1,800円以上の注文で送料無料

反乱のボヤージュ の商品レビュー

4

44件のお客様レビュー

  1. 5つ

    15

  2. 4つ

    16

  3. 3つ

    7

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2009/10/04

廃寮に追い込まれている寮暮らしの大学生が主人公。 仲間の寮生たちと、大学側の廃寮作戦のために送り込まれた 団塊の世代・元警察官の舎監、そんな彼らの物語。 ずばり、青春群像みたいな。 あまり興味のないテーマだったんだけど。 うまいわ。うまいわ。うまいわ野沢。 ええ話...

廃寮に追い込まれている寮暮らしの大学生が主人公。 仲間の寮生たちと、大学側の廃寮作戦のために送り込まれた 団塊の世代・元警察官の舎監、そんな彼らの物語。 ずばり、青春群像みたいな。 あまり興味のないテーマだったんだけど。 うまいわ。うまいわ。うまいわ野沢。 ええ話やったわぁ・・・(泣)

Posted byブクログ

2009/10/04

<内容> 坂下薫平19歳。首都大学の学生寮で、個性溢れる面々と楽しい日々を過ごしていた。だが、寮の取り壊しをもくろむ大学側は、元刑事の舎監・名倉を送りこみ、厳しい統制を始める。時を同じくして起こった、寮内のストーカー事件や自殺未遂騒動。だが、一つ一つのトラブルを乗り越えながら結束...

<内容> 坂下薫平19歳。首都大学の学生寮で、個性溢れる面々と楽しい日々を過ごしていた。だが、寮の取り壊しをもくろむ大学側は、元刑事の舎監・名倉を送りこみ、厳しい統制を始める。時を同じくして起こった、寮内のストーカー事件や自殺未遂騒動。だが、一つ一つのトラブルを乗り越えながら結束を固めた寮生達は、遂に大学側との戦いに立ち上がる。現代の若者達の「旅立ち」を描く、伸びやかな青春小説。

Posted byブクログ

2009/10/04

◇捨てられないものを抱えて生きていく、そんなのも素敵。ところどころ目頭が熱くなった。青春ってスバラシイ。弱い人間ってスバラシイ。仲間ってスバラシイ。

Posted byブクログ

2009/10/04

確か14歳の時に2夜連続のスペシャルドラマとして放映されていました。 人生において初めて「大学生」というものを意識したのもこの時です。 たぶん、自分にとって「大学生」というものの捉え方の根底にこの物語がある気がする今日この頃。 東京大学がモデルだと思われる「首都大学」が物...

確か14歳の時に2夜連続のスペシャルドラマとして放映されていました。 人生において初めて「大学生」というものを意識したのもこの時です。 たぶん、自分にとって「大学生」というものの捉え方の根底にこの物語がある気がする今日この頃。 東京大学がモデルだと思われる「首都大学」が物語の舞台。 大学一年生の主人公、坂下薫平は大学校内の弦巻寮に住んでいた。 個性豊かな僚友。大学側の「廃寮キャンペーン」に対して立ち向かう寮の自治委員会。寮生ながらそれを一寸引いた視点で眺める主人公。 永らく平行線を辿っていた交渉も、大学側の提案を受け入れることで和解する。それは弦巻寮に大学側が氏名した舎監を置くことだった。 やってきた舎監、名倉憲太郎は学生闘争時代に機動隊として大学生と戦っていた経歴を持つ人物だった……。 ストーリーは一貫して大学での物語を綴っているが、裏にはどこか「家族愛」が見出せることが面白い。 大学生活を「人生最後の休暇」と表現していたことが、今も昔も印象的です。 大学生って一体何なんでしょうか? スッと読めてしまう作品ですし、大学生は是非一度は読んで頂きたいと思います。 また、ドラマも非常におススメ。 ちなみに主人公の坂下薫平をV6の岡田准一、舎監の名倉憲太郎を渡哲也というハマり役です。 特に寮取り壊しのラストシーンは必見。 こちらも是非どうぞ。 〜以下、お気に入りの箇所を抜粋〜 「あれから三十年たちました。大学生は大人しくなった。就職という社会への船出を前に、人生最後の休暇を楽しんでいる。だけど、私は時々思うんです。あの頃の、私たちが憎んでいた大学生たちの方が、今のあなたたちよりまだマシだったかもしれない、とね」 「あの頃の連中は、少なくとも地面を歩いていた」 「地面……?」 「彼らには彼らなりの、幼いなりの道しるべがあったんです。何でもありの世界を生きているわけではなかった。その足で地面を蹴って、私たちに挑んでくる。私たちは彼らを敵として認知できた。彼らが迫ってくる時には地鳴りが聞こえてきた。それに比べあなたたちは、ただ漂っているだけだ。足音なんて聞こえない」 「言っていることがよく分かりません」 「漂いながら、障害物を避けて通っている。世の中の矛盾を前にしても、まぁいいか、と簡単に諦めてしまう。自分の半径ニメートルの生活さえ安泰ならばいいと思っている」 ちゃんとした怒り方って何だろう。僕だって分からない。 名倉さんのいる弦巻寮は、僕らに何かをもたらしてくれる。 田北奈生子にとっては「強さ」だという。真純先輩にとっては何だろう。僕にとっては何だろう。 ちっぽけな自分を守って生きているのは、一種の義務のように思えてならない。 誰かを守るために生きられたら、誰かが僕の存在を有意義だと認めてくれたら、僕は僕自身を守る義務感からは少しぐらい解放されるのかもしれない。 「結局は皆さんの未来を傷つけるだけかもしれない。しかし何も傷つかない生き方より、それは遥かに意義があるのではないかと、身勝手な言い方かもしれませんが、私は思うんです」 「僕たちはきっと、負けますね」 「えぇ、それを覚悟しておくべきです。覚悟しておけば、いざ負けるときに、たくさんのものが見えてきます」 「何を見ればいいんですか?」 「圧倒的な暴力にあなたは痛めつけられるかもしれない。その時、怒りや憎しみに支配されてはいけない。地面を踏み締めて立ち上がることができたら、一度目を閉じて、全てを無にしてから大きく目を見開いてから、周りの世界を見つめて下さい。360度、ぐるりと見渡すことです。虚心になった目にいろいろなものが見えてくるはずです」 立ち上がる。目を閉じる。目を開ける。ぐるりと見渡す……。 忘れずにおこうと思った。 「僕が見渡す360度の中に、名倉さんはいますか?」 「そうですね、運がよければ」

Posted byブクログ

2009/10/04

ところどころぐっと胸が詰まります。思わぬところに涙。ストーリーが凝縮しているような印象を受けるほど、飽きずに一気に読める。登場人物たちはとても個性的で、それぞれの設定がきっちりと成されているのでとても生き生きとしている。クライマックスはまるで映像を見ているようにまざまざと目に浮か...

ところどころぐっと胸が詰まります。思わぬところに涙。ストーリーが凝縮しているような印象を受けるほど、飽きずに一気に読める。登場人物たちはとても個性的で、それぞれの設定がきっちりと成されているのでとても生き生きとしている。クライマックスはまるで映像を見ているようにまざまざと目に浮かぶし、胸が熱くなる。最後の最後で、苦手っぽい奈生子がちょっと好きになったかもしれない。

Posted byブクログ

2009/10/04

ストーリーは、古い学生寮に住んでいる大学生たちの毎日が描かれている。 彼らは特別な政治思想を持っているわけではない。 しかし、普通のチャラ学生たちはとは違い、どこか不器用であり、真っすぐなのだ。 そして彼らは長年の伝統のある寮の存続のため、大学と対峙することになる。 ...

ストーリーは、古い学生寮に住んでいる大学生たちの毎日が描かれている。 彼らは特別な政治思想を持っているわけではない。 しかし、普通のチャラ学生たちはとは違い、どこか不器用であり、真っすぐなのだ。 そして彼らは長年の伝統のある寮の存続のため、大学と対峙することになる。 大学側は対学生の手段として、とある中年男性を寮監として送り込んでくる。 この男性は、実は元機動隊で学生たちを力で封じ込めた過去を持っていたのだ・・。 (ちなみにテレビドラマでは、この役を渡哲也が演じたようだ) 昔の学生も今の学生も、大学というものを「世間にしばられる存在」にしたいとは、多分思ってはいない。 そこは「独立した学生の自治の場所=聖地」として確立したいという気持ちは一緒だったように思う。 野沢尚というモノカキは、既にこの世にはいない。 言葉を選び、それを綴りながら、作品を世に送り出す人って、やはり繊細な神経を持っているのだろう。 そして、それを擦り減らし続け、やがて疲れきってしまったのかな。 この物語の中で、学生寮を守るために抵抗していた主人公の姿は、野沢氏本人だったのかもしれない・・。

Posted byブクログ

2009/10/04

これぞ青春小説!自分がどんな人間かわからずにいる薫平がいろんな出来事を通じて大事なものを見つける。話はありきたりかもしれないがうまく書かれていて読み終えたときに感動と充足感を感じられる作品になっている。

Posted byブクログ

2009/10/04

ずっと読みたいと思っていた話。大学生のうちに読んでよかったな、と思いました。この作品の根底には【他人に愛されることが生きる理由になるのか】というものがあったと思います。父に捨てられた薫平、学生運動家だった父を持つ麦太。子供が欲しくとも、恵まれなかった看舎。子供に素直になれない食堂...

ずっと読みたいと思っていた話。大学生のうちに読んでよかったな、と思いました。この作品の根底には【他人に愛されることが生きる理由になるのか】というものがあったと思います。父に捨てられた薫平、学生運動家だった父を持つ麦太。子供が欲しくとも、恵まれなかった看舎。子供に素直になれない食堂のおばさん。男がらみで家族に捨てられた奈生子。寮生活でのさまざまなトラブルを乗り越えながら、無償の愛を与えてくれる家族からの愛から自立する姿が描かれている。のかな?

Posted byブクログ

2009/10/07

寮生対大学。と言った構図が大枠にあるけれども、その中の一人一人が何かと戦っている話。 拳を振り上げて戦うんでは無くて、家族だったり社会だったり、青臭い恋愛だったり。読みやすい話だと思います。

Posted byブクログ

2009/10/04

この本は・・・ 普通の大学生の主人公が住む寮が廃寮になることになっちゃって、寮生は寮を守ろうとするんだけど、学校側は、寮監として、元刑事を送り込んで来て、結果的には廃寮に追い込まれることに。 団塊ジュニアを描く青春長編小説。吉川英治文学新人賞受賞第一作。 読み終わった後、気持ち...

この本は・・・ 普通の大学生の主人公が住む寮が廃寮になることになっちゃって、寮生は寮を守ろうとするんだけど、学校側は、寮監として、元刑事を送り込んで来て、結果的には廃寮に追い込まれることに。 団塊ジュニアを描く青春長編小説。吉川英治文学新人賞受賞第一作。 読み終わった後、気持ちが温かくなりました。面白かった。

Posted byブクログ