相対的にあげるため、という視点が面白かった。 しかしそれにかかわる考察や話の展開に物足りなさを感じた。 統計を取るにしても本にするのであればもう少しはっきりとした根拠として示すことのできるような調査法をするべきなのではないだろうか… 若者と大きく括られているが、具体的にどの年代層なのかも明確にされていなかった。(というか、話題によって年齢層が違っていたので)
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2006年2月に出版された本なのだけれど、それから小泉・安倍内閣を経たことで経済的な格差がさらに拡大、若者を取り巻く社会事情がだいぶ変わったことにより、いま読むと漠然としすぎている感じがする。端的に言えば悪化している。持つべき自信すら持てない状況にあるため、苦言すら悠長に感じる。
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