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盲目の時計職人 の商品レビュー

3.9

19件のお客様レビュー

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2022/10/25

進化論の解説本として好適な一冊。 71ページからの「コウモリたちの学術会議」のくだりがドーキンス節炸裂で特に印象に残ります。

Posted byブクログ

2021/10/04

あらゆる生命には、先の見通しをもってデザインをする時計職人はいない。目的から逆算して生命はできてない。あくまで自然淘汰で生命は出来上がっていて、見通しを持たず、目指す目的もない、自動的過程である。 というダーウィンの主張を、様々な観点から論証をしていく。自然淘汰以外の主張を叩き...

あらゆる生命には、先の見通しをもってデザインをする時計職人はいない。目的から逆算して生命はできてない。あくまで自然淘汰で生命は出来上がっていて、見通しを持たず、目指す目的もない、自動的過程である。 というダーウィンの主張を、様々な観点から論証をしていく。自然淘汰以外の主張を叩きのめす。所々論拠を理解するのは難解で理解せずに飛ばしてしまった。

Posted byブクログ

2019/05/21

ダーウィニズムの自然淘汰説だけが、生物の進化を説明できるということを力説している本。アメリカの本だけあって、インテリジェントデザイン説などに対する反駁に力が入っている。

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2017/04/30

私たちはなぜここにいるのか。 なんてことを考えられるほど、生命はなぜかくも複雑に、いわば合目的的に進化したのか。 というのは、最大の謎であるが、実は、その問いは、ダーウィンが既に答えてしまっている。にもかかわらず、多くの人はまだこの問いが未解決であると思って、あーだ、こーだ、...

私たちはなぜここにいるのか。 なんてことを考えられるほど、生命はなぜかくも複雑に、いわば合目的的に進化したのか。 というのは、最大の謎であるが、実は、その問いは、ダーウィンが既に答えてしまっている。にもかかわらず、多くの人はまだこの問いが未解決であると思って、あーだ、こーだ、言っている。生命進化は、ランダムな突然変異と自然淘汰による漸進的な変化以外にありえないじゃないか。神によるデザイン論はいうまでもなく、形質遺伝のラマルク主義も、グールドの「区切り説」も、全部、邪説か、ダーウィン主義のマイナーなヴァリエーションでしかない。喝! といった本です。私は、「私たちはなぜここにいるのか」問題に興味をもって、この本を1年くらい前に手に取ったのだが、著者の論理展開にやや強引なところを感じて、途中で放棄していた。その後、複雑系やら宇宙論やらを読んで、再び、この本に帰ってきた次第。相変わらず、強引な語り口は気になるものの、いろいろ読んだ後では、著者の見解は、真っ当な標準学説だということが分かった。ある意味、「生命は生じるべくして生じ、進化すべくして進化した」というニュアンスの強いカウフマンでさえ、進化の目的性といったことは考えておらず、ドーキンス的な「ランダムな突然変異と自然淘汰による漸進的変化」のフレームのなかに収まりうるものなのかもしれない。 でも、これで生命の起源や進化について、納得したかというと、やっぱりまだまだだな。生命が発生し、ここまで複雑に進化するということが、著者のいうようなランダム性と自然淘汰だけでなされるということに対する違和感はどこまでも続くのであった

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2017/05/01

利己的な遺伝子のドーキンス博士がおくる、ダーウィン進化論の徹底的サポート。反対説をひとつずつ機能的に論破していく様は壮観。

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2015/10/28

進化シリーズ第3弾。「利己的な遺伝子」で衝撃を与えたリチャード・ドーキンスの著作で、ダーウィン主義に反する**論を次々に論破する形をとりながら、進化論の真髄を解説するもの。ここでも一般的な理解と専門家の知識では乖離があることを確認。同時に、進化に限らずスケールを大きく考えることは...

進化シリーズ第3弾。「利己的な遺伝子」で衝撃を与えたリチャード・ドーキンスの著作で、ダーウィン主義に反する**論を次々に論破する形をとりながら、進化論の真髄を解説するもの。ここでも一般的な理解と専門家の知識では乖離があることを確認。同時に、進化に限らずスケールを大きく考えることは、真実を見出すために必要であると再確認。

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2014/05/09

この本を読むと欧米では未だ進化論懐疑はあり、その根が深いことがうかがい知れる。また、進化とはそれこそ数え切れない組み合わせからの偶然の結果として起こっているということに改めて驚かされる。 神の見えざる手という表現があるが、そもそも我々が何らかの認知を行う場合その宗教観にどうしても...

この本を読むと欧米では未だ進化論懐疑はあり、その根が深いことがうかがい知れる。また、進化とはそれこそ数え切れない組み合わせからの偶然の結果として起こっているということに改めて驚かされる。 神の見えざる手という表現があるが、そもそも我々が何らかの認知を行う場合その宗教観にどうしても引きずられる。この本の主旨は、数え切れない偶然も積み重なれば必然に見えるということにある。 確かに人が進化に介在し、それを進めるという一人称で考えれば、今の生物の進化は、人のそれを凌駕する力の手によるものだとも言える。しかし、そういうチカラを前提にすることは科学の否定にもつながる。筆者はそれを「盲目の時計職員」や「タイプライターをやみくもに打つ猿」になぞらえ否定している。 話は変わるが、新しいアイデアを思いつく時に大事なのは、とにかく数を出し、その中から選び出すことだという。また、スポーツ、楽器演奏、絵を描くことなどは、絶え間ない繰り返しの中で良いものが生まれると言われる。才能とはその大量生産ができることとも言われる。 この本を読むとその考えの正しさを改めて思い知らされる。すなわち、なんでも試すことにはそれだけで価値があるのである。多くの失敗がより良いものを産む土壌たりえる。 急がば回れとはやはり名言だ。

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2014/03/02

これだけ複雑な生物というものがダーウィン進化論で説明できるのか?という疑問に明快に答える書. ドーキンスの切れ味はいつも鋭い.

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2014/01/17

進化の自然淘汰には何か目的があるわけではない(盲目)が、必然的に結果として複雑で精巧な生物(時計)がうまれた。どこにも時計職人がいたわけではない。ただ、生命をとり囲む環境があり、漸進的な適応や軍拡競争(チーターとガゼルなど)を繰り返しながら(累積淘汰)、ほとんど奇跡にもおもえるよ...

進化の自然淘汰には何か目的があるわけではない(盲目)が、必然的に結果として複雑で精巧な生物(時計)がうまれた。どこにも時計職人がいたわけではない。ただ、生命をとり囲む環境があり、漸進的な適応や軍拡競争(チーターとガゼルなど)を繰り返しながら(累積淘汰)、ほとんど奇跡にもおもえるような現在の生物に至った。アメーバのようなものからどうやって人間に至るのかという疑問も、小さな偶然や改善が少しずつ積み重なって漸進的に進化したと考えれば説明がつく。人間には気が遠くなるタイムスケールで考えれば、そうしたダーウィニズムの理論が妥当。気持ちはわからないではないが、それがなかなかできない人々にとっては、創造論や突然変異論などのようなものをもちだしてしまう。きっと、進化論的にそういった人々があらわれてしまうことも説明できるのかもしれない(ミームの問題ということだろうか?)。

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2013/01/29

進化は驚異のプロセスである。 例えば、眼という器官のことを考えると、このような複雑にして精妙な機能が、ランダムな変異と環境による選択だけで形成され得るとはとても思えまない。 実際これをもって神の存在を確信した宗教者もいた。 しかし地球が経てきた時間の長さを考慮すれば、これは決して...

進化は驚異のプロセスである。 例えば、眼という器官のことを考えると、このような複雑にして精妙な機能が、ランダムな変異と環境による選択だけで形成され得るとはとても思えまない。 実際これをもって神の存在を確信した宗教者もいた。 しかし地球が経てきた時間の長さを考慮すれば、これは決して不可能ではなく、実は生物には、初めから与えられたのではなくて、少しづつ変化して来たが故の非合理な部分、つまり進化の刻印が刻まれている。 進化とは何かを、そしてそれが達成した驚異を実感するのに最適な入門書。

Posted byブクログ