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ジェニーの肖像 の商品レビュー

3.5

17件のお客様レビュー

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貧乏のどん底にいる画…

貧乏のどん底にいる画家のイーベンがセントラルパークで出会った少女ジェニー。彼女はどこから来てどこへ消えていくのか。惹かれあう2人、そしてラストは・・。不朽の名作ラヴ・ファンタジー。十分想像できるラストなのに、かつてないほど切ない。涙して読んでください。

文庫OFF

2022/07/28

検索したら児童書にもなっている作品で驚いた。 物悲しく寂しい雰囲気を漂わせるが、細かい風景描写などなが繊細で独特な作品だった。

Posted byブクログ

2022/07/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

売れない画家。春幼児のジェニーに会う。数か月後再会少女に、さらにそのあと女性に。実は過去から来ていて、最後暴風で客船から海で死亡。同時期に、海で再会したが救出できず。 タイムトリップだが、主人公と同じ方向の時間の流れ。「時尼」は時系列が逆。違う。「昨日明日」 はやはりプロットが「時尼」と同じすぎる。 タイムスリップでの出会い。この作品のオマージュとして恩田陸「ライオンハート」、梶尾真治「時尼に関する覚書」・七月隆文「明日ぼくは昨日の君に会いに行く」がある。 併載「それゆえに愛は戻る」は妻を喪失した父子に神からの遣いか海から現れるキャスリン。喪失を埋める神の計らい。

Posted byブクログ

2014/11/18

読んでる途中で気づいたけど、これたぶん小学生とか中学生とかそのぐらいの時に読んでる、そして観ている。 その時はすごく好きだったけどいつの間にか忘れてたんだなあ。また出会えてうれしい。 二編とも愛する人を失う話で、しかもアンハッピーエンドなんだけど、愛する人がいい感じにミステリアス...

読んでる途中で気づいたけど、これたぶん小学生とか中学生とかそのぐらいの時に読んでる、そして観ている。 その時はすごく好きだったけどいつの間にか忘れてたんだなあ。また出会えてうれしい。 二編とも愛する人を失う話で、しかもアンハッピーエンドなんだけど、愛する人がいい感じにミステリアスで(きっと)男性から見て程良く理想化された献身ぶりでとてもかわいらしい。 ジェニーがあのまま海に飲み込まれなかったらどうなるのだろうと考えたけれど、きっと彼の年齢を追い越して、10年以内におばあちゃんになる。彼はまだまだ若いまま。海に飲み込まれたほうが幸福なのかなと今になって少し思う。

Posted byブクログ

2013/06/25

「別れ」を予感しながらも出会ってしまう運命(?)は正直きついです。表情豊かで色彩に溢れた文章なのに、ざらついた質感がつきまとって、なかなか小説に没頭出来ませんでした。 同時収録の「それゆえに愛は戻る」の方がまだ救いがあるかも。

Posted byブクログ

2013/05/14

タイムファンタジーの大御所というか、原点でもある「ジェニーの肖像」 ネイサンの詩的な言葉の運びがとても綺麗で、タイムファンタジーという大掛かりな設定の割には物語全体が物静かで穏やかなイメージ。 一方、時をも超越する2人の愛、そして切なさに胸が苦しくなった。 変わっていくジェニ...

タイムファンタジーの大御所というか、原点でもある「ジェニーの肖像」 ネイサンの詩的な言葉の運びがとても綺麗で、タイムファンタジーという大掛かりな設定の割には物語全体が物静かで穏やかなイメージ。 一方、時をも超越する2人の愛、そして切なさに胸が苦しくなった。 変わっていくジェニーの姿の中には、変わらない女性の本質みたいなものも見ることができたように感じる。 ラストシーンは初め読んだ時にはその展開に呆気に取られてしまったが、何回も読んでいくとこのラストシーンの重さというのがわかってくるように思う。 そして、カップリングの「それゆえに愛は戻る」を読むことでネイサンの「愛」についての考えがより理解できるのではないだろうか。 「それゆえに愛は戻る」も海の情景描写や自然がとても美しく、流れるように心に染み渡る。そしてラストの4行が、この物語のなんとも言えない余韻を何倍も増させている。読み終えた時にこんなにも余韻に浸ってしまう作品は久々であった。 ネイサンの描く美しい言葉とその世界に浸りながら、「愛」とは「時間」とはそして「生きる」とは…と考えさせられた作品。

Posted byブクログ

2012/07/18

恩田氏の作品がこのオマージュだったことによるきっかけで、読みました。 哀しいのに哀しいだけではなく、少し温かな気持ちになりながら待ちわびる、そのひとときの喜び、夜明けまでの長さ、絶望の螺旋、再会に打ち震える心。

Posted byブクログ

2012/04/04

この間アンソロジーを読んだ時に推薦されていたので図書館で借りて読みました。梶尾氏の「時尼に関する覚え書き」はこの作品を元に書かれたのかなと思いました。正直余りよくわからなかったです。だからなんだったのだろうと言ってしまったら終わりなのでしょう。時尼の方が一応きちんとした説明があり...

この間アンソロジーを読んだ時に推薦されていたので図書館で借りて読みました。梶尾氏の「時尼に関する覚え書き」はこの作品を元に書かれたのかなと思いました。正直余りよくわからなかったです。だからなんだったのだろうと言ってしまったら終わりなのでしょう。時尼の方が一応きちんとした説明があり、時間の輪もぴったりと閉じたので作品的に完成度が上だよなあとか思いながら読んでいた所為もあるかもしれません。 後の話は男親だけに子供を残して死んでしまう母親は死んでもしに来れないだろうなあと言う感想です。読んだ年齢もあるのでしょうが。まあこの小説の主役が頼りないだけかもしれませんけれどもちょっとどうなの?と思う行動が多く感心しませんでした。ラブロマンスを中心に読むのなら良いのかもしれませんが小さい子供の親としては落第点だと思います。

Posted byブクログ

2012/03/28

【あらすじ】 1938年、冬のニューヨーク。貧しい青年画家イーベンは、夕暮れの公園で、一人の少女に出会った。 数日後に再会したとき、彼女ジェニーはなぜか、数年を経たかのように成長していた。 そして、イーベンとジェニーの時を超えた恋が始まる…詩人ネイサンの傑作ファンタジイ。 妻を亡...

【あらすじ】 1938年、冬のニューヨーク。貧しい青年画家イーベンは、夕暮れの公園で、一人の少女に出会った。 数日後に再会したとき、彼女ジェニーはなぜか、数年を経たかのように成長していた。 そして、イーベンとジェニーの時を超えた恋が始まる…詩人ネイサンの傑作ファンタジイ。 妻を亡くした童話作家とその子供たちの、海の精霊のような女性との交流を描く『それゆえに愛は戻る』を併録。 ----------------------------------------------------- 恩田陸氏の「ライオンハート」のオマージュ元と聞いたので読んでみました。 貧しい画家である青年イーベンと一人の不思議な少女ジェニーとの出会い。 同じ男女が何度も巡り合う、という点ではライオンハートと同じですが、それ以外は全く違います。 イーベンは青年であり、青年で居続けますが、ジェニーは少女として出会い、何度か邂逅を重ねていくうちに徐々に女性へと成長していくのです。 まるで早くイーベンに追いつきたいというように。 そして迎えた結末…は、読んでみてください。 ただ少し切ないですね。とだけ言っておきます。 幸せだけの恋愛小説がいい!という人には向いてないと思われます。 けど個人的には素敵でじわりと心に残る物語です。 本作は主人公イーベンと読者の気持ちがとても近いところにあるような気がします。 ジェニーが会いにきてくれるのを待つ気持ち。 もう少し居てくれたらと思う気持ち。 ずっと一緒にいたいと願う気持ち。 男性のみならず、女性でもきっとわかるはず。 是非一度読んでみてはいかがでしょうか。 併録の「それゆえに愛は戻る」は、結末をうっかり忘れてしまったので…。 いつか読み直して再録します。。

Posted byブクログ

2011/05/29

2作の短編集。 「ジェニーの肖像」は恩田陸の「ライオンハート」の元となった小説。 正直あまり理解が追いついてないとは思うけど、 ジェニーの肖像は良かったな。 冴えない画家とどこからともなく表れ、 画家と短時間過ごした後にいなくなる少女とのラブストーリー。 画家からは会いにいけな...

2作の短編集。 「ジェニーの肖像」は恩田陸の「ライオンハート」の元となった小説。 正直あまり理解が追いついてないとは思うけど、 ジェニーの肖像は良かったな。 冴えない画家とどこからともなく表れ、 画家と短時間過ごした後にいなくなる少女とのラブストーリー。 画家からは会いにいけないもどかしさと、会ったときの幸せと。 自分の中に覚えがある言葉にできない想いを言葉にしていて、 感心しつつ共感しつつ一気に読み終えてしまった。 もう一作はあまり気に入らなかった。 妻に先立たれて子供二人と暮らしている男性と、 海で出会った不思議な女性のお話。 ジェニーの肖像に比べるとファンタジー感に欠ける気がした。 似たような話だったから慣れや飽きがあったのかもしれない。 この小説を咀嚼して再構築したものがライオンハートだと思うと、恩田陸の凄さに驚く。

Posted byブクログ