1,800円以上の注文で送料無料

考える短歌 の商品レビュー

4

38件のお客様レビュー

  1. 5つ

    10

  2. 4つ

    12

  3. 3つ

    9

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2021/05/08

伝えたいことをより的確に、印象的に短歌にあらわすテクニックが書いてある。俵万智さんのBefore/Afterつきで勉強になる(個人的にはBeforeの方が好きだが、会話体になるとAfterが断然良い)。 短歌の技法ではあるが、言葉による表現のエッセンスが詰まっていると思う。普段か...

伝えたいことをより的確に、印象的に短歌にあらわすテクニックが書いてある。俵万智さんのBefore/Afterつきで勉強になる(個人的にはBeforeの方が好きだが、会話体になるとAfterが断然良い)。 短歌の技法ではあるが、言葉による表現のエッセンスが詰まっていると思う。普段から何かを伝えるときに意識したいと思った。

Posted byブクログ

2021/03/19

俵万智(1962年~)氏は、早大第一文学部卒の歌人。大学卒業後、高校の国語教員として働きながら発表した『野球ゲーム』が1985年の角川短歌賞次席となり、その奔放で斬新な表現で現代口語短歌のホープとして一躍脚光を浴びた。『八月の朝』で1986年の角川短歌賞を受賞。翌年に発行した第一...

俵万智(1962年~)氏は、早大第一文学部卒の歌人。大学卒業後、高校の国語教員として働きながら発表した『野球ゲーム』が1985年の角川短歌賞次席となり、その奔放で斬新な表現で現代口語短歌のホープとして一躍脚光を浴びた。『八月の朝』で1986年の角川短歌賞を受賞。翌年に発行した第一歌集『サラダ記念日』は刊行前から話題を集め、歌集としては異例の大ベストセラーとなり(280万部で1987年度ベストセラーランキング1位)、社会現象を引き起こした。その後も、歌集、エッセイなどを多数執筆。 私は著者とほぼ同世代で、『サラダ』は発表当時に一読したものの、引越しを繰り返すうちにどこかへ行ってしまったのだが、最近短歌を詠む友人に刺激を受けてぽつぽつと歌を詠み始めたことから、本書を手に取った。(『サラダ』も文庫版で入手した) 本書は著者が、短歌を作る上での「言葉の技術」を語ったものであり、季刊誌「考える人」に2002~2004年に連載された「考える短歌」と、『三十一文字のパレット』、『記憶の色 三十一文字のパレット2』(共に中公文庫)からの再録(大幅加筆修正)である。 構成は以下の通りで、そのまま一言アドバイスになっている。 第一講:「も」があったら疑ってみよう 第二講:句切れを入れてみよう/思い切って構造改革をしよう 第三講:動詞が四つ以上あったら考えよう/体言止めは一つだけにしよう 第四講:副詞には頼らないでおこう/数字を効果的に使おう 第五講:比喩に統一感を持たせよう/現在形を活用しよう 第六講:あいまいな「の」に気をつけよう/初句を印象的にしよう 第七講:色彩をとりいれてみよう/固有名詞を活用しよう 第八講:主観的な形容詞は避けよう/会話体を活用しよう また、著者は技術面に先立って、「はじめに」で以下のように語っているのだが、歌を詠むにあたって心に残る記述である。 「短歌は、心と言葉からできている。まず、ものごとに感じる心がなくては、歌は生まれようがない。心が揺れたとき、その「揺れ」が出発点となって、作歌はスタートする。・・・日頃から、心の筋肉を柔らかくしておくことが、大切だ。・・・私にとっては「短歌を作ること」そのこと自体が、なによりの柔軟体操になっている。もし、自分が短歌を作っていなかったら、慌ただしい毎日のなかで、「あっ」と思うことがあったとしても、思いっぱなしで過ぎてしまうだろう。短歌を作っているからこそ、その「あっ」を見つめる時間が、生まれる。たとえ隙間のような時間であっても、毎日の小さなつみかさねこそが、大切だ。「あっ」を見つめて、立ちどまって、味わいつくすことが、心そのものを揉みほぐしてゆく。」 著者の語る「心」と「言葉(の技術)」を心に留めて、これから地道に歌を詠んでいきたいと思う。 (2021年3月了)

Posted byブクログ

2020/08/24

この手ほどきもまた著者の価値観でしかないことを念頭に置かなくてはならないが、なるほどなと思った。以下メモ ・「も」の必然性や、あいまいな「の」を疑う ・句切れをつくる、構造を組み替える ・動詞は3つまで ・体言止めはひとつだけ ・副詞に頼らない ・数字や固有名詞、色彩を効果的に...

この手ほどきもまた著者の価値観でしかないことを念頭に置かなくてはならないが、なるほどなと思った。以下メモ ・「も」の必然性や、あいまいな「の」を疑う ・句切れをつくる、構造を組み替える ・動詞は3つまで ・体言止めはひとつだけ ・副詞に頼らない ・数字や固有名詞、色彩を効果的に使う ・比喩に統一感を持たせてみる ・現在形を活用する ・初句を印象的にする ・主観的な形容詞は避ける ・会話体を活用する

Posted byブクログ

2017/10/24

読みやすくわかりますい 911.1 第一講 「も」があったら疑ってみよう 第二講 句切れを入れてみよう 思い切って構造改革をしよう 第三講 動詞が四つ以上あったら考えよう 体言止めは一つだけにしよう 第四講 副詞には頼らないでおこう 数字を効果的に使おう (説明的にならないよ...

読みやすくわかりますい 911.1 第一講 「も」があったら疑ってみよう 第二講 句切れを入れてみよう 思い切って構造改革をしよう 第三講 動詞が四つ以上あったら考えよう 体言止めは一つだけにしよう 第四講 副詞には頼らないでおこう 数字を効果的に使おう (説明的にならないように) 第五講 比喩に統一感を持たせよう (複数使うにしても) 現在形を活用しよう 第六講 あいまいな「の」に気をつけよう 初句をを印象的にしよう 第七講 色彩を取り入れてみよう 固有名詞を活用しよう 第八講 主観的な形容詞は避けよう 会話体を活用しよう

Posted byブクログ

2016/11/16

感性の衰えを感じ、詩や短歌などに救いを求めている。また、言葉が織りなす微小な差異にも興味を抱いている。

Posted byブクログ

2016/10/03

添削が主なので、入門書とはちょっと違った感じ。 短歌を作るうえでの、ちょっとした心構えがわかる本。 かなり実践的な添削なので、 読むだけでちょっと短歌が上手くなった気がします(笑) 自分でも何首か作ってみて、 本書の指摘と照らし合わせてみるといいと思います。 短歌とは、 ...

添削が主なので、入門書とはちょっと違った感じ。 短歌を作るうえでの、ちょっとした心構えがわかる本。 かなり実践的な添削なので、 読むだけでちょっと短歌が上手くなった気がします(笑) 自分でも何首か作ってみて、 本書の指摘と照らし合わせてみるといいと思います。 短歌とは、 たえず見つめ直す姿勢が大事なんだと教えてもらいました。

Posted byブクログ

2014/05/01

短歌創作の本を数冊読んだが、知りたいことがわからなかった。この本でわかった。私は推敲の仕方を知りたかったのだ。

Posted byブクログ

2014/02/08

実用的すぎる入門書。 当時はまったく興味がなかったけど、 社会的ベストセラーの頃もこの確かな技巧があってのことだったのかしら。 歌集も見てみねばならないかしら。

Posted byブクログ

2013/10/21

俵万智さんによる短歌の実践講座。 アマチュアの投稿を添削したり、プロの作品を読み解いたり。 なるほどね!の連続ですっご~~~く面白いです。(#^.^#). 私の短歌の原点(#^.^#)は石川啄木で、中学のころ、「一握の砂」「悲しき玩具」に夢中になりました。 で、すぐに影響される私...

俵万智さんによる短歌の実践講座。 アマチュアの投稿を添削したり、プロの作品を読み解いたり。 なるほどね!の連続ですっご~~~く面白いです。(#^.^#). 私の短歌の原点(#^.^#)は石川啄木で、中学のころ、「一握の砂」「悲しき玩具」に夢中になりました。 で、すぐに影響される私は三行の短歌を作り始めたわけですが、それが気持ちばかり先走って凡庸、つまり下手くそ~~!でね。 その後時々、思い出したようには作ってみても、なんか奥行のない短歌しか出来上がらずちっとも面白くないんですよ。 なので、あとは手当たり次第に先人の歌集を読み漁り、(当時は、与謝野晶子、若山牧水、斉藤茂吉、寺山修司が好きだった。万葉集、古今、新古今あたりは拾い読み。新古今の技巧を凝らした和歌に惹かれたのは若かったから、なんでしょうね。今は万葉が一番好きです。) なんて巧いんだぁ~~なんて、あはは・・当たり前じゃん、と今なら思うけど、感嘆するばかりの日々でありました。 で、俵万智さんの「サラダ記念日」。これは20代で結婚してから出た歌集ですが、凄い衝撃でしたね。全て五・七・五・七・七にはまり、その定型の気持ちよさと1人暮らしの若い女性の瑞々しい感性が発露されて…。 「また電話しろよと言って受話器置く 君に今すぐ電話をしたい」が一番好きだったんだけど、なんかもう女の子の気持ちがわかりすぎるほどわかって、ホント、泣けちゃいましたもの。 ・・・・・・なんてすみません、短歌のことをこちらに書くのは初めてなので、つい熱く自分語り(大汗)をしてしまいました。 で、「考える短歌」ですよ。(#^.^#) 万智さんの穏やかな口調で添削された投稿作品は、たった一語を変えるだけで、ぐっとテーマがクローズアップされる、というまるでマジックのよう。 「も」があったら疑ってみよう という章では 「冷蔵庫のシチューも食べ終え君のいた証拠がついに消えたこの部屋」を 「冷蔵庫のシチューを食べ終え君のいた証拠がついに消えたこの部屋」に。 「も」は同様のことが他にもあるという意味で、無防備に遣ってしまうと焦点が絞りきれずに印象が甘くなる、との指摘があり、また、意味的に確かに「も」であっても、「を」「が」「は」に置き換えたほうがすっきりすることもある。 、 うん、わかるなぁ。 タッチが柔らかくなることもあって、私なんて本の感想を書くときに、無防備どころか必要ないようなところにまで「も」を使ってるなぁ、と反省。 で、シチュー「も」食べ終えるのと、シチュー「を」食べ終えるのとでは、読み手の女の子(だと思う。)が彼の去った後、悲しさを抱えながらもすっくと立ち上がっている強さまで感じられる・・・。 そして、寺山修司の 「きみが歌うクロッカスの歌も新しき家具のひとつに数えむとする」 の「も」の必然性を語る万智さんの優しい口調とその内容がとても好き!(#^.^#) うんうん、ホントだ!なんてそればっかりなんだけど。 そのほか、句切れを入れて全体のリズムを引き締め、言いたいことがより一層切なく伝わる、とか、 動詞はあまりたくさん入れないこと、 体言止めも一つだけ、 「バスタブに泡だてて手にすくうシャボン幼い頃に見上げていた雲」を 「バスタブに泡だつシャボンすくうとき幼い頃に追いかけた雲」に。 上の歌は体言止めが二つあるために上の句と下の句が同じ重みで分かれてしまった。シャボン=雲の図式が単純に見えてしまう。 そして シャボンから雲への連想を、もう少し不親切につなげたほうが、かえって余韻が生まれる。 なるほどね~~、“不親切に”という作歌の姿勢があるわけですか。(#^.^#) で、また、見上げていた を 追いかけた にしたのは 字余りが気になっただけではなく、このほうがリズムだけではなく動きが出ていいのではないだろうか。 体言止めが「雲」のみになって、記憶の世界のほうに重心が定まった。 ですって。 体言止めって便利だから、私なんてすっごく使うんだけど・・・。 もう、短歌を作ろうなんて思うこともないとは思いながら、うんうん、そうなんだ!と嬉しくなってしまいます。 また、 安易な副詞で自分の気持ちを表わさない(ふと、とか、ひっそり、とか、さびしく、とか) 現在形を活用しよう、 とか、 焦点をぼやけさせないこと、をたぶん主眼においてのレクチャーだと思うのだけど、 いちいち腑に落ちてすっごく面白い。 バリバリ理系男の主人が、例によってテーブルの上に置きっぱなしにしていたこの本を覗いたみたいで、 それこそ短歌なんかに全く!!!縁のない人なのに、 面白いなぁ~~、この本~~!と感嘆していたのが可笑しかったです。(#^.^#)

Posted byブクログ

2013/10/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

短歌を実作するアマチュア歌人たちにとっては、とっても参考になりそうな本。俵万智さんは、かつて高校の国語の教員をしていたこともあり、教えるポイントがきわめて的確だ。実作せずに鑑賞する人にとっても、短歌のツボを巧みに教えてくれる。わかりやすく、それでいて短歌の面白さが十分に伝わってくる。

Posted byブクログ