1,800円以上の注文で送料無料

“恋愛結婚"は何をもたらしたか の商品レビュー

3.4

20件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    2

  3. 3つ

    13

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2011/02/19

福沢諭吉にはじまり、近代思想を紐解きながら、日本人の結婚観を追跡した一冊。2004年に書かれた少し古い作品であるが、2011年現在こんなにも女子の婚活・男子の草食化の時代を筆者はどう見ているか知りたい、と思わせるくらい丁寧に研究してある。家の存続のための結婚から、優性学的見地での...

福沢諭吉にはじまり、近代思想を紐解きながら、日本人の結婚観を追跡した一冊。2004年に書かれた少し古い作品であるが、2011年現在こんなにも女子の婚活・男子の草食化の時代を筆者はどう見ているか知りたい、と思わせるくらい丁寧に研究してある。家の存続のための結婚から、優性学的見地での結婚観があり、現在の恋愛結婚の姿に至るまでの過程を、思想家や、文豪などの、雑誌寄稿などから時代の空気の変化を追跡している。面白い。

Posted byブクログ

2011/01/30

結婚=幸せ。ほとんどの人が肯定する価値観を一刀両断している。日本の婚姻制度について、歴史の流れに沿って解説。私的な婚姻を国家が管理するようになり、一夫一婦制が採用された経緯などはおもしろいし、こわいエピソードでもある。フランスのパックス婚などの流れや、日本人の現在の価値観を比較し...

結婚=幸せ。ほとんどの人が肯定する価値観を一刀両断している。日本の婚姻制度について、歴史の流れに沿って解説。私的な婚姻を国家が管理するようになり、一夫一婦制が採用された経緯などはおもしろいし、こわいエピソードでもある。フランスのパックス婚などの流れや、日本人の現在の価値観を比較しながら読む。既婚だが、法律婚制度は必要かどうか…考えさせられた。

Posted byブクログ

2014/10/27

[ 内容 ] 夫婦別姓論議や少子化、不倫、熟年離婚など「結婚=家族」という主題が、ここ十数年メディアを賑わしてきた。 だが、こうした話題の前提として、「一夫一婦制」自体が論議されることがなかったのはなぜか? そもそも明治期に唱導された一夫一婦制は、単なる精神論や道徳談義ではなく、...

[ 内容 ] 夫婦別姓論議や少子化、不倫、熟年離婚など「結婚=家族」という主題が、ここ十数年メディアを賑わしてきた。 だが、こうした話題の前提として、「一夫一婦制」自体が論議されることがなかったのはなぜか? そもそも明治期に唱導された一夫一婦制は、単なる精神論や道徳談義ではなく、「総体日本人」の、改良という国家戦略と共存していた。 本書では、一夫一婦制と恋愛結婚をめぐる言説が、優生学という危険な部分と表裏一体であったことを検証し、恋愛・結婚・家族という制度の「近代性」の複雑さを明らかにする。 [ 目次 ] 序章 “恋愛結婚”の時代 第1章 制度としてのロマンチック・ラブ―日本における“恋愛結婚”への助走 第2章 「一夫一婦制」への遡行―明治期における恋愛・結婚・国家 第3章 一夫一婦制という科学―「男性の体液が女性の体液に混じる」? 第4章 人類のために恋愛を!―家庭・フェミニズム・優生学 第5章 恋愛から戦争へ―戦前期における「優生結婚」の模索 終章 “恋愛結婚”の方へ [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

Posted byブクログ

2010/02/23

ゼミ論参考文献。 ウチのゼミはフェミニズムなんかを扱うところなので、とりあえずテーマを『現代の恋愛』にしてみた。が、さすがにそれは漠然としすぎ。どうしたものかとこの本に手を伸ばした。 ≪優生学思想≫が日本の恋愛観に持ち込まれているといった話。近代化前後からの優生思想の変遷がしっか...

ゼミ論参考文献。 ウチのゼミはフェミニズムなんかを扱うところなので、とりあえずテーマを『現代の恋愛』にしてみた。が、さすがにそれは漠然としすぎ。どうしたものかとこの本に手を伸ばした。 ≪優生学思想≫が日本の恋愛観に持ち込まれているといった話。近代化前後からの優生思想の変遷がしっかり書いてある。年表代わり、良い資料である。 ということでたぶん優生学について書くことになるんではないかと思う。ことしは「ゆうせい」づくしだ。あと2週間・・・もない。

Posted byブクログ

2009/12/24

今当たり前の恋愛結婚に至るまで、過酷な歴史があったとは知らなかった。また、優生学という単語すら知らなかったので、優生結婚が全面的に押し進められていく恐ろしさを想像して、身震いするような思いがした。いまだに残る優生思想、差別…昔よりは落ち着いているように見えても、課題はまだまだ残っ...

今当たり前の恋愛結婚に至るまで、過酷な歴史があったとは知らなかった。また、優生学という単語すら知らなかったので、優生結婚が全面的に押し進められていく恐ろしさを想像して、身震いするような思いがした。いまだに残る優生思想、差別…昔よりは落ち着いているように見えても、課題はまだまだ残っている。過去に一生懸命運動してきた人を見習って、私たちも現状をよりよい方向に進めるための努力をしないといけないなと思った・

Posted byブクログ

2009/11/13

この本を読んで、恋愛結婚が、大正から昭和にかけて合体しはじめるということが分かった。最近では、仲人によるお見合いは、ほとんどなくなってきているらしい。若い男女の結婚は、「恋愛」結婚が常識となりつつある。家柄や財産によって相手を選ぶのではなく、男女が清い交際をしながら、互いの精神性...

この本を読んで、恋愛結婚が、大正から昭和にかけて合体しはじめるということが分かった。最近では、仲人によるお見合いは、ほとんどなくなってきているらしい。若い男女の結婚は、「恋愛」結婚が常識となりつつある。家柄や財産によって相手を選ぶのではなく、男女が清い交際をしながら、互いの精神性に惹かれあい、恋愛することによって、よりよい相手を選び、よりよい子どもを産んでいくべしという考え方が出てくるのだ。

Posted byブクログ

2009/10/04

恋愛結婚というか、結婚の歴史について知るには良い本。優生学なんて糞みたいな学説が流布していた時代もあったのだと驚いた。かつて、学問はたしかに男性のものだった。それが、優生学により馬鹿女よりも優秀な女性(優秀な遺伝子を残せる女性)が選ばれるようになった。女性が学問の領域に足を踏み入...

恋愛結婚というか、結婚の歴史について知るには良い本。優生学なんて糞みたいな学説が流布していた時代もあったのだと驚いた。かつて、学問はたしかに男性のものだった。それが、優生学により馬鹿女よりも優秀な女性(優秀な遺伝子を残せる女性)が選ばれるようになった。女性が学問の領域に足を踏み入れるようになったのは、フェミニストの功績と思えるが、本当は男に利用されただけなのかもしれない。「疲れすぎて眠れぬ夜のために」で、ENAの卒業生になること(女性の社会進出を進めること)は、今ある既存の男性的価値観を肯定することになると書いてあったなぁ。

Posted byブクログ

2014/05/31

恋愛から結婚へ、「結婚=幸福」という一般の大前提を疑うところから始り、結婚制度を疑い、一夫一婦制が明治から今日に至るまでの歴史を振り返る。果ては恋愛、結婚、家族という制度と、優生学の考えとの繋がりにまで本書の内容は発展していく…。 題名からなんとなく読み始めた私には、最初面食ら...

恋愛から結婚へ、「結婚=幸福」という一般の大前提を疑うところから始り、結婚制度を疑い、一夫一婦制が明治から今日に至るまでの歴史を振り返る。果ては恋愛、結婚、家族という制度と、優生学の考えとの繋がりにまで本書の内容は発展していく…。 題名からなんとなく読み始めた私には、最初面食らう部分もありましたが、議論に即して戦前の作家や評論家の意見が抜かれているところが興味深く読めました。「一般的」な考えというものは、個人の考えよりも社会の利益が反映されているというのはまぁ考えればわかることではありますが、「幸福を疑う」という切り口はちょっと興味をひかれるものがありました。 (2005年6月25日)

Posted byブクログ

2009/10/04

おもしろいんだけどね・・・この著者の特徴なのでしょうが、一人称主語を「僕」と書くのがナイーブさの演出、あるいは親しみやすさの演出のように感じられて好きではない。語り口調も全体にかなり柔らかいから読みやすくはあるんだけど。

Posted byブクログ

2009/10/07

レポートの課題図書 (必要な箇所のみ読)←ていっても結構読んだと思うんだけど、いまいちよくわかんないとこあったね(´・ω・`)

Posted byブクログ