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日本美術の歴史 の商品レビュー

4.1

16件のお客様レビュー

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2024/09/23

本紹介にある通り「縄文からマンガまで」辻先生1人で書き切ったもの。 【いいところ】 1)なんせ紀元前から現在までを見ていくのでかなりのページ数になるが、まえがきにおいて「日本美術の自律的展開ってないのかしら」「日本美術の変化の慌ただしさったらないよね、でも消えては現れ現れては消...

本紹介にある通り「縄文からマンガまで」辻先生1人で書き切ったもの。 【いいところ】 1)なんせ紀元前から現在までを見ていくのでかなりのページ数になるが、まえがきにおいて「日本美術の自律的展開ってないのかしら」「日本美術の変化の慌ただしさったらないよね、でも消えては現れ現れては消える、新しいがそれとわかる流儀、前にも別の気分でそこにあったことを確信させる永続性」「あそび、かざり、アミニズムをテーマに見ていこうぜ」と長旅のためのざっくり羅針盤?が示されているので読みやすい。 2)挙げられる作品全てが掲載されているわけではないが、多くの作品が美しいカラーで紹介されている。 3)時代ごとの目次まとめが綺麗なのでピンポイントに読み返しやすい。 4)1人で書いてるので本に一貫性がある。  5)褐釉蟹貼付台付鉢(宮川香山)を知れたこと。 6)悲母観音(狩野芳崖)についての美術評論家評価が「破綻がなさすぎる。あまりに完成されすぎている。」というイチャモン以外のなにものでもないところ。 【本に罪はないが私個人にあまり合わなかったところ】 元々ね、一冊の本で日本美術を理解するとか他人に話せるように付け焼き刃知識つけようとか、そんな大それた事は考えてなかったのよ。まぁ面白そうだからたとえちょっとでも何か知れたらいいな、見た事ない作品が知れたらいいな、別時代の作品に流れる何かが感じられたらいいな、しんどかったら作品写真だけ見よ、そんくらいだったの。 ところがこの本、あまりにも長いのね。紹介作品も膨大で。勿論日本美術の流れを説明してくれてんだけど個々の作品についての説明がちとドライっていうか、ちょっと読みづらくて。 あとがきに辻先生ご本人も仰ってるように「自己流で、面白くて、教科書としても使える」本なの。 私にはこの「教科書として」を感じすぎる本だったので読み進めるのがちと苦しかった。 本としてのクオリティは高いんだけど読むには美術の基礎知識、もしそれがないならせめて生まれつきのセンスみたいなものがなければ、ただ単に作品紹介をされてそれを時代ごとに(時には無理に)まとめあげてるものを読む苦痛があるかも。 著者は1931年生まれ。この本の初版は2005年(その後増刷)なので74歳のとき。 何一つ才能を持ち合わせない者が年老いて死に近づいた時(例えば私)、蕎麦打ったり小さな農園借りて野菜育てたり自伝を自費出版(迷惑)したりするんだろうけど、才能も経験もある著者は世の中への恩返しとして自身の脳内にあるものを記してくれたのかな。

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2021/02/20

言及されている作家や作品が全て図版で示されているわけではないところが読んでいてストレスになる。時代の流れを読み物としてまとめているというよりは、作者作品を時代に当て嵌めての説明がどんどん続いていくため読みやすいわけではない。まさにあとがきで示されているように「教科書」風だ。 日...

言及されている作家や作品が全て図版で示されているわけではないところが読んでいてストレスになる。時代の流れを読み物としてまとめているというよりは、作者作品を時代に当て嵌めての説明がどんどん続いていくため読みやすいわけではない。まさにあとがきで示されているように「教科書」風だ。 日本の土着の美意識に外部の文化が与えたもの、それを咀嚼して美意識を色々な方向に先鋭化していく、そんな過程が繰り返されていくと感じる。絵画の図版を見ていくと仏教画や中国からの影響を取り入れつつ江戸末期に円熟を迎えることを限られた作品の小さな図版からも感じることができる。その後の西洋美術の取り込みは必ずしもうまくいかなかったように見える。現代に至るアニメ、マンガの日本的な表現はどのようにつながってきているのか、江戸の頃の要素と映画的な動きの要素の組み合わせのように感じる。

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2018/11/24

ゴンブリッチやマクニールの歴史の捉え方を観た後だと、日本人にとっての、歴史、というものの貧弱さが、、、 何故なんでしょうね 既に眠い、、、 年表にコメントをはさむ、という程度にしか歴史を語れないのか? まだ読み始めだけど。 本の体裁も悪い。あの、劣悪な、日本の学校の教科書だ...

ゴンブリッチやマクニールの歴史の捉え方を観た後だと、日本人にとっての、歴史、というものの貧弱さが、、、 何故なんでしょうね 既に眠い、、、 年表にコメントをはさむ、という程度にしか歴史を語れないのか? まだ読み始めだけど。 本の体裁も悪い。あの、劣悪な、日本の学校の教科書だよ、これじゃ 最初の方があれだったけど、文明以降は面白い 30にして初めてまともに日本美術史に手を触れる  縄文、弥生、古墳、飛鳥、奈良、平安、藤原、院政、鎌倉、南北朝、室町、戦国、安土桃山、江戸、明治、戦争、戦後 土着、儒教、仏教、神道、キリスト教 奈良仏教、真言宗、天台宗、浄土系、日蓮宗、禅宗 随、唐、宋、元、明、清 高校までの歴史の授業でどうして勉強した筈のことが無駄になってるのか、悔やまれる。良い先生を持つべきで。今はまだ基礎の勉強中。 次はブルーノ・タウト その次は日本書紀 土偶、風姿花伝、円空、芭蕉、網野善彦、、、と本が山積みで、しかも、全部、ほぼ基本の書です、、 そのあとにホメロスやダンテが積んであって、、、 本当は10代のとき、学校で習ってしかるべきな勉強を自分に課してます 国際化したいなら、英語じゃなくて、古事記や縄文土器から始まる歴史や、ギリシャローマを知らないといけない。じゃないと、そのおぼえた肝心の英語で、何を話すんだ?って話で。 だから、そのあたりが日本の教育が間違ってるわけで、そのせいで30にもなって基礎勉強からやり直すはめになってる。 まあ、勝手にやっとるだけだけど。

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2018/11/08

日本で生まれ育ちながら、日本の文化のことをあまり理解しないまま、ここまで過ごしてしまったなあと反省しています。 数年前から美術館に鑑賞に行くようになったのですが、最初は西洋美術を中心に鑑賞していました。 しかし回を重ねるにつれて、日本美術に興味が湧き、鑑賞する機会が増えてきまし...

日本で生まれ育ちながら、日本の文化のことをあまり理解しないまま、ここまで過ごしてしまったなあと反省しています。 数年前から美術館に鑑賞に行くようになったのですが、最初は西洋美術を中心に鑑賞していました。 しかし回を重ねるにつれて、日本美術に興味が湧き、鑑賞する機会が増えてきました。 それぞれの展示会では、添えられている説明文を読むなりして理解したつもりになっているのですが、時代背景やそれまでの美術との違いなど、“日本美術の流れ”というものを知りたいなあと、思っていました。 アート関連の書籍が多く販売されているGINZA SIX蔦屋書店を散策していたところ、そんな思いに応えてくれそうなこの本をみつけたので、読んでみることにしました。 著者は、美術史について長年、教鞭をとり、大学教授や美術館館長などを歴任してきたこの道の専門家。 ただし専門は室町時代の美術ということで、自らの知識の幅を広げるために、本書を執筆したとのこと。 縄文時代から始まり、時代を区切って、日本の美術の流れを解説しています。 各時代の美術の特徴というものを、著者なりの視点で完結に解説しているので、全体的に「頭に入りやすいなあ」と、感じました。 特に江戸時代以前の部分に興味があったのですが、疑問に感じていたことをいくつか、解決してもらえました。 先に関連書を読んだ西洋美術史と照らし合わせると、日本の美術というものは写実性よりも物語性に、重きを置かれて発展してきたのかなあと受取りました。 図版も多く掲載されていて、「書斎の美術鑑賞」という気分も、味わえました。 今後も手元に置いて、美術鑑賞に行く際の“予習/復習”に使いたい、一冊です。 『知識ゼロからの西洋絵画史入門』山田五郎 https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/4344902262    .

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2015/01/14

箕面図書館にて。 高校の頃は文化史があまり好きではなかったけど(やたらと暗記ばかりだったから)、教科書や資料集で読んだことのある/見たことのある作品を懐かしみながら、ぺらぺらとページを捲るのが楽しかった。

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2013/12/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

個人による日本美術通史。個人でものしたことは賞賛に値するのだろうが、独力で書き下ろしたことの意味をもう少し与えてほしかった。「縄文」や「かざり」などのキーワードは随所に配されているが、それらが点と点を結んで線になるだけでは物足りない。美術というフィールドの中の異なる分野・時代に現れる差異と共通性を結び合わせて立体的な「日本」の像を結ばせてもらいたかったというのは高望みか。

Posted byブクログ

2013/09/04

日本美術の歴史を網羅的な記述に終わらせず、一貫した視点で述べきった業績は計り知れない。著者はかざり、あそび、アニミズムをその特質として挙げていたが、有用な概念だと感じた。縄文の美、力を感受できたのが一番の収穫。

Posted byブクログ

2013/03/14

縄文土器から千と千尋の神隠しまで、日本美術の歴史を500ページ内に収めた労作。絵画だけでなく仏像や建築、装具もフルカラーで多数取り上げられてるので、適当にページをめくるだけでも楽しめる。通史としての観点も「かざり」「あそび」「アニミズム」の3点を軸として、時代の風潮がどのように推...

縄文土器から千と千尋の神隠しまで、日本美術の歴史を500ページ内に収めた労作。絵画だけでなく仏像や建築、装具もフルカラーで多数取り上げられてるので、適当にページをめくるだけでも楽しめる。通史としての観点も「かざり」「あそび」「アニミズム」の3点を軸として、時代の風潮がどのように推移していったのかを平易な文で論述してあり、教科書としての堅苦しさは感じさせない。興味深い指摘は多数あるが、中でも江戸時代の浮世絵は美術品としてでなく、都市の情報を伝えるメディアとしての役割があったのだという解説には唸らさせられた。

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2011/07/03

「日本史の授業」では、一番興味のわかなかった資料編…。が、辻先生の一人称の語り口で大変楽しく読了。これは読み物だ。 「かざり」「あそび」「アミニズム」というキーワードで日本美術 ・日本人を読み解く。良著。

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2011/06/17

教科書です。 が、面白過ぎて、推薦スタッフは発売イベント行ってサインまでもらってきてしまいました。 範囲:縄文~横尾忠則・宮崎アニメ

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