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絶叫城殺人事件 の商品レビュー

3.8

141件のお客様レビュー

  1. 5つ

    25

  2. 4つ

    54

  3. 3つ

    45

  4. 2つ

    5

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2018/09/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

本当は、私は作家アリスシリーズの長編が読みたいのだ。 だけど、作家アリスシリーズの短編は本当にどれもレベルが高くて、長編と同じくらいの満足感が得られる。本作品もそういった短編集の一冊。 多分、キャラが良く書けてることが成功に繋がってる。 作家アリスの有栖川は学生アリスシリーズの作者で、学生アリスの有栖川は作家アリスシリーズを書いてる、という設定らしいが、作家としては学生アリスの有栖川の方が上な気がしてる。 どれも建物に関係する事件だけど、亭、庵、殿、荘、城、と建物を表す漢字をダブらせずにタイトルにしてる。(まだあるな、堂、家、邸、館、屋…有栖川さん続編行けるんと違いますか?) 本作品でも火村とアリスはイイ感じにいちゃいちゃしてる。 ・黒鳥亭殺人事件…出だしが長編感満載。これだけの重厚感を短編に捧げるなんて贅沢だ。 殺人を憎んでる火村が、無垢な少女が結果的に起こしてしまった殺人に対した時の配慮に感銘を受けた。探偵にはどんな事件でも真実を暴かないと気が済まない人種がいるけど、火村には人情がある。まともだ。 「女嫌いだが、子供は嫌いではない火村が言う。」、って火村先生やっぱり女は嫌いなのねーそうなのねー、と腐女子的思考回路が刺激されました。本作品の個人的ポイント。 ・壺中庵殺人事件…こういう場合最初に部屋に入った人がアヤシイから、犯人は分かってしまった。地下の書斎、なかなか使いにくそう。 ・月宮殿殺人事件…『双頭の悪魔』を読んだばかりで、シュヴァルの理想宮ネタまた来た、って印象。しかし結末は建物関係なかった。こういう目眩ましの設定をとても詳細に詰めるところが有栖川さんらしい。見事につられた。 ・雪華楼殺人事件…建物からたまたま外に投げた瓶が落下してきた人の頭に当たったとか、有栖川さんにしては珍しく「そんなバカな!」的趣向。たまにはイイ。 ・紅雨荘殺人事件…二つの似通った建造物を利用して殺人現場を移動させるネタ。手の込んだ事件で面白かった。ただ、紅雨荘を舞台にした映画はあまり面白そうに思えなかった…。 ・絶叫城殺人事件…中編と言っていいくらい長めの話。愉快犯(?)の犯行動機は現代にはびこる問題とリンクする。もし身内が連続殺人犯だと知ってしまったら、自分はどうするだろう。 火村の勧善懲悪を堪能できる話でした。

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2018/08/26

火村とアリスの名コンビシリーズ! 六つの短編集!ミステリアスな難解に、名コンビが挑んでいく。犯人探しをしてしまう展開に、非常に読みごたえがあった!とくに、NIGHT PROWLERの連続殺人は、どんでん返しが待ち受けていて、印象に残った!

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2018/03/18

受験無事に終わりました! わーい!!! というわけで、5ヶ月ぶりの読書。 まずは軽いの、と思って選びました。 有栖川有栖は、こっちじゃなくて学生アリスシリーズが好きなのですが、短編も面白かった(o^^o) 大学生になっても読書は続けようと思います!

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2017/08/25

学生アリスは全部読んでいるのだけれど、作家アリスはなぜかあまり手を出していない。「黒鳥亭」と「絶叫城」が好きだったかな。

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2017/06/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

何となく物足りない感じ。面白かったし、決して中途半端な感じはしないんだけど、「面白くなってきたぞー」と感じ始めたところで結末が降ってきて、スパンっと打ち切られちゃう感じがして乗り切れなかったのが残念でした。 「月宮殿殺人事件」が好みだったかな。 浜さんの高さんへの思いや、サボテンを命の次に大切だと思うような高さんの亡くなった奥様への純粋な愛情とか、そーいうベタなものに感動してしまいました。 そして、やっぱり「絶叫城殺人事件」...ドラマの時も思ったけど、やっぱり、この結末はやりきれないなー。

Posted byブクログ

2017/04/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

短編集。作家アリスシリーズ12作目。 「絶叫城殺人事件」 女性ばかりが襲われ殺害される事件が続いた。 被害者は口の中に何かが記された紙片を押し込まれていた。 書かれていた文字は「NIGHT PROWLER」…夜、うろつく者。 ゲーム・ソフト「絶叫城」に登場する怪物の名称である。 「絶叫城」とは、昼間は絶叫城の秘密を探るために手がかりを求めて城内を調べ回る。 夜になると、ナイト・プローラーからただひたすら逃げ回るゲーム。 すべての手がかりを手に入れ絶叫城の謎を解くと、ナイト・プローラーは消滅する。 次の瞬間、謎を解きナイト・プローラーを倒したプレーヤー自身が妄想と狂気の城を引き継ぎ、自らがナイト・プローラーとなるのだ。 最後の犠牲者である大和田雪枝の部屋を警察とともに訪れる火村とアリス。 かすかに残っていた鳥の匂いに気がついたアリスは、雪枝が鳥を飼っていたのでは?と考える。 それをきっかけに、事件はまったく別の様相をみせ始める。 なぜ雪枝は死ななくてはならなかったのか。 そもそも、雪枝は殺されたのか。それとも…。 犯人の動機が理解できない。 アリスが言うように、空っぽの心には何でも入ってしまうのだろうか。 善悪の区別も、命の尊さも、罪の意識も、何もない。 何もわかっていない。わかろうともしない。 かつて火村は「人を殺したい」と渇望したことがある。 すべてをわかったうえで、それでも願望を抱いた火村。 何もわからずに次々と人を殺していった犯人。 火村と犯人の違いを考えると、尚いっそう火村の中が抱えている危うさに気持ちが向かってしまう。 犯人の動機や犯人を取り巻く状況を考えると、けっして良い後味は残さない。 それでも、読みごたえのある物語だった。

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2016/08/24

この人のは初。短編であったかな? ドラマを見てしまった分、各ストーリーに物足りなさを感じてしまった。でも、文章とかは好きだし、気になる箇所もあったので、他の作品も読んでみよう。

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2016/04/24

有栖川さん2作目ですが、平凡に見えてちょっとスパイスがきいている・・・といった感じでしょうか。月宮殿殺人事件が一番良かったです。

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2016/02/28

お気に入りは黒鳥亭殺人事件と月宮殿殺人事件。黒鳥亭は女の子との会話のやりとりが、月宮殿は建物の描写がとても綺麗で印象的。

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2016/02/11

【臨床犯罪学者 火村英生の推理】がドラマ化されたそうで 第一話が、絶叫城殺人事件とのこと。 キャストがイメージと全く違うので、ドラマは見ないけど 本は積んであったので、読んでみることにした(^◇^;) 「黒鳥亭殺人事件」「壷中庵殺人事件」「月宮殿殺人事件」 「雪華楼殺人事件」「紅...

【臨床犯罪学者 火村英生の推理】がドラマ化されたそうで 第一話が、絶叫城殺人事件とのこと。 キャストがイメージと全く違うので、ドラマは見ないけど 本は積んであったので、読んでみることにした(^◇^;) 「黒鳥亭殺人事件」「壷中庵殺人事件」「月宮殿殺人事件」 「雪華楼殺人事件」「紅雨荘殺人事件」「絶叫城殺人事件」表題作の 六篇の短編集です。この短編集は結構気に入りました。 が、一番驚いたのは火村の携帯の着メロだったかもしれない。

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