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此処 彼処 の商品レビュー

3.9

30件のお客様レビュー

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2011/06/11

川上さんの場所に関するエッセイ。 書く人によってはエッセイって途中で読み飽きちゃったりする場合もあるけど、川上さんのエッセイはどのエピソードも面白く読み飽きない。 一気に読まないように、大切に読むように、自分に言い聞かせて我慢しながら大事によんだ。油断するとどんどん読み進めて...

川上さんの場所に関するエッセイ。 書く人によってはエッセイって途中で読み飽きちゃったりする場合もあるけど、川上さんのエッセイはどのエピソードも面白く読み飽きない。 一気に読まないように、大切に読むように、自分に言い聞かせて我慢しながら大事によんだ。油断するとどんどん読み進めて、この楽しさがあっという間に終ってしまうから。 一話一話が、時にほのぼのと、時にはらはらと、時にどきどきと、どれも心地よいテンポで書き進められている。これからもずっと大事に手元に置いて思いつく度に読み返す予定。

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2010/10/02

五色園ってとこ、初めて知った。 http://www.city.nisshin.lg.jp/profile/kanko/goshikien.html 公衆電話で、コインの落ちるのをききながら、一秒一秒を大切に思いながら好きなコに電話していた、中学時代を思い出す。 そんな時間、この...

五色園ってとこ、初めて知った。 http://www.city.nisshin.lg.jp/profile/kanko/goshikien.html 公衆電話で、コインの落ちるのをききながら、一秒一秒を大切に思いながら好きなコに電話していた、中学時代を思い出す。 そんな時間、この時代には流れていない。つまんないね。 不便さともどかしさが与えてくれた精一杯をしっている私たちは贅沢な世代。この時代に、生まれてよかった。そうして今、共にある仲間とこうして出逢うことができたわけだし。

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2010/08/15

2010/08/15 ひといきで読めるきれいな掌編。エッセイのお手本にしたくなる。この人の本は、どれも字体が作風にあっていて好き。

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2010/05/12

特筆すべきことではない日常を淡々と綴った本作品は、 寝る前に少しずつ少しずつ、うんうん、そうそうと頷きながら読みたくなる。 一日で一気に読んでしまったけれど、それは勿体なかったなあ…。 「日本の島ガイド・シマダス」、私もほしいです

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2010/05/04

しんみりしたり、なつかしかったり。うまいなぁと思います。ゆっくり楽しんで読めない自分がちょっと悲しい。よいなぁと思ったのになんだったか次の日には忘れているの。コッコ頭はパニックのせい?

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2010/03/18

「小さくまたたく電飾の灯みたいにわたしたちは生きている。此処で、自分の場所で、ほそぼそと。そしてときどき呼びかわす。 世界のあまたの電飾が、どうか絶えずに、いつまでも消えたりついたり、しつづけますように」

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2013/10/27

(2005.10.24読了)(2005.10.19購入) 日本経済新聞・朝刊・日曜版に2004年1月から12月まで1年間「場所について」書いたエッセイをまとめたものです。連載中に読んだのですが、本にまとまったところで、また読んでみました。著者は、あとがきで、「何冊か本を上梓してき...

(2005.10.24読了)(2005.10.19購入) 日本経済新聞・朝刊・日曜版に2004年1月から12月まで1年間「場所について」書いたエッセイをまとめたものです。連載中に読んだのですが、本にまとまったところで、また読んでみました。著者は、あとがきで、「何冊か本を上梓してきましたが、こんなに必死の形相で書いた文章は、もしかしたら初めてかもしれません。」と記しています。 川上さんの初の本格エッセイといっていいと思います。 幼い頃過ごしたアメリカ、新婚旅行のマダガスカル、自分の住んでいる界隈、自分の住んでいた界隈、友人と訪れたそこかしこ、友人と飲み歩いたあちらこちら、取材旅行で行ったところ、様々のところにまつわる話が思い出とともに綴られています。 ●出雲の雷(15頁) 出雲は寒かった。その時期日本は神無月だった。八百万の神様が出雲に集まり、よそは神様が手薄になる季節。二両編成の一畑電鉄に乗ると、雷鳴が轟いた。地平線まで視界を遮るもののない広い景色の中を、何本もの稲妻が走った。びっくりして乗客を見回したが、誰一人騒ぐ人はいなかった。出雲空港へのタクシーの中で運転手さんに雷のことを聞いたら、「あれは、近くの山に神様が集まって相撲大会を催してるんですよ。今の季節はしょっちゅう相撲とってらっしゃるんだねえ」と笑っていた。 ●公園の母子(44頁) 公園にはいつもたくさんの母子連れが集まっていた。ベンチの周辺には、お母さんたちが三々五々立っている。座ってぼんやりしているお母さんは、ほとんどいなかった。何しろ子供はどこにでも歩いていってしまう。そのくせ頭が大きいので、歩いている途中でも簡単に転ぶ。ちょっと目を話すと、よそ様の子供のおもちゃを横取りして泣かせる。または横取りされて、ワーワー泣き喚く。のんびり座って公園の日差しを楽しむ余裕なんか、お母さんたちにはないのである。 ●手元灯(49頁) いつか三河湾の日間賀島に泊まった時に、「てもととう、かしてください」と帳場に電話したら、女将さんがしずしずと割り箸を一膳持ってきてくれたことがある。「お手元」と間違えたらしい。その夜は枕元に割り箸を置いて眠った。案の定夜中に眼が冴えて悶々としたので、闇の中、手探りでぱちんと箸を割って、でもそれ以上どうしようもないので、意味もなく何回か箸を閉じたり開いたりしては溜息をついていた。 ●本屋さん(71頁) 本屋さんにいったときに、人は最初にどのコーナーに立ち寄るのだろう。 一番多かったのは、趣味の雑誌コーナーに行く人。 二番目に多かったのは、新刊コーナー。 三番目は新書コーナー、四番目が文庫コーナー、五番目は地図コーナー。 私が最初に行くのは、これはもう絶対に、料理本のコーナーだ。 料理の本が、大好きなのだ。必ずしもそれは、料理が得意ということとはつながらないのだけれど。例えば参考書を沢山持っているのと、勉強が得意、というのがつながらないのと同様。 ☆川上弘美さんの本(既読) 「ゆっくりさよならをとなえる」川上弘美著、新潮社、2001.11.20 「パレード」川上弘美著、平凡社、2002.05.05 「龍宮」川上弘美著、文芸春秋、2002.06.30 「溺レる」川上弘美著、文春文庫、2002.09.10 「光ってみえるもの、あれは」川上弘美著、中央公論新社、2003.09.07 「ニシノユキヒコの恋と冒険」川上弘美著、新潮社、2003.11.25 「古道具 中野商店」川上弘美著、新潮社、2005.04.01 「東京日記 卵一個ぶんのお祝い。」川上弘美著・門間則雄絵、平凡社、2005.09.23 著者 川上 弘美 1958年 東京生まれ お茶の水女子大学理学部卒業 1996年 「蛇を踏む」により芥川賞受賞 (「BOOK」データベースより)amazon 近所の川べりからマダガスカルの森まで。いとおしく、懐かしい場所を、のびやかな筆致で辿る待望の連作エッセイ集。

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2009/10/04

川上弘美さんの本は最近よく読んでいますが、エッセイが読みやすいです。 「ゆっくりさよならをとなえる」「大好きな本」「あるようなないような」「なんとなくな日々」に続いて5冊目のエッセイになります。 1編が3,4ページと短くて50編ほど収められています。 場所についての言及を...

川上弘美さんの本は最近よく読んでいますが、エッセイが読みやすいです。 「ゆっくりさよならをとなえる」「大好きな本」「あるようなないような」「なんとなくな日々」に続いて5冊目のエッセイになります。 1編が3,4ページと短くて50編ほど収められています。 場所についての言及をこれまで避けていたのですが、今回は場所にこだわろうということで地名がたくさん出てきています。 川上弘美さんは放心できる自分の場所を持っているということです。 法律的には自分の土地や建物を所有していなくても、ここはわたしの場所なのである、と言います。 そういう場所は誰にでもあると思います。 わたしが放心できるお気に入りの場所は山の中にいくつかあります。 公園では子どものいない人間と母子連れの人たちの間には意思の疎通はないと言います。 川上弘美さんが子供を預かって公演に行くと、今まで言葉を交わしたことのない赤ちゃん連れの女性が笑顔で話しかけてきたということです。 そして、いろいろな「お母さん」がいるということを川上さんは語っています。 駒場の東大が隠れた花見の名所だと書かれています。 本郷の三四郎池の近くに桜の季節に行きましたが、その桜も見事でした。 本屋さんに行った際に、人は最初にどのコーナーに立ち寄るだろうか、川上弘美さんは料理本コーナーだそうです。 やはり主婦です。 「お説教」についての考察があります。 40を過ぎた頃からお説教をされる頻度が減ったそうです。 お説教は嫌だと川上弘美さんは言います。 憂鬱から逃れる方法として、長電話ともうひとつ、電車に乗って淋しさを味わうというものがあるということです。 丸ノ内線に荻窪から乗ってみたいと思いました。 「行きつけの店」についての考察がありました。 頻度と親愛度がポイントです。 10年に一度ほどの行きつけもあるということです。 東京タワーに怖がりに行くそうです。 川上弘美さんは高所恐怖症だそうです。 わたしと同じです。 川上弘美さんの二人の息子のことも書かれています。 4年前に中学生と高校生の息子がいたということです。 子育ての最中に素晴らしい小説やエッセイを書かれていたわけです。 人はいくつもの名を持っているということです。 川上弘美さんを「川上」「弘美」「かあさん」その他のあだ名で呼ぶ人がいます。 その人をどんなふうに呼ぶかはとても意味のあることです。 関係が変化して呼び名が変わる場合もあります。 自分をどう呼ぶかも面白いことです。 取引先相手には「ワタクシ」と言い、私的には「おれ」と言い分けたりします。 1週間以上の旅に出るときには川上弘美さんは旅ノートを作るそうです。 ノート1冊使うそうです。 北海道が好きだそうです。 わたしも旅の記録は付けます。 1冊1000円ほどのB5版のハードカバーを活用しています。 記録は想い出になります。 帰ったあとの想い出の整理にも役立ちます。

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2009/10/04

空港にいる時の所在無し。 ぶかぶかのみょうが。 数々のボーイフレンド。 そして北千住!!! 原猿類を見にアフリカに。 夜のアメリカの道路を病院まで裸足で走る。 虫と呼ばれる車。 必ず綺麗に収束する感じ。 エッセイとしてすっきりきちんと読める。 大御所っぽい? 苦しくな...

空港にいる時の所在無し。 ぶかぶかのみょうが。 数々のボーイフレンド。 そして北千住!!! 原猿類を見にアフリカに。 夜のアメリカの道路を病院まで裸足で走る。 虫と呼ばれる車。 必ず綺麗に収束する感じ。 エッセイとしてすっきりきちんと読める。 大御所っぽい? 苦しくなんかないのに、あまりにやわらかくて所在無くなる感じ。

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2009/11/01

眠る前に少しずつ少しずつ読んでやっと読了。 あんまり具体的な場所に関する(予想していたような)エッセィではなかったけれど、このユルイ感じは元気が無いときには効きました。 月ごとに章も分かれているから、その月ごとにまた読み返すことも出来るし、良い構成だと思います。 出かけたくな...

眠る前に少しずつ少しずつ読んでやっと読了。 あんまり具体的な場所に関する(予想していたような)エッセィではなかったけれど、このユルイ感じは元気が無いときには効きました。 月ごとに章も分かれているから、その月ごとにまた読み返すことも出来るし、良い構成だと思います。 出かけたくなる感じがすごくする…。

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