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野口整体 病むことは力 の商品レビュー

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2023/10/29

前半は、体の痛みや不調は、過去から現在に至るまでの自分の感情の表れ、という話。また、これを裏付けるような何人かの経験談。 ただ、経験談を語る人たちは、もともとスピリチュアルな世界に関心があるか、または懐疑心を持たない人たちのようだったので、客観的に分析できているかというと、物足り...

前半は、体の痛みや不調は、過去から現在に至るまでの自分の感情の表れ、という話。また、これを裏付けるような何人かの経験談。 ただ、経験談を語る人たちは、もともとスピリチュアルな世界に関心があるか、または懐疑心を持たない人たちのようだったので、客観的に分析できているかというと、物足りなさを感じる。 後半は著者のエッセイ。野口先生との出会いと別れ。 全体の印象として、自分は整体を受けたことはないので、整体そのものを否定しないけど、本書には何か宗教に近いものを感じた。

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2018/11/12

道は一つ。真理に向かっている人たちは、違う分野なのに、なぜか見解が一致してくることがある。石原結實先生、泉谷先生、そしてこの野口整体。心と体はつながっているということを改めて思い知らされる。

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2014/10/05

「病気の症状がでている段階はすでに回復期である」という見方が腑に落ちた。野口先生の「風邪の効用」にある、体の不調を抜く手段として「風邪」を通過させる考えとともに、多くの方の知恵になることを願う。

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2021/12/02

序章  病むことは力 第一章 整体とは体の整った状態 第二章 自力と他力・活元運動と整体指導 第三章 病気とは何か、体癖とは何か 第四章 愉気の心 第五章 わが人生の明と暗、野口先生との出会い 終章  日本の身体文化を取り戻す

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2009/10/04

野口整体へのたいへん分かりやすい入門書になっている。著者は、野口整体の道場を開 いて30年、おそらく野口整体の正統を引き継ぐ数少ない指導者の一人だろう。その豊 富な指導体験に基づき、何人かの体験者の体験談を柱にしながら、野口整体の中心とな る活元運動や愉気の何たるかを語っていく。...

野口整体へのたいへん分かりやすい入門書になっている。著者は、野口整体の道場を開 いて30年、おそらく野口整体の正統を引き継ぐ数少ない指導者の一人だろう。その豊 富な指導体験に基づき、何人かの体験者の体験談を柱にしながら、野口整体の中心とな る活元運動や愉気の何たるかを語っていく。長年の指導経験からにじみ出るような言葉である。 野口整体では、ただ故障を探し出し、そこを治せばよいという考えかたをとらない。生理的な故障、異常が起こるのは、その背後に自由、性、成長、自発性、要求の抑圧があ り、その反動であることが多い。そういう抑圧や不満が体の病気として返ってくる。体 に起こることに偶然はない。病気になるのも、事故を起こすのも、生き生きと輝くのも、 かならずわけがある。そういう自分を客観的に観ることができるようになると、生き方が変わる。 著者の金井氏は、野口整体のとくにこういう部分、「心療的な整体指導」という側面を温めてきたという。おそらくこれは、野口整体の正統であろう。体の故障と心理的な問題を一体のものとして捉える視点は、プロセス指向心理学の創始者、ミンデルの考え方 に深く共通する。ミンデルは、「病気や身体症状などのマイナスと把握されやすいものに隠されたメッセージ・知恵を信頼し、それを自覚的に生きることによって全体性が回復される」という。そういえば、野口晴哉の評伝『野生の哲学』を書いた永沢哲も、ミンデルの『紛争の心理学』で、長く熱のこもった序文(素晴らしいミンデル賛歌)書い ていた。野口整体は、気と体(体癖)についての理解が深いが、プロセス指向心理学は、心理療法的なアプローチの確たる方法をもち、またドリームボディという概念に代表されるような世界観としての自己表現に優れている。 野口晴哉は、病気とは「要求」であるという。病気になりたい要求。自分の体を壊してでもかなえたい要求があるときに、人は病気になる。活元運動や愉気には、そういう押さえつけられた要求を解放する働きがあるようだ。自分に対面する。知らなかった自分 が見えてくる。体が素直になることで、感情的な解放も起こる。 この本では、活元運動や愉気によって、体のゆがみがとれたり、ゆるんだりするプロセスと、それと一体となって心理的なトラウマが解消されていく事例が多く語られている。 体・心・気が一体のものとして、体のゆるみが、心の開放、気の充実につながっていく 様子がよく分かる。心理的成長と気という私の関心の二つの方向が、ここでは一体のも のとして語られ、統一的な方法論として確立されている。 たとえばある女性は、自分自身が感情的にいやなことは一切向き合ってこなかった。野口整体に取り組むなかで、そういう自分の奥深い「あり方」に気づき、今までの価値観 が一度壊れるという精神的な危機に直面した。そういう経過ののち、ある日彼女は、「体も心もゆるゆるにゆるんで、ただいるだけで心地良い」という状態を体験する。それは、究極の「整体」状態、体の整った状態であり、そうなるとまるで「お風呂に入りっぱなし」のように、自分の存在そのものが楽しくなるのだという。 野口整体の指導は、本当に蘇生するためにこそ、古い価値観を打破することを重視する。人を「不整体」にしている観念を捨てる。心と体の、不必要な「こり」をなくしていく。 そうすることで元からある気、「元気」が発揮される。 病気が心の状態に関係すると主張するだけでなく、体の歪みやしこりを取り除くことで、体だけでなく心もゆるむ、心がゆるむことで体がゆるむ。以上のことが、活元や愉気と いう独自の方法、体癖論や骨格の歪みについての具体的な理論によって支えられているのである。

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