人類がたどってきた道 の商品レビュー

海部陽介(著者)

2018/10/31

本の内容は、ホモサピエンスがアフリカに誕生してから世界各地に広がるまでの歴史。

各地域と時代の気候、海水準、植生と動物相、人種と移動経路、用いた石器等の道具、装飾や壁画などの文化について、刊行時までの最新の研究結果や論争についても丁寧に解説。

あわせて国立科学博物館の展示を見ると、わかりやすい。

2011/09/28

旧石器時代ってこんなにも素晴らしい時代だったのかと、驚くとともに、ホモサピエンスのすごさもわかるとてもすごい本。関係する本を読みあさりたい気分。国立科学博物館にも行ってみたい。近年読んだ本の中のベスト１かも。

2009/10/04

先史時代の人類史を総括した本。最近の発見がフォローされていて非常に興味深い。

ジャレド・ダイヤモンドの『銃・病原菌・鉄』に習いつつ、ダイヤモンドの本への批判を敷衍した内容になっている。ええとつまり、従来からこの分野では、西洋人の主観が若干反映されてきたので、それを正したい、ってことか。でも、逆に、「先進国の東洋人」が持つパターナリズムにはまってる部分もあるなぁ、と思わせる部分もある。
ダイヤモンドの本に対して、言語学の領域で単純化された部分がある、と批判を紹介しながら、この本も言語学的には結構適当な部分があると思う。
余談ながら、帯に池澤夏樹の推薦文を入れるのは勘弁。買うのを躊躇したじゃないか。