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ファウスト(第1部) の商品レビュー

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26件のお客様レビュー

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悪魔との契約で、魂と…

悪魔との契約で、魂と引き換えに超能力を得て若返ったファウストは、少女に恋し、破滅させる。愛と苦悩、救済のドラマが織りなす<21世紀の予言の書>。皆さん、悪魔と取引するとろくな事がありません。

文庫OFF

2024/02/25

池内紀さん翻訳のファウスト、初めて読みましたが、とても読みやすく、また頭に残りやすく大変満足しています。あえて散文調で翻訳されたこともあり、池内さんが最後に書かれているように「名のみ高くて読まれることの少ない古典を雲の上に祭り上げる代わりに、われらの同時代に引き込もうとした」とい...

池内紀さん翻訳のファウスト、初めて読みましたが、とても読みやすく、また頭に残りやすく大変満足しています。あえて散文調で翻訳されたこともあり、池内さんが最後に書かれているように「名のみ高くて読まれることの少ない古典を雲の上に祭り上げる代わりに、われらの同時代に引き込もうとした」という目的は十分に達成していると思いました。 第一部はファウストが悪魔メフィストフェレスと約束をして、地上のあらゆる快楽の可能性を手に入れますが、そのモチーフの一つが限りない欲望です。そしてそれが引き起こす悲劇が第一部のクライマックスとなります。本作品からは人間の欲望を刺激し続けながら発展する資本主義も連想できましたが、さて悪魔メフィストフェレスは資本主義では誰なのかな、と想像するのも面白いです(もしかするとこれまでの人生でメフィストフェレス的な人と遭遇しているかもしれませんね)。 本書では最後に「『ファウスト』第一部-その楽しさ」、「文豪と金融王」(ゲーテとロスチャイルドについて)という池内さんの解説&補論があって、こちらも大変興味深かったです。まずはこちらを読んでから本文を読み始めてもよいかもしれません。

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2023/02/10

池内さんの訳が読みやすくて、身構えて読み始めたが、楽しく読めました。 ファウストとメフィストの掛け合いが、面白い。 どうなってしまうんだ、ファウスト。。。第二部へ。

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2022/10/26

戯曲なので、展開が速い。内面の描写はセリフのみ。付録の3つの文書が良い。 キリスト教への皮肉が鋭い。 私がしっていた『ファウスト』はこの1部だけだったかも知れない。2部に進む。

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2021/03/16

ずっとぶつくさ言うファウストを小馬鹿にしてる、メフィストの態度がかわいい 世が世なら京アニがアニメ化してた

Posted byブクログ

2021/03/08

後書きの解説によると、ゲーテはファウストを二十代から書き始め、完成したのが八十歳頃らしい。ファウストはもともとドイツの民俗話。それを基に書かれたのがこの作品ということになる。主人公は年老いた学者のファウストで、悪魔メフィストフェレスと血の契約を交わし、若さと地上の快楽を手に入れる...

後書きの解説によると、ゲーテはファウストを二十代から書き始め、完成したのが八十歳頃らしい。ファウストはもともとドイツの民俗話。それを基に書かれたのがこの作品ということになる。主人公は年老いた学者のファウストで、悪魔メフィストフェレスと血の契約を交わし、若さと地上の快楽を手に入れる。だが何も失わずに得るなんてそんな上手い話があるわけもなく、その後彼は様々な悲劇に見舞われる。という教訓?話。 悪魔メフィストフェレスや恋人マルガレーテが登場するまではひたすら詩の連続で、正直意味不明だった。悲劇と題しているのに、その肝心の悲劇の描写が特にないという斬新さもあり、戯曲ってこういう感じなんだとまぁ勉強にはなった。劇で見たらまた違って面白いのかもしれない、と思った。戯曲は想像力が問われるような気がする。 ドイツ語の原文は韻文で美しい詩になっているらしい。けれど翻訳の過程で散文詩になっていて、(ゲーテが詩体を通して伝えようとしたことを、より柔軟な散文でとらえる訳者の狙いがあったという)少々自由過ぎる印象を受けた。日本語で原文の響きを伝えるのは無理があるのだと思う。ドイツ語ができればと生まれて初めて思った。(たぶんこれが最初で最後)

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2019/12/22

筋書きはなんというか特別な感動はありません。 しかしそれは、この作品を下敷きにした近現代のたくさんの小説や映画などに触れて変に慣れてしまっていたせいなのかもしれません。

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2018/03/06

〝悲劇〟であることは確かだけれど、想像以上にギャグパートが多くて高速で読めた。幕「ワルプルギスの夜」で神話・歴史上の悪女たちのクロスオーバードリームマッチが描かれたあとで幕「ワルプルギスの夜の夢」と続き、突然シェイクスピア「真夏の夜の夢」のパロディが始まるあたりもうギャグだと思...

〝悲劇〟であることは確かだけれど、想像以上にギャグパートが多くて高速で読めた。幕「ワルプルギスの夜」で神話・歴史上の悪女たちのクロスオーバードリームマッチが描かれたあとで幕「ワルプルギスの夜の夢」と続き、突然シェイクスピア「真夏の夜の夢」のパロディが始まるあたりもうギャグだと思う。 そんな中でもグレートヒェンの悲しみは輝いていて、やっぱり切ない物語。

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2018/02/26

読める読める! 「散文ファウスト」ではあっても、詩である。 --- 「思いがあれば迷うもの、それが人間だ。」 --- 「時よ、とどまれ、おまえはじつに美しい」

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2017/08/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

3.5 学問と知識に絶望したファウストは悪魔メフィストフェレスと契約して魂を売るかわりに、地上の快楽を手に入れ、人間の生のあるゆる可能性を体験しようとした。マルガレーテとの恋、マルガレーテの母親の死と兄の殺害、嬰児殺し、処刑。原文ではきれいな韻律のある詩句らしいが、この訳では従来の散文ではなく会話形式のようになっていて読みやすくはあるがそれでもなかなか詩的で難しい。学問や知識、仕事だけやっていればよいというものではなく、バランスが大事。「時よ、とどまれ、おまえはじつに美しい」ファウストの人生の時が満ちた時の言葉。

Posted byブクログ