羊をめぐる冒険(下) の商品レビュー
何度読んでも、確実に、心揺さぶってくれるストーリー。 現実を忘れさせてくれる作品。 私も羊を探しに北海道行ってきたような疲れと喪失感と進み出す力を。
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ポルトガル旅行の行きしの飛行機で読了。まさか上下2巻とも読み終えるとは思っていなかった。面白かった! 村上春樹さんは何日もかけて読むのもいいけどお酒お供に一気に読むのもいいなあ、いつも赤ワインが飲みたくなる。今回は更に空の上で、赤ワインと村上春樹さん。嬉しい時間だった。 読ん...
ポルトガル旅行の行きしの飛行機で読了。まさか上下2巻とも読み終えるとは思っていなかった。面白かった! 村上春樹さんは何日もかけて読むのもいいけどお酒お供に一気に読むのもいいなあ、いつも赤ワインが飲みたくなる。今回は更に空の上で、赤ワインと村上春樹さん。嬉しい時間だった。 読んで何かに気づくとかこんな気持ちになったとかはあんまりなくて、読んでたこの何時間もが心地よくて好きな時間だったなあ。村上春樹さんはいつもそう。ちょっと寂しくて小ざっぱりしていて埃もあるけど明るくて白くて茶色いみたいな、笑、現実離れした空間。 次はダンス・ダンス・ダンス読みたい
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羊を巡って冒険した。こういう、変な、気を抜くと気が狂いそうな冒険の話を読むのは好き。その中にのんびり浸る人生もまた良い。
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場面は札幌に着いた(厳密には飛行機に乗っている)ところから物語は続きます。 確かダンス・ダンス・ダンスにも出てきたいるかホテルに滞在するのですね。余分なものは何ひとつない、小さくてさっぱりとしたホテル。いいなぁ。 写真しか手掛かりのない羊とその場所をどうやって探すんだろうと読み進めていましたが、あれよあれよと繋がって十二滝町、そして山の上の牧場と鼠の父親の別荘に辿り着くのです。 上巻に比べるとどんどん話が進むので読み進めやすい。 別荘でひとりぼっちになるところは、北海道の山の上という寒さも相まって寂しいけれど、突然やってきた羊男が若干の天の邪鬼で愛らしい。 僕の自炊が美味しそうでお腹が空く。 君と飲むビールや…が切ない。 僕は羊男が初めてきた時からそれが鼠だと気づいていたのなら、別れ際に鼠が頼んだ爆弾のことも解った上でやったのかな? ともう一度ページをめくると、鏡越しの自分と「うまくいくといいね」と言い合っていました。 大切な存在が2人もいなくなってしまったけれど、いわしはまるまると太って元気で良かった。ジェイもいるしね。
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上巻を読破した皆様、お疲れ様です。ここから物語は動きますよ! ・・・ 下巻では、謎の右翼組織に脅迫されつつ、いよいよ幻の羊さがしの旅へと出発です。 とは言え、彼女といちゃつきつつ、お金もたっぷりあって、何だよタダの旅行かよって思ってしまいますが、そこはご愛敬。 右翼組織に対して脅されているのに強気だったり、組織の運転手さんに猫を預かってもらい、なんでか「いわし」というかわいい名前も付けてもらったり。こうしたほのぼのとした展開をさらっとカマすのが村上式ではないでしょうか。 ・・・ そうこうしているうちに、北海道で物語は動きます。 イルカホテルだったり、イルカ博士だったり、羊男だったり、ターゲットの「羊」には会えないのですが、ストーリーを彩る不思議なキャラが続出します。 そして、やはり一番ぐっとくるのは、最後の最後で会えた「鼠」ですね。 相変わらず、かみ合っているのかいないのか分からない「僕」と「鼠」のナイーブ合戦のような会話。でも今回はやはり「鼠」が損なわれる・失われるところにポイントがありましょう。 そして、この「鼠」こそが今回の羊に関してのキーを握る男であったということになりましょう。細かいところは読んでからのお楽しみです。 ・・・ ということで、相変わらずくせがある村上作品でした。 ミステリと青春小説のミクスチャーのような、それでいて最後はメランコリックな気分になる不思議な小説でした。「僕」の、喪失感を引きずりつつ受け入れる、一種の諦観のごとき様子が何とも村上作品らしいと感じました。 本作、村上氏の初期の作品であり単品でも楽しめますが、三部作をぶっ続けで通読してしまうのがお勧めです(時間をおかずに)。村上氏の「くせ」というか作風が良く分かると思います。 そういえば、下巻の冒頭で「僕」が彼女とICUのキャンパスまで散歩に行き、学食でご飯を食べるってのがありましたね。ICU、大学の入り口は素敵な並木通りで美しいところです。機会があれば是非。
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「自分の弱さ」が愛せるのはすごくわかる。 この作品に限らず、村上春樹の作品に出てくる人物は、すごく聡明なのに、感情と行動がある意味直線的で、人間的な弱さや愚かさをとても感じる。そこが好き。
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君と飲むビールや、、のところが切なかった 風の歌を聞けの序盤の楽しさから鼠と僕の少しずつすれ違っていく感じがなんとも言えない 現実的な僕と人間的な鼠、弱さが理解できない僕は鼠の穴を埋めることはできなかったんだろうなと思う でも最後はちゃんと会うことができて、お互いにとってお互いが大切な存在で相棒だったんだなって認識することができて良かった 僕は沢山のものを失ったけどジェイは変わらず居てくれて、ジェイと会えたから僕は泣くことができたのかなあ
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後半の方がおもろかった! この本が何を伝えたかったのか、よく分からない。 ただ本当の強さを持つ人が稀であるように、本当の弱さを持つ人も稀だというのは残った。 なんだったんだろう。
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面白かった。最後の最後に鼠に会えたが、そこに至るまでハラハラしながら読んだ。ファンタジー要素が強いが、とても描写がリアルでそこもすごいと思った。 そして北海道でのラストシーン、あの爆破は、鼠に指示されて「僕」が行ったもので、黒服を含めた全てを破壊するものだったと解釈したがどうだろうか。
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「弱さというのは遺伝病と同じなんだよ。どれだけわかっていても、自分でなおすことはできないんだ。何かの拍子に消えてしまうものでもない。どんどん悪くなっていくだけさ」 「俺は俺の弱さが好きなんだよ。苦しさやつらさも好きだ。夏の光や風の匂いや蝉の声や、そんなものが好きなんだ。どうしよ...
「弱さというのは遺伝病と同じなんだよ。どれだけわかっていても、自分でなおすことはできないんだ。何かの拍子に消えてしまうものでもない。どんどん悪くなっていくだけさ」 「俺は俺の弱さが好きなんだよ。苦しさやつらさも好きだ。夏の光や風の匂いや蝉の声や、そんなものが好きなんだ。どうしようもなく好きなんだ。君と飲むビールや……」 「わからないよ」
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