サロメ・ウィンダミア卿夫人の扇 の商品レビュー
面白い。訳注がちょっとうるさいのが残念。カッコの中にカッコは音訳者泣かせ。ト書きと紛らわしいし台詞のリズムが途切れるので、戯曲では脚注か巻末注にしてほしい。
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『サロメ」は当然のこと、まさかの『ウィンダミア卿夫人の扇』が超良かった。 シビアなスタンスとユーモアをここまでバランスよく配置できるのはほんと凄い。 普通に感動するし。
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オスカー・ワイルドの「サロメ」 1964年の夏、ちょうど私は二十歳となる頃だったが、 当時の同志社で、「劇研」に居たKと、「創作研」に居たTと、同じく「第三」に居た私と、 二回生になったばかりの三人が、偶々、それぞれの所属に愛想を尽かして退いたのが、機縁となり、 ただ一回きりのグループを組んで、「サロメ」を演った。 所は、京都山一ホール。私が演じたのはヘロデ王だった。
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この生涯でたった一度だけ、母親の気もちというものを知ったの。ゆうべのことよ。恐ろしい気もちだった ウィンダミア夫人の扇とまじめが肝心、貴族の社会の常識や含蓄をそこまで読み取れずどういう発言の意味?と首をかしげるものもあったけど、わかりやすい喜劇、読み飛ばして楽しめました。 ヨ...
この生涯でたった一度だけ、母親の気もちというものを知ったの。ゆうべのことよ。恐ろしい気もちだった ウィンダミア夫人の扇とまじめが肝心、貴族の社会の常識や含蓄をそこまで読み取れずどういう発言の意味?と首をかしげるものもあったけど、わかりやすい喜劇、読み飛ばして楽しめました。 ヨカナーンの首をくださいまし。 恐ろしい黒い鳥の羽ばたき。血にまみれ滑る絨毯。 ファムファタルの代名詞であるサロメの、無邪気で青ざめた残酷な美しさ。
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「サロメ」はさすがの知名度だけあって、素直に面白かった。あの恐怖と淫靡な雰囲気は現代の作品でも、なかなかないのでは。 「ウィンダミア卿夫人の扇」は名言が多かった。でも上流階級の奥様方の会話がメインで、現代の感性からするとあの喋り方は正直少し滑稽でした。 「まじめが肝心」はスト...
「サロメ」はさすがの知名度だけあって、素直に面白かった。あの恐怖と淫靡な雰囲気は現代の作品でも、なかなかないのでは。 「ウィンダミア卿夫人の扇」は名言が多かった。でも上流階級の奥様方の会話がメインで、現代の感性からするとあの喋り方は正直少し滑稽でした。 「まじめが肝心」はストーリー自体は面白かったが、駄洒落を利かした言い回しが多く訳された文章では100%楽しめませんでした。
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サロメ翻訳の文庫本は、岩波、新潮、光文社と出てるんだけど、岩波は旧仮名遣い使うほど古い訳で取っ付き難く、光文社のはこの現代語訳世界文学シリーズの他の本と一緒で思いっきり現代語訳。で、私的にはその中間の新潮文庫版が一番しっくりきた。あんまり現代語訳だとオスカー・ワイルドの原文の感じ...
サロメ翻訳の文庫本は、岩波、新潮、光文社と出てるんだけど、岩波は旧仮名遣い使うほど古い訳で取っ付き難く、光文社のはこの現代語訳世界文学シリーズの他の本と一緒で思いっきり現代語訳。で、私的にはその中間の新潮文庫版が一番しっくりきた。あんまり現代語訳だとオスカー・ワイルドの原文の感じが出てないんじゃないかなーという気がする。
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文句なしの傑作戯曲集である。『サロメ』の女の怪しげな欲望は淫靡であり、効果的。チェーホフがまた読みたくなった。
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『サロメ』不気味で面白い話だった。狂気に満ちた悲劇。でも他の二作よりは印象が薄かった。 『ウィンダミア卿夫人の扇』凄く面白かった。鮮やかに展開されるドラマの中で捩れてどうにもならなくなったかのような悲劇的な運命が、最後に鮮やかにハッピーエンドに帰着するという物語の巧みさが凄いと思った。ウィンダミア卿夫人が、アーリン夫人と接する中で次第に心情を移ろわせて行く様子も興味深く、箴言や逆説の中にもワイルドのセンスが光っていた。 『まじめが肝心』これが一番好きだった。まるで幾何学的に積み上げられたかのように鮮やかに場面が展開する喜劇であって、そしてラストでは綺麗に落とす。喜劇として非常に面白かっただけでなく、登場人物のキャラも非常に立っていてついつい引き込まれてしまう。箴言や逆説も冴え渡っていて、非常にウィットに富んだ表現も多くてついクスリときてしまう。絶妙な機微を備えた作品だと思う。凄く気に入った。
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『サロメ』 ドリアン・グレイのイメージが強かったから,これが一番自分の中のワイルド像に近かったかも。 ひとの美しさに惹かれることは危険。 独特な言い回しが印象的。 『ウィンダミア卿夫人の扇』 展開としてはよくあるものだけど,ひとびとのやりとりが面白い。 そしてラスト...
『サロメ』 ドリアン・グレイのイメージが強かったから,これが一番自分の中のワイルド像に近かったかも。 ひとの美しさに惹かれることは危険。 独特な言い回しが印象的。 『ウィンダミア卿夫人の扇』 展開としてはよくあるものだけど,ひとびとのやりとりが面白い。 そしてラストもきちんとしめたのがすごい。 オチって大事 『まじめが肝心』 確かにこれはすばらしい! 諧謔にあふれた幸せな戯曲。 注が詳しいからジョークも分かりやすい。 聖書とか西洋文化を知れば知るほどこういう小説(?)は面白くなる。
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サロメ(1893) ウィンダミア卿夫人の扇(1891/1892年初演) まじめが肝心(1895年初演)
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