項羽と劉邦(中) の商品レビュー
司馬遼太郎氏の人物描写力は凄いですね。登場人物の人となりが瞼の裏にまざまざと思い浮かぶようです。 劉邦と重臣たちとのかけ合いの場面もどっか滑稽で面白いです。 張良、蕭何、夏候嬰、韓信・・とそれぞれ良い味出してます。彼ら一人一人と劉邦との関係も丁寧に描かれていて、楽しいです。中巻で...
司馬遼太郎氏の人物描写力は凄いですね。登場人物の人となりが瞼の裏にまざまざと思い浮かぶようです。 劉邦と重臣たちとのかけ合いの場面もどっか滑稽で面白いです。 張良、蕭何、夏候嬰、韓信・・とそれぞれ良い味出してます。彼ら一人一人と劉邦との関係も丁寧に描かれていて、楽しいです。中巻で最後の方に出てきた紀信はもっとも人間味が溢れているようなキャラクターで、役者冥利に尽きるというか、最高に美味です。泣ける!!切ない!!そんな人生もある・・!!
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- ネタバレ
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ガンガン読みます、こうと劉邦の中。張良が来て函谷関に一番乗りするけど鴻門の会で漢中に飛ばされて韓信が来て再起して彭城を(中略)というわけで、ようやく陳平登場し紀信・周荷のエピソードで終わるわけなんですが、やー、紀信すごいツンデレ(違 そうか、すごい悪口を言うのは惹かれて惹かれてしょうがないからだったのかー、みたいな。
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タイトルでは「項羽と劉邦」と銘打ちながら、実質的な主人公は劉邦である。劉邦は220年にわたる前漢を築いた高祖であるが、本作品においては(横山光輝作品も同じだが)英雄像とは程遠い。いくさは弱くて、威厳はなく、口も汚く、酒と女が大好きな元農民の次男坊…。英雄像と程遠いという点では「水...
タイトルでは「項羽と劉邦」と銘打ちながら、実質的な主人公は劉邦である。劉邦は220年にわたる前漢を築いた高祖であるが、本作品においては(横山光輝作品も同じだが)英雄像とは程遠い。いくさは弱くて、威厳はなく、口も汚く、酒と女が大好きな元農民の次男坊…。英雄像と程遠いという点では「水滸伝(北方謙三著)」における主人公格:宋江のようである。 そんな劉邦が猛将:項羽に勝利した最大の理由は部下に恵まれ、その部下の話をよく聞いたことだろう。つまり、項羽とは逆のことをやった点にある。結局、絶対専制的な実力者の項羽が敗れ、部下それぞれの持ち味を活かした劉邦が勝利したということだ。 本作品は上巻と中巻の2冊を読了したが、特徴的な点は、歴史的事件がわりとサラリと流されている点だろう。劉邦の関中入り、鴻門の会、漢中行き、楚漢戦争などは横山光輝作品や世界史漫画等では名場面であるにもかかわらず、あっという間に事実だけ語られるに過ぎないため、少々味気なかった。 一方、登場人物の背景からエピソードなどはかなり詳細に描かれており、各章ごとに魅力的な人物が登場する。
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やっぱり面白い。 楚漢時代のことを知りたいなら一度は読んでおくべきだと思います。 歴史に興味が無い人でも文章や語彙など学ぶものは多い。やはり一度は読んでおいて欲しい。
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司馬遼太郎は他書で、昔の人のほうが感情の量が多かったとするが、それを思い知らせてくれる人々の挿話が多数あり、それにより、本論の両者の成り立ちの相違が見えてくる。
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★2010年25冊目読了『項羽と劉邦(中)』司馬遼太郎著 評価B 秦を破った項羽が、一旦、南の楚に引く隙に、別働隊の劉邦は、関中を制圧。項羽は、劉邦を許さず、徹底的に勝利するも、関中で大虐殺を行い、民衆の支持を失う。項羽に完敗した劉邦は、かなり勢力を失うも、次第にその大きな人柄で...
★2010年25冊目読了『項羽と劉邦(中)』司馬遼太郎著 評価B 秦を破った項羽が、一旦、南の楚に引く隙に、別働隊の劉邦は、関中を制圧。項羽は、劉邦を許さず、徹底的に勝利するも、関中で大虐殺を行い、民衆の支持を失う。項羽に完敗した劉邦は、かなり勢力を失うも、次第にその大きな人柄で、周囲の支持を集め、再び勢力を盛り返していく。 項羽と劉邦という世界史では知っている名ではあっても、その相克は詳しく知らなかった。二人の抗争にまつわるさまざまなドラマを読むにつけ、中国で支持される指導者の原型をみる気がしてならない。三国志の劉備といい、この劉邦といい、鋭くはないが、人を惹き付ける魅力で、次第にその支える側近の力で、のし上がっていく点が非常に興味深い。
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劉邦が遁走するときが楽しい!追い詰められてるはずなのに、本人が一番ゆうに構えてる! 笑っちゃいました。
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ものすごいところで終わりました。 何ということだろうか。 周苛と紀信の関係はすばらしいとしか言いようがない。
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秦を倒す為に立ちあがったのが武力で人を引っ張る項羽と人柄で人を引き付ける劉邦の2人。対極とも言える2人は、協力して秦を滅ぼす。そして項羽は楚王を名乗る。自分の周りに仲の良い人物だけを集め好き放題する項羽に対し周りが反発し楚漢戦争が始まる。
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叔父・項梁の戦死後、反乱軍の全権を握った項羽は、鉅鹿の戦いで章邯将軍の率いる秦の主力軍を破った。一方、別働隊の劉邦は、そのすきに先んじて関中に入り函谷関を閉ざしてしまう。これに激怒した項羽は、一気に関中になだれこみ、劉邦を鴻門に呼びつけて殺そうとするが…。勇猛無比で行く所敵なしの...
叔父・項梁の戦死後、反乱軍の全権を握った項羽は、鉅鹿の戦いで章邯将軍の率いる秦の主力軍を破った。一方、別働隊の劉邦は、そのすきに先んじて関中に入り函谷関を閉ざしてしまう。これに激怒した項羽は、一気に関中になだれこみ、劉邦を鴻門に呼びつけて殺そうとするが…。勇猛無比で行く所敵なしの項羽。戦べただがその仁徳で将に恵まれた劉邦。いずれが天下を制するか。
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