ヨーロッパ取材ノート の商品レビュー
この本は1994年発行されたものだが、今でもそうだなと思う点があった。それは、プライバシーと盗聴だ。 今、イギリス王室のキャサリン妃の出産はいつかと話題になっている。賭けの対象にもするくらい。イギリスやアメリカのアングロサクソン系とフランスとは違いがある。づランスの場合、著...
この本は1994年発行されたものだが、今でもそうだなと思う点があった。それは、プライバシーと盗聴だ。 今、イギリス王室のキャサリン妃の出産はいつかと話題になっている。賭けの対象にもするくらい。イギリスやアメリカのアングロサクソン系とフランスとは違いがある。づランスの場合、著書で、民放138条に肖像権の保護と、個人のプライバシーに関わるスクープ写真の掲載の原則禁止とある。あのアメリカの元大統領もフランスだったら大騒ぎになることはなかったのだな。 世紀のスクープ写真を撮るために一番乗りは先月の30日からい場所取りしているとニュースで報道されているのを見て、スクープをものにするのも大変だな。 アメリカの機関による盗聴が話題になっていた。著書によると「エシェロン」というコードネームで以前から行われているとある。エシェロンの元は1947ン円に、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの5か国の安保条約を結んで、お互いに情報取集基地を設置して、情報をシェアしている。 「盗み聞き」にも長い歴史があるわけだ。著者はあのドゴール将軍の言葉を引用している。「国と国との間に友情は存在しない。あるのは利害のみ」と言った。キツネとタヌキの化かし合いだ。 ジョークを通して各国の様子が分かる。完璧なヨーロッパ人とはというジョークで以下のものが載っている。 イギリス人のように料理をする フランス人のようにドライブする イタリア人のように自制する オランダ人のように気前がいい といった具合だ。もちろん、事実は違っているので、違っているという前提があってこそ笑える。 入試と言えば、大学センター試験を廃止して、年数回実施する。さらにアメリカのSATや、フランスのバカロレアを参考にしたらどうかという意見が出たというニュースもあった。バカロレアは、フランスで大学進学資格試験、略してバック(BAC)と呼ばれている。哲学が試験科目にあり、数時間かけて試験に取り組む。 日本で実施するとなると、受験する側と採点する側に大きく影響する。さらにその試験を合格して大学を卒業して企業や官庁に入った人を受け入れる側にも影響する。哲学を試験するという事は、モノを考える能力を身に付けるので、入った企業や官公庁の色に染まるどころか、現状の在り方に対して疑問を抱き、問題点を指摘する人が次から次へと出てくる可能性がある。そうすると、変な知恵を付けられては困るという人たちが現れるだろう。 哲学を試験にして数時間かけて答えるなんて言う試験形式を導入する大学が現れるかどうか。あったら面白い。
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