誰もわたしを倒せない の商品レビュー
連作短編集。順番どおり読むのがおすすめ。一話、一話が後の話の伏線になっています。トリックというかオチは、後の話になるほど、トンデモミステリっぽくなるのですが、話は面白くなります。話の並び自体が、起・承・転・結・エピローグ(場外?)をあらわし、プロレス的です。特に3話目の「ロープ」...
連作短編集。順番どおり読むのがおすすめ。一話、一話が後の話の伏線になっています。トリックというかオチは、後の話になるほど、トンデモミステリっぽくなるのですが、話は面白くなります。話の並び自体が、起・承・転・結・エピローグ(場外?)をあらわし、プロレス的です。特に3話目の「ロープ」 ある意味、密室殺人である殺害のトリックは、「へっ?!」という感じですが、この話自体は「やられた!」感がつよい作品です。飛び技というか、反則技的です。エピローグよりも、こっちが場外か?プロレスの世界を舞台にしたことで、こんなトリックもすんなり受け入れてあげられる気もしましたが、やっぱり本筋のトリックが現実離れしすぎていて最後でがっかり。 ただし「マッチメイク」もそうでしたが、プロレスの分野は、ミステリに合う!さらにプロレスミステリが続くことを願うようになった作品です。
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プロレスとミステリーの融合と言う謳い文句に期待して読む。謎に包まれたプロレスラーの周囲に次々と転がる死体。連作集としても時間軸をずらした意欲的な仕掛けがあり、なかなか凝った作りになっている。覆面レスラーの特徴をよくいかしたトリックなどプロレスと言う世界ならではと言う感じが出ていて...
プロレスとミステリーの融合と言う謳い文句に期待して読む。謎に包まれたプロレスラーの周囲に次々と転がる死体。連作集としても時間軸をずらした意欲的な仕掛けがあり、なかなか凝った作りになっている。覆面レスラーの特徴をよくいかしたトリックなどプロレスと言う世界ならではと言う感じが出ていて面白かった。ただ現実のプロレスがこの作品で書かれているより悲しい事態になっている。作者と同じプロレスファンとしては切ない気分になってしまった。
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珍しいプロレスのミステリ。 連作になっております。面白かった! 生まれながらにして「最強」を求められ、また求めていった犬飼が切ないです。
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過去に読んだプロレス、あるいは格闘技小説のほとんど が新日の黄金期を母体に総合へと以降する時代のものが多い。 そして作中の人物のほとんどが実在するレスラー、格闘家を モデルにしている。そしてストーリーの骨格も近代プロレス、 格闘技の歴史を辿っている。 それだけ実際のプロレスが展開...
過去に読んだプロレス、あるいは格闘技小説のほとんど が新日の黄金期を母体に総合へと以降する時代のものが多い。 そして作中の人物のほとんどが実在するレスラー、格闘家を モデルにしている。そしてストーリーの骨格も近代プロレス、 格闘技の歴史を辿っている。 それだけ実際のプロレスが展開するストーリーが面白いのか という事なんではないだろうか。小説として新たに展開する 筋書きよりも良く出来ている。プロレスを愛する気持ちに 満ちた作品は多数あれど、越えた作品にはまだ巡り会っていない。 そういう意味ではやはり夢枕氏の「餓狼伝」の中に全てのプロレス小説が 集約されてしまっている気がします。 今作はプロレス。そして総合格闘技に於ける強さをミステリという フィルタを通して作者なりの思いが反映された...だけという印象の作品。 実際の試合する描写はゼロに近い。プロレス思想小説ですね。 ミステリ部分のお粗末さは...書くまでもないか(笑)。
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プロレスをめぐる殺人事件。 確かにプロレスおもしろい! とは思うのだけれど、ラストのまとめ方は好みでない。 暴かなくても良い真実はあると思うので、犯人を捕まえるは必要な事でなくても良い。
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