模倣犯(4) の商品レビュー

宮部みゆき(著者)

2024/01/15

通勤途中なので文庫本しか読まないし、年齢を重ねながら同じ様な時に流行った本を話題になった本を読むことにして読んだこの本は面白かった。
相変わらず描写は細やかで少し鼻につく部分や飛ばした箇所もあったけど、文字を通してその風景や状況が目に浮かび、だからなのかその世界に入り込んじゃう錯覚がある。
被害者や関係する人々が事件後に受ける感情や行動は想像もあまりしてなかったし、実際のリアルの事件とは違うとは思うが、少しは理解できる様になうんだろう。
安易な考えや思い込みは事件に限らず控える様にしようと思った。
ただ最後の感情に任せたTV生放送での発言はあれで良かったのかな。
もう少し警察の捜査が足元まで及んで追い詰められた挙句の緊迫した状態での自白の方が良かったんじゃないか。

2024/01/11

いよいよラスボスが前線にでてきた。

これだけ登場人物が多いのに、一人一人が厚みを持って描かれる。有馬のおじいちゃん、真ちゃんの辛さ。

若い頃はただ夢中に読んでただけなのが、おばさんの今だから沁みるものも。
再読、最終巻に突入します！

2024/01/01

この4巻でピースの名前が明らかになる。カズの妹由美子に近づくピース、心弱った由美子はピースに全幅の信頼を置いている。全貌を知っている読者である私ははただただ世間、警察全ての人が誤解していることに焦ったさを感じて読み進める。

2023/12/30

ストーリーはさらに進み、深く濃くなっていく。登場人物各々の状況が、交差を超えて編み込み式に紡がれているが、混沌とややこしくなることなく、かなり入り組んでいるのにすんなりと頭に入ってくる。

面白さと作品の凄さに、言葉がないです。読めば読むほど面白い。最終形態が知りたいのに、5巻で終わってほしくない程です。笑

2023/12/08

再読のはずなのに、とんと忘れている。

この巻が中だるみの巻だという意見もちらほらあるが、自分は結構どハマりした。
このスピード感よ。。すごい。

今まで正義だったものが悪にされたり、本来は悪のものが正義のヒーローになっていく過程。
この過程、すごいと思う。
そして、ここにきて、樋口めぐみと、塚田真一が出てきていた理由が明確になる。
ああ、このために出てきていたのかと。

過去の3巻を読んでいる読者からしたら、網川の正体は明白であるが、ストーリーの中では、その網川に翻弄されていく人々。
褒めるつもりはないが、知能犯とともに、人間の心をうまく操る技術に長けている。
架空の人間でよかったよ。。と、思わずにはいられなかった。

2023/11/16

これはやばいわ。
巻数を追うごとに面白くなっていくんだけど、面白くなるレベルがやばすぎる。
1巻から普通に面白かったけれど、4巻のこれは面白さの度合いが高すぎる。
これは間違いなく天才が書いた小説だわ。

犯罪心理学が好きな人なら絶対にハマるはず。
犯罪心理学に限らず、人の心理について学んだり考察したりする人は確実に楽しめる作品です。

次が最終巻だなんて...！
落とし所がどうなるのか全く予想がつきません。
ｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞ面白すぎるんだわコレ~~~~~~！

2023/10/02

ここまで徹底的に嫌われ役に回ってきためぐみと由美子がほぼ同じ立ち位置に来るとは…
この後の展開に期待ですね。

2023/09/18

「世間を舐めるんじゃねえよ。世の中を甘く見るんじゃねえ。あんたにはそれを教えてくれる大人がいなかったんだな。ガキのころに、しっかりとそれをたたき込んでくれる大人がいなかったんだな。だからこんなふうになっちまったんだ。この、人でなしの人殺しめ。私の言いたいことは、それだけだ」

2022/6/18読了（再読）
世間を舐めくさった連続誘拐殺人犯の話で、話の中身は重たいし新潮文庫5巻のストーリーは長いし、読むのに時間がかかった。
原作を読む前に、'02年の映画版を見た事がある（'16年のTVドラマ版は見た事無い）のだが、故森田芳光監督には申し訳ないと思いつつも、あれだけ沢山の登場人物がそれぞれに複雑なドラマを抱えた物語を、2時間程度の映画の尺に押し込むのは、無理がありすぎたのではないでしょうか？

2023/09/07

フラストレーションを感じる巻だった。
樋口めぐみ、高井由美子、前畑滋子、古川真智子、可哀想でカッコ悪い女性が多くて残念。
もちろん彼女たちと同じ立場になった時カッコ悪くならない自信はないけど。小説なんだし有馬義男くらいカッコいい女性が1人いてもいいのになー
ピースも普通に新キャラとして登場して少し拍子抜け。本名を頑なに書かないのは意外な人物がピースだったという展開にするためかと思ってたのに。
読者だけがピースの悪意をわかっている展開にしたいのね。

2023/07/31

ここまで樋口めぐみにヘイトを集めておきながら外側から見たら高井由美子を同じ位置に据えるとは！ストーリーの巧みさに唸るばかりです。
栗橋という共犯に見せた足手まといがいなくなった網川の一つ一つの行動が邪悪すぎて怖いです。お前お前お前ーッ！お前がーッ‼︎
一気にストーリーが進みドキドキしながら5巻に進みます、ハッピーエンドであれ...