風味絶佳 の商品レビュー
山田詠美の甘酸っぱさは、青春の味。特にシュガー&スパイスは、その代表だった。 相変わらず性的表現は、いい塩梅に露骨だったけれど。映画も観てみたくなった。 今回のこの短編集は、人間の味覚を文章化した感じのもので、噛めば噛むほどいい味がしそうなものだった。
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数年前に評判だった本。本の雑誌の年間一位でした。 山田詠美は、はじめてだったかな。 孫に「グランマとお呼び」とどやしつける70歳超えのレディや、 自分を慕っている元大学の同級生の父親の再婚相手となる女性の話など。 話として楽しめたけど、のめりこむことはあまりなかった...
数年前に評判だった本。本の雑誌の年間一位でした。 山田詠美は、はじめてだったかな。 孫に「グランマとお呼び」とどやしつける70歳超えのレディや、 自分を慕っている元大学の同級生の父親の再婚相手となる女性の話など。 話として楽しめたけど、のめりこむことはあまりなかった
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ほろにがい恋いっぱいの短編集! 先が気になる〜ってとこで終わっちゃう。 でもとっても心が動かされる。 「海の庭」が一番好き。
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数あるエイミーの本の中でも1、2番くらいだと思う。 日本語という言語の可能性がこんなにもあったなんて! 読んでるとおなかがすいてくる。 夕餉が特に好きです、でも全部すき。 ★5を迷いなくつけれる
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柳楽優弥と沢尻エリカの映画の原作です。とはいえ、短編集であり、原作となった話も映画とはだいぶ違っていました。肉体労働を生業とする人を題材とした珍しい短編集です。 短編集というのは、話ごとに共感するか否かが異なっていて、この本もやはりそうでした。けっこう突拍子もないような行動も多く...
柳楽優弥と沢尻エリカの映画の原作です。とはいえ、短編集であり、原作となった話も映画とはだいぶ違っていました。肉体労働を生業とする人を題材とした珍しい短編集です。 短編集というのは、話ごとに共感するか否かが異なっていて、この本もやはりそうでした。けっこう突拍子もないような行動も多くて、(小説とはそもそも自分とは違う人生や生活の疑似体験をするものだとしても)理解不能な話もありました。 かぎ括弧をつけないことによって会話の現実感が薄れる、という技法に気づきました(笑)
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強烈なキャラクターの「グランマ」の姿が目に浮かぶような何とも言えない痛快さとほろ苦さを兼ね備えた作品。 「グランマ」の発言はどれもこれも名言だと思った。 「風味絶佳」以外の収録されている作品も視点が面白く、どれも味のある作品だった。(08年5月17日)
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全体的に巧い。美味い。「夕餉」と「海の庭」が好き。「アトリエ」もいろんな意味で衝撃的。ひとつ惜しいのが最後の「春眠」かなあ。読んでるときにイライラしちゃったんだよね…。個人的に最後の話だけ合わなかったのでそこだけが惜しいです。
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ああ、山田詠美。毎回この人好きだなぁ、と読んでる最中は感じるのに、読み終わってちょっと物足りない。毎回毎回そうなんですが、私の理解力が足りないのでしょうか。語られない過去の傷とか、問題とか、多いような…見落としてるだけで作中で伏線は張られてるのかな?過程はとても好き。アトリエはす...
ああ、山田詠美。毎回この人好きだなぁ、と読んでる最中は感じるのに、読み終わってちょっと物足りない。毎回毎回そうなんですが、私の理解力が足りないのでしょうか。語られない過去の傷とか、問題とか、多いような…見落としてるだけで作中で伏線は張られてるのかな?過程はとても好き。アトリエはすごく好きだったんですが、春眠には首を捻ってしまった。心臓に病って、他になんか…うーん。だけど、描写はほんとに好きです。これが描写欲の賜物って奴かぁ。いいなあ。
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肉体を使う仕事を生業とする男たちとその恋の物語たち。短編集だったんだ。知らなかった。恋愛って ステキで、ふわふわしてて、楽しくて、ピンク色で、最後にはシアワセになる… というHAPPY END STORYとは全く異なる次元の 恋。ここに出てくる男たちは身体が資本でみんな力強く男ら...
肉体を使う仕事を生業とする男たちとその恋の物語たち。短編集だったんだ。知らなかった。恋愛って ステキで、ふわふわしてて、楽しくて、ピンク色で、最後にはシアワセになる… というHAPPY END STORYとは全く異なる次元の 恋。ここに出てくる男たちは身体が資本でみんな力強く男らしい のだがお相手の女たちはもっとタフでずぶとく強い。やっぱり女のほうが一枚も二枚も上手だな と思うね。さすが詠美姉さんだ。6つの話のなかでやっぱ表題作の「風味絶佳」が一番おいしかった。不二ちゃんみたいなカッコイイおばあちゃんになりたいね。
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鳶職人、ゴミ回収作業員、汚水清掃作業員、引越作業員、葬儀屋、ガソリンスタンドスタッフ・・という職業に就いている男たち。「食べること。セックスをすること。眠ること。彼のそれらの行為に、自分が、どの女よりも有効であるのを確認したかった。」という「夕餉」にある一文は、この作品全体に通じ...
鳶職人、ゴミ回収作業員、汚水清掃作業員、引越作業員、葬儀屋、ガソリンスタンドスタッフ・・という職業に就いている男たち。「食べること。セックスをすること。眠ること。彼のそれらの行為に、自分が、どの女よりも有効であるのを確認したかった。」という「夕餉」にある一文は、この作品全体に通じる印象でもあります。彼等のそういう生きるための行為を、愛しんでいるような。内容の密度といい、装丁の素晴らしさといい、なんて贅沢な一冊!まさに装丁のデザインにあるキャラメルみたいな濃厚な一冊!生きるという行為の美しさが凝縮されている。
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