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吉行淳之介エッセイ・コレクション(2) の商品レビュー

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2010/08/19

女のほうは無限である。生きているかぎり大丈夫である。なにが大丈夫で、なにが無限か、わざわざ言わなくてもいいだろう。その受身の構造上、大丈夫にでき上っているわけだし、性慾自体が生きているかぎり存在しているらしい。 吉行淳之介はエッセイの名手である、と何かで読んだ気がする。そして、...

女のほうは無限である。生きているかぎり大丈夫である。なにが大丈夫で、なにが無限か、わざわざ言わなくてもいいだろう。その受身の構造上、大丈夫にでき上っているわけだし、性慾自体が生きているかぎり存在しているらしい。 吉行淳之介はエッセイの名手である、と何かで読んだ気がする。そして、奥さんの他に愛人が何人かいる女性関係・・・そんな人の男女論。どんなものかと思って読んだけれど…。うーん。典型的な昭和の男性の男女論以上のものはなかった。遊んでいるんだろうなという印象は受けるけれど、この人は女の何を知っているのだろうか、と思ってしまう。 昭和の男性が、男女論をブツのに吉行淳之介をお手本にして、それが定着した、というなら納得だけどね。 四畳半襖の下張事件で証言したときのエッセイは面白かった。裁判で、わざわざ小説家がでてきて、小説論を述べるなんて。しかも、吉行淳之介の受け答えがまた、ユーモラスでかっこいい。

Posted byブクログ