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地図に仕える者たち の商品レビュー

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3件のお客様レビュー

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2019/11/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

小川洋子さんの『とにかく散歩いたしましょう』に 出てきて気になって読んだ本。 大英帝国がインドを支配下においていたころの測量士マックスの物語から始まる。 この辺りの時代背景とマックスがいる場所を把握しながら読むと大変興味深い。 しかしなにやら気になる所で話が終わってしまう。 全体を通すと一話ずつのバラバラの物語が 実は登場人物同士繋がっていることが見えてくるが 兎に角直ぐに繋がらない複雑さで 誰が誰だか分かるのに時間がかかる。 表面に見えるものと その裏に潜むそれぞれの思いが秀逸。

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2013/04/27

アンドレア バレット 作 田中 敦子 訳  DHC (2004/9) 表題作 の他5編 「地図に仕える者たち」 O・ヘンリ-賞受賞作 〈 大英帝国統治下のヒマラヤ山脈で、男は地図製作のために測量に従事していた。 愛する妻子を故国イギリスに残し測量隊にはなじめず、募る孤独...

アンドレア バレット 作 田中 敦子 訳  DHC (2004/9) 表題作 の他5編 「地図に仕える者たち」 O・ヘンリ-賞受賞作 〈 大英帝国統治下のヒマラヤ山脈で、男は地図製作のために測量に従事していた。 愛する妻子を故国イギリスに残し測量隊にはなじめず、募る孤独のなか、高地の植生に魅せられていく。 そんなおり、ヒマラヤ地域を放浪するフランス人から、驚くべき事実を知らされる。〉 19世紀の物語 様々な科学と人間の苦悩が描かれる 全く知らなかった著者と世界でとても興味深かった ちょっと読むのに時間がかかったかな  ゆったりと読む作品だなあ ≪ 科学者も 愛するものと 紡ぎ合い ≫

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2012/06/21

それぞれが少しずつつながりをもった6作からなる短編集。 こういう連作短編集は最近多いような気がするけれど、この本はそれぞれのつながりがだいぶ薄くて、さりげない。 けれども、そのつながりが全体を通してみると一つの流れのようなものを作っている、という感じ。 すべての作品で描かれる様々...

それぞれが少しずつつながりをもった6作からなる短編集。 こういう連作短編集は最近多いような気がするけれど、この本はそれぞれのつながりがだいぶ薄くて、さりげない。 けれども、そのつながりが全体を通してみると一つの流れのようなものを作っている、という感じ。 すべての作品で描かれる様々な博物学的エピソードも特徴の一つ。 ほとんどの話が19世紀を舞台にしたもの。 ヒマラヤの測量隊員である男が綴る妻への手紙。 化石の語る歴史にからめとられた義父と息子の関係。 大自然に囲まれた町で結核患者の面倒を見る女性。 ある話で出てきた少女が別の物語では成人となって登場し、また、ある男性は祖父として会話の中で登場する。 読み始めは少し退屈かもしれない。 でも読み進めていくと、だんだん何かが、――人生の機微に対する共感のようなものが――心に響いてくる、そんな感覚に包まれる。 ちょっとほろ苦い正直さが心に残る小説です。

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