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偏愛文学館 の商品レビュー

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5件のお客様レビュー

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2018/05/28

急逝した作家、倉橋由美子が残した至高の言葉。 創作、その根源をたどり、著者が愛した作品だけを集めた、37篇、39冊の偏愛書評集。 夏目漱石、吉田健一、宮部みゆき、ジュリアン・グラック、ラヴゼイ……。古今東西39冊の「本」を取り上げた、倉橋由美子の手による私的書評集。最高のブックガ...

急逝した作家、倉橋由美子が残した至高の言葉。 創作、その根源をたどり、著者が愛した作品だけを集めた、37篇、39冊の偏愛書評集。 夏目漱石、吉田健一、宮部みゆき、ジュリアン・グラック、ラヴゼイ……。古今東西39冊の「本」を取り上げた、倉橋由美子の手による私的書評集。最高のブックガイドとしてだけでなく、著者の作品世界、その背景までをも垣間見ることのできる究極の読書案内。(帯)

Posted byブクログ

2015/03/25

初読みが書評集というのもどうかと思うが読メからのピックアップで倉橋さんに触れてみた。 この世代の女流にありがちな敷居の高さはまるでなく例えれば小料理屋の女将的な親しみ易さがある。しかしそれとは裏腹にこれだけの素材を卓越したリーダビリティでさらりと盛り付けられる腕には凄味さえ感じさ...

初読みが書評集というのもどうかと思うが読メからのピックアップで倉橋さんに触れてみた。 この世代の女流にありがちな敷居の高さはまるでなく例えれば小料理屋の女将的な親しみ易さがある。しかしそれとは裏腹にこれだけの素材を卓越したリーダビリティでさらりと盛り付けられる腕には凄味さえ感じさせられた。 そしてもうひとつの魅力は甘美なまでの毒であって文壇や文豪をここまでバッサバサと斬り捨てる痛快さは「言える人」だけに与えられた天賦の才なのだろう。 それ故に割と身近なオカン世代の人であったにもかかわらず既に鬼籍に入られているという事実は全くもって残念と言うしかない

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2009/12/07

夢十夜—夏目漱石 灰燼・かのように—森鴎外 半七捕物帳—岡本綺堂 鍵・瘋癲老人日記—谷崎潤一郎 冥途・旅順入城式—内田百〓(けん) 雨月物語・春雨物語—上田秋成 山月記・李陵—中島敦 火車—宮部みゆき 百物語—杉浦日向子 聊斎志異—蒲松齢 蘇東坡詩選—蘇東坡 魔の山—トーマス・マ...

夢十夜—夏目漱石 灰燼・かのように—森鴎外 半七捕物帳—岡本綺堂 鍵・瘋癲老人日記—谷崎潤一郎 冥途・旅順入城式—内田百〓(けん) 雨月物語・春雨物語—上田秋成 山月記・李陵—中島敦 火車—宮部みゆき 百物語—杉浦日向子 聊斎志異—蒲松齢 蘇東坡詩選—蘇東坡 魔の山—トーマス・マン カフカ短篇集—フランツ・カフカ アルゴールの城にて−ジュリアン・グラック シルトの岸辺−ジュリアン・グラック 異邦人−カミュ 恐るべき子供たち−ジャン・コクトー アドリエンヌ・ムジュラ−ジュリアン・グリーン 架空の伝記−マルセル・シュオブ 名士小伝−ジョン・オーブリー コスモポリタンズ−サマセット・モーム 偽のデュー警部−ラヴゼイ 高慢と偏見−ジェーン・オースティン サキ短編集−サキ 太陽がいっぱい−パトリシア・ハイスミス ピンフォールドの試練−イーヴリン・ウォー めざせダウニング街10番地−ジェフリー・アーチャー リオノーラの肖像−ロバード・ゴダード ブライヅヘッドふたたび−イーヴリン・ウォー 二十四の瞳−壷井栄 山の音−川端康成 ヴィヨンの妻−太宰治 怪奇な話−吉田健一 海市−福永武彦 真夏の死−三島由紀夫 楡家の人びと−北杜夫 高丘親王航海記−澁澤龍彦 金沢−吉田健一 ■講談社 2005.7.7  装幀 坂川栄治+田中久子(坂川事務所)  オビコピー「急逝した作家、倉橋由美子が残した至高の言葉。創作、その根源をたどり、著者が愛した作品だけを集めた、37篇、39冊の偏愛書評集。」「夏目漱石、吉田健一、宮部みゆき、ジュリアン・グラック、ラヴゼイ……。古今東西39冊の「本」を取り上げた、倉橋由美子の手による私的書評集。最高のブックガイドとしてだけでなく、著者の作品世界、その背景までをも垣間見ることのできる究極の読書案内。」 ■講談社文庫 2008.7.15

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2011/09/07

 2005年6月に急逝した作家倉橋由美子の、最後の作品になるのでしょうか。この「偏愛図書館」で紹介されているのは、どれも倉橋由美子が偏愛する本ばかり。どの作品も倉橋さんが“再読に耐えうる作品”と太鼓判を押した作品ばかりなのです。 歯切れよく明晰な文章は、読んでいるうちに背筋がぴん...

 2005年6月に急逝した作家倉橋由美子の、最後の作品になるのでしょうか。この「偏愛図書館」で紹介されているのは、どれも倉橋由美子が偏愛する本ばかり。どの作品も倉橋さんが“再読に耐えうる作品”と太鼓判を押した作品ばかりなのです。 歯切れよく明晰な文章は、読んでいるうちに背筋がぴんと伸びてくるよう。偏愛する作品の佇まいを、紅茶や酒の味わいを例えに出して語っているのですが、とても倉橋さんらしく、そしてその例えがとてもしっくりくるのに驚かされます。 驚かされるのはそれだけじゃなく、「ここまで云っちゃっていいの!(苦笑)」あえて誰も云わなかったことを、ずばずば指摘してしまう毒舌の具合!辛味がぴりりと効いていて、とってもスパイシー(笑)。ただ、後味の悪い辛味ではなく、とても爽やかな辛味ですけど。 それにしても古今東西さまざまな作品が“偏愛”の名の元に、よくもまあこれだけ集ったものだなあと、しみじみと感じ入ってしまいます。 このうち、私が読んでいる作品のなんと少ないことか!(涙) 倉橋さんによって紹介されると、紹介されている作品のいずれもがスポットライトを浴びたかのように光り輝き、魅力的に見えてくるから不思議です。その素晴らしい作品らを読まずに今まで生きてきたのねえ。ひたすら反省する私です。「そうか!そう読むべきだったかっ!」思わず目ウロコするような作品解釈もあって、とても新鮮かつ有意義な読書でした。 「よし!後で絶対に読もう!」と誓った作品に付箋を貼りながら読んでたのですが、なんてこったい!ほぼ全部の作品に付箋を貼る羽目に。嬉し泣き。 特に読む読む度が高かったのは、内田百ケン、中島敦、ハイスミスにグラック、サキにイーヴリン・ウォーかしら?ハイスミスの『太陽がいっぱい』、映画と原作ではラストが違うなんて!初耳!イーヴリン・ウォーの「ラヴデイ氏の遠足」のオチがものすごく知りたい! 私にとって極上のブックガイドになったようです。嬉し泣き。 さりげなくご自身の創作の裏話までこぼされていたりして、「ああ。これらが創作の源になったのかっ!(感涙)」そういう意味でも興味深く、倉橋由美子ファンなら必読の書でしょうね。それなのに、もう、倉橋さんがこの世にはいらっしゃらないなんて、、、(涙)。ご冥福をお祈りします。

Posted byブクログ

2009/10/04

夏目漱石、吉田健一、宮部みゆき、ジュリアン・グラック、ラヴゼイ…。古今東西39冊の「本」を取り上げた、倉橋由美子の手による私的書評集。最高のブックガイドとしてだけでなく、著者の作品世界、その背景までをも垣間見ることのできる究極の読書案内。夢十夜―夏目漱石灰燼・かのように―森鴎外半...

夏目漱石、吉田健一、宮部みゆき、ジュリアン・グラック、ラヴゼイ…。古今東西39冊の「本」を取り上げた、倉橋由美子の手による私的書評集。最高のブックガイドとしてだけでなく、著者の作品世界、その背景までをも垣間見ることのできる究極の読書案内。夢十夜―夏目漱石灰燼・かのように―森鴎外半七捕物帳―岡本綺堂鍵・瘋癲老人日記―谷崎潤一郎冥途・旅順入城式―内田百〓(けん)雨月物語・春雨物語―上田秋成山月記・李陵―中島敦火車―宮部みゆき百物語―杉浦日向子聊斎志異―蒲松齢蘇東坡詩選―蘇東坡魔の山―トーマス・マンカフカ短篇集―フランツ・カフカ[ほか]

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