箪笥のなか の商品レビュー

長野まゆみ(著者)

2009/10/07

●2008年4月7日読了
不思議な雰囲気を持つ本でした。
貰い受けた箪笥に纏わる不思議な物語です。
箪笥に入れたハズのないものが入っていたり、昔無くなったものが入っていたりします。

2009/10/07

めちゃくちゃ好み。朝日ソノラマ漫画の『百鬼夜行抄』『雨柳堂夢噺』とかに世界観が似てる。ほのぼのと人でないものが出入りする世界。珍しく主人公が女性というのもいい。甥？姪？ハトちゃんがめちゃかわいい。

2009/10/04

『少年』でははない長野作品。
箪笥から始まり、箪笥に終わる。箪笥によって主人公の元で、元にさまざまな物語が繰り広げられる。その和風な不可思議さに惹かれる。

2009/10/04

梨木香歩さんの『家守綺譚』のような淡々とした和風ファンタジー。それぞれの話が独立しているようで、前の話のモチーフを繰り返したり変奏したりしているようでもあり、何度も読み返したくなる。『家守綺譚』と違って、どことなく淫靡な感じがするのは長野さんならでは。

2009/10/04

独特の語り口で綴られる文章がお洒落で、描写も綺麗。女性らしい、柔らかい表現もとても良かった。カフェなんかに置いてあるとちょっと良さそう。私好みな作品達でした。相変わらず言葉が美しくて、上品な懐石料理を頂いてるかのような気分になれます｡この世界観大好きです。癒されます。弟もハトも可愛いし、好きな作品です。再読したくなる優しい本でした｡ そして箪笥が欲しくなりました。

2009/10/04

不思議なものを連れてくる弟とその姉と箪笥の話

やっぱり透明感

今回は薄暗い部分もあるけれど透明な闇のような

新しい感じがしました

2009/10/04

箪笥をめぐって様々なことが起こる。
普通に考えたらホラーだけど、
登場人物たちは平然と受け入れるからちっとも怖くない。
弟さんが好きです。
というかあの姉弟関係がいいな。

2009/10/04

日なたの部屋に、赤ん坊の横に、散歩の帰り道に、怪異はあるかもしれない。
でもちゃんと付き合っていけば多分大丈夫。たとえば箪笥を介して。

そんな風に思わせてくれる日常の話。

2009/10/04

ついにBLに走ってしまった頃から読まなくなってしまった長野作品。一応チェックだけ…と思って見たら、主人公は女の人！BL要素はないけど、あの独特の空気感はそのままの、とても上質なお話でした。
中でも弟くんは、初期の長野作品の少年が成長したような雰囲気もあっていい感じでした。

2012/06/29

古いものにはいわくがつきもの。古い和箪笥をめぐる、日常の中のささやかなファンタジー。(0702XX)