北回帰線 の商品レビュー
北方健三さんがこの本のことを、 「寝る前に読む本。どこから読んでも、どこで止めてもさしつかえない。面白いかというとそうでもない。」 と言っていて、それってどんな本?と気になったので図書館で借りてみました。 ・・・・この本が、私小説なのかエッセイなのか、はたまたファンタジーなのか...
北方健三さんがこの本のことを、 「寝る前に読む本。どこから読んでも、どこで止めてもさしつかえない。面白いかというとそうでもない。」 と言っていて、それってどんな本?と気になったので図書館で借りてみました。 ・・・・この本が、私小説なのかエッセイなのか、はたまたファンタジーなのか、それどころか主人公が誰なのか、っていうかそもそもこの長い文章に少しでも意味があるのか・・・ すべてにおいて全く理解不能の本でした。 つまらなくても大体本は読み切る主義の私が、最後まで読み切れずに投げ出してしまった。 下品な表現や汚らしい性描写も多いのですが、あまりにも意味が分からないため不快にさえなることが出来なくて、私には時間の無駄としか感じられなかったけど、評価を見ると必ずしも低くないんですよね。私の頭が硬いんだなあ。
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ロブ=グリエは取るに足らない作家である。というのがまずもって宣言しておくべき事柄なのだが、それに比較すればヘンリーミラーはいい。といっても比較しての話なのだが、ロブ=グリエの10倍はマシだろう。具体的に何がいいかではなくて、まぁ、マシ。というぐらいか実際は。とにかくロブ=グリエよ...
ロブ=グリエは取るに足らない作家である。というのがまずもって宣言しておくべき事柄なのだが、それに比較すればヘンリーミラーはいい。といっても比較しての話なのだが、ロブ=グリエの10倍はマシだろう。具体的に何がいいかではなくて、まぁ、マシ。というぐらいか実際は。とにかくロブ=グリエよりは少なくとも、いい。 で、問題なのが、なぜ私はかくもH・ミラーとロブ=グリエを比較しようと思ったのかだ。それが、さっきから自分でもわからないのだ。
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文学なのだろうが小説ではない。 尋常でない量の言葉が、 叩きつけるように綴られている。 このバイタリティーはなんなのか。 そここそが見所のような。
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むうううう、これは小説なのか?自伝なのか? 果たして面白いのか??? これを面白いという方にいろいろお話を伺いたいです。 感性をぶつけるという意味では、すごい一冊だと思いました。
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『ヘンリー・ミラーにはプロットが無い』とはよく言われることだが、なのに何故こんなに惹きつけられるのだろうか……。 若い頃はピンと来なかったが、この歳になって読み返すと面白い。無茶苦茶だけどw
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難しかったけど、プロットを放棄した展開と、主人公の思考の描写だったり思想には独特の迫力があって惹きつけられる瞬間があったなぁ・・・。 主人公の行動はむちゃくちゃに見えても、意識の流れ方は意外と現実的だったような気もした。
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ジュネが糞や小便に塗れた溝板に浸かりながら、胸に薔薇を刺して艶っぽく正装しているのに比べ、ミラーは同じ様に視えて、胸の薔薇に乾いた精液を塗りたくり汚物の中を得意気に闊歩している。。うーん。いかにも亜米利加人的だな。仏蘭西が舞台なのに、仏蘭西を感じない…湿ったヨーロッパ好きとしては...
ジュネが糞や小便に塗れた溝板に浸かりながら、胸に薔薇を刺して艶っぽく正装しているのに比べ、ミラーは同じ様に視えて、胸の薔薇に乾いた精液を塗りたくり汚物の中を得意気に闊歩している。。うーん。いかにも亜米利加人的だな。仏蘭西が舞台なのに、仏蘭西を感じない…湿ったヨーロッパ好きとしては、ミラーはあまりに亜米利加的だ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
世界は半分しか感知できない。p91 「あんたは、ただのすり切れた好色家よ。情熱の意味がわかっていないのだわ。あんたは勃起すれば情熱的になったと思ってるんだわ」 「なるほど、そいつは情熱ではないかもしれない... しかし情熱的になれば勃起せずにはいられないぜ。こいつは真理だよ。そうじゃないかね」p188 「性を神秘だとかなんとか思っているが、それが無だということを発見するわけだーただのブランクさ。そのなかにハーモニカやカレンダーを発見したらおもしろいだろうな。ところが、あすこには何もない... 全然何もない。いやらしいものだよ。おれは頭が狂いだしそうのなった... いいかね、そのあとで、おれがどうしたかわかるかね。早いとこ一発すませると、くるりと背を向けた。本当だよ。おれは本を取り上げて読んだのさ。書物からは、くだらぬ書物からでも何かを得ることができる... しかるに陰部は、こいつは、ただの時間の浪費にしかすぎないよ...」p194-195 世界が破裂しても一向意に介さずー依然としてぼくはここでコンマやセミコロンをつけているだろう。おまけに残業手当までもらうこともあるのだ。というのは、大きな事件があると、どうしても最終の特別版にあるからである。世界が爆発し、最終版が印刷にまわされてしまうと、校正係は静かにコンマ、セミコロン、ハイフン、星印、少カッコ、大カッコ、ピリオッド、感嘆符等などを全部集めて、それを編集長の席の上方にある小さな箱に入れる。かくのごとくすべて規定されているのである(コム・サ・トラーテ・レグレ)....」p203 決して絶望してはならない(イル・ス・フォ・ジェメ・デスペレ)p208 ここでは、すべての境界は消え、世界は狂える屠殺場としてあらわれてくる。事実、世界はそうなのだ。千編一律の仕事は無限の彼方まで伸び、昇降口はぴたりと閉され、論理は放縦に走り、血なまぐさい肉きり庖丁が閃く。空気はつめたくよどんでいる。言語は黙示的になる。出口を示すものは、どこにもない。死以外は何も起こらない。盲目小路、そのどんづまりは絞首台である。 永遠の都、パリ!ローマよりも永遠であり、ニネヴェよりも華麗である。まさに世界の臍だ。そこに向かって、盲目のどもりの白痴のごとく、人は四つん這いになって這い戻ってくる。また最後には大洋の真っ只中へ漂いゆくキルク栓のように、人はこの都で落ちつきも希望もなく、かたわらを通りすぎるコロンブスにも気付かずに、海の泡と海藻の中を漂う。この文明の揺籠は世界の腐乱せる下水渠である。悪臭を放つ子宮が肉と骨の血みどろの包みをかくす納骨堂である。p247 もし人が自己の中心にあるあらゆるものを翻訳し、真に自己の経験せるもの、嘘いつわりなき自己の真実を書きしるすだけの勇気があるなら、そのときこそ世界はみじんに砕けるだろうとぼくは考える。p333 人間は異様な動物(フォーチ)や植物(ウベーナ)をつくっている。遠くから見れば、人間はとるにたらぬ何でもないものに見える。近よるにつれ、醜悪に、悪意にみちたものに見える。何物にもまして、彼らは十分な空間をもってとりかこまれている必要があるー時間よりも空間が必要なのだ。p423 【メモ】 郷愁(ノスタルジー)と倦怠(アンニュイ)が同居した都市空間パリ。 文脈づけられた個人。セックス
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自分の内面になんて興味ない なんで文学って悩むんだ いつから青年は暗いものになったんだ? 鬱陶しいんだよ、おまえら。 まして文学までついた青年なんてそりゃ根暗の象徴になるんだ 文学するやつは他人に興味がないんだろ? ただ「僕のこと構って」ってだけのガキ 俺はそんなダサいことは言わ...
自分の内面になんて興味ない なんで文学って悩むんだ いつから青年は暗いものになったんだ? 鬱陶しいんだよ、おまえら。 まして文学までついた青年なんてそりゃ根暗の象徴になるんだ 文学するやつは他人に興味がないんだろ? ただ「僕のこと構って」ってだけのガキ 俺はそんなダサいことは言わない だいいち人のオナニー見て楽しいか? 俺は違うSEXしまくってやる、だからちゃんと見てろよ 全然読んでませんがこんな話かなと。
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単語、単語、単語、思いつく限りの言葉の連想ゲームが僕の心を捉える。 関係がないように見えるものの中にも確かに世界は存在するのだ。 この本を読めば男がどのようなものかが分かる。結局男なんて皆同じじゃないか。
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