捨てるな、うまいタネ の商品レビュー
タネから植物を育てるというのは、苗から育てるのに比べて、ちょっとむずかしい。 でも、それが本来あるべき姿なのだ、ということを気付かせてくれる名著。
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種にまつわる色々な話が書いてあり、植物に関する知識を広めることができる。といっても、教科書的ではなく、エッセイのような文体なので、気軽に楽しめた。個人的には、もう少し突っ込んで書いてほしいと思うところも多々あったが、自分で調べるきっかけにはなったので、それはそれでよし。 ただ、...
種にまつわる色々な話が書いてあり、植物に関する知識を広めることができる。といっても、教科書的ではなく、エッセイのような文体なので、気軽に楽しめた。個人的には、もう少し突っ込んで書いてほしいと思うところも多々あったが、自分で調べるきっかけにはなったので、それはそれでよし。 ただ、本書を読んで食べたものの種をまきたくなったか、というと、そんなこともない。「食べたものの種を植えましょう」という主張は一貫しているのだが、一方で、うまいタネを植えても、うまいタネができるとは限らないということも、正直に書いてある(F1品種の話)。 実は、筆者の本当の主張は、食べられる種に限らず、純粋に植物を育てることを楽みましょう、ということではなかろうか? (そんな本だと商業的には面白くないのかもしれないが)。 また、種を植えて芽が出た後の育て方にについては本書には書かれていない(植える植物を限定していないので、当然といえば当然だが)。実際に植えてみるなら、事前にその植物の育て方については、よく調べておいたほうがよさそう。例えば、本書では、ビワを気軽におすすめされているが、木が大きくなりすぎるので剪定が大変とも聞く。 筆者の本は初めて読んだが、植物をテーマとしたSFなども書かれているようなので、読んでみたい。
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※このレビューにはネタバレを含みます
食べるために買った果物や野菜のタネを蒔いちゃおうぜ!という本。かなり蒔きたくなったでしょ~?と、ことあるごとに押してくるのが暑苦しいけど、面白かった。 手っ取り早く、育てたいならアボガド、桃、ぶどうがおすすめで(それでも実がつくには数年かかる)、せっかちさんにはイチゴ(タネからでも一年で実がつく)、とのこと。 私も大好きなアボガドは、成長早くて観葉植物にいいけど、時間によって同じ木のすべての花が雌→雄に変化するから、一本じゃ実は出来にくいんだそう。 (たまたま変化の時期にばらつきが出て、一本でも受粉出来た例はあるけど) まぁ、花粉を冷蔵保存して人工受粉すりゃいいみたい。 一通りの蒔き方以外にもコラムがなかなか面白くて、市販されてる野菜たちはF1品種(交配して第一世代の種)で、親のいいとこどりのが出来るけど、その孫になるタネを蒔いても同じように美味しいのは出来なくて、親の性質が出てくる。 とか、 砂漠に植樹じゃなくてタネを蒔く活動をしてる人がいて、粘土団子の中にタネを入れて蒔くという。苗を植樹しても根が短くて枯れちゃうけど、タネからだと、まず根を伸ばして水脈見つけてから発芽するので適応力があるんだとか。 ご家庭で出た、食べたあとのタネを募集中だそうです。一年に何トンと集めて、アフリカやらインド、アフガニスタン、ギリシャやスペインでも蒔いてるらしい。 →グリーンピック 福老緑之道 巻末にあった、食える種蒔き図鑑、てサイトものぞいてみよー。
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タネはいのち。タネは生きている。私たち人間などの動物と等しく、酸素を吸って二酸化炭素を吐き出し、生命体としての活動を静かに営んでいることは、当然知っているが、普段食べている葡萄やスイカ、ピーマンなどの当たり前に捨てていたタネにも命が宿っていると言われると、「そうかぁ・・」と、後ろ...
タネはいのち。タネは生きている。私たち人間などの動物と等しく、酸素を吸って二酸化炭素を吐き出し、生命体としての活動を静かに営んでいることは、当然知っているが、普段食べている葡萄やスイカ、ピーマンなどの当たり前に捨てていたタネにも命が宿っていると言われると、「そうかぁ・・」と、後ろめたい気持ちになった。目からうろこなんて書くと、軽い感じにも思われるでしょうが、取りあえず、この年になって、そうした事を知ることができたことに、ひとまず良しとしたい。 また、この本には、そうしたタネを手軽に撒いて、ちゃんと育てることもできるし、そのやり方(初心者向けがメイン)や必要なもの、撒く適期や注意点なども詳しく書かれてあり、その気があれば、ベランダやご自宅の庭などで家庭菜園も可能です。 ただ、それなりの忍耐や努力は必要で、自然から、ものを授かるというのは、それだけ大変で貴重なことなのだと、普段食べている物への感謝の気持ちにも、改めてあらわれました。 ただ、私の場合、今のところ撒いてみようとは思わないので、どうしよう。小学生の頃にアサガオを育てたときは、あんなに楽しくやっていたのにね。 子供の頃にやってたことを、大人になってやらなくなったことは、いくつかあるけれど、またやるのもいいかも。そんな見直しも必要なのかもしれない。 また、本書を読むと、砂漠緑化のためにタネを募集して、大量に集まった話もあり、時間のあるときにちょっと調べてみようかなと思いました。 お子さんのいらっしゃる方なら、一緒に種まきして育ててみるのも、いのちの大切さを楽しく学べて、いいのではないでしょうか。
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今読み返しても、古びてない内容に驚き。幅広く渉猟してあって、入門書としても良し。『地球最後の日のための種子』も再読したくなる。でも種はついつい捨ててる…
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これは HOW TO本ではありません。 台所のゴミとして捨てているタネを育ててみる、という行為を通して、 タネの持つ能力の素晴らしさ、品種改良のお話、はては日本の食料自給率まで語ってしまうエッセイであります。 なので、実用的な話が出てくるまで結構長いです。(お話はわかりやすくて面白いですが)しかも 図解ではないので、手っ取り早さを求める人には 向かないかも。 残念ながら 今 秋なので、タネをとっても まくのは来春になりそうですが、せっせとタネ集めに励みたいと思います♪
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食べたものからタネを取り出し、実っていく様子を丁寧に書かれていて参考になる。 また、育てるだけに偏らず、現代の食物事情≒タネ事情も書かれていて面白い。 早速タネを採取して、植えてみたくなる♪
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普通に食べる果物や野菜のタネを捨てずに蒔いて育ててみよう、というコンセプトは面白そうだったし、冒頭のキウイの成長日記が期待通りだったので楽しみに読み進める。が、すぐに地球にやさしい系のどこかで聞いたようなお話が始まる。まあ大事なことだからな、とは思ったが、延々と続くのでうんざりし...
普通に食べる果物や野菜のタネを捨てずに蒔いて育ててみよう、というコンセプトは面白そうだったし、冒頭のキウイの成長日記が期待通りだったので楽しみに読み進める。が、すぐに地球にやさしい系のどこかで聞いたようなお話が始まる。まあ大事なことだからな、とは思ったが、延々と続くのでうんざりしてしまった。うまいタネを育てたいだけなら別の本のほうがいいかもしれない。
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さっそくサラダに使ったレモン 種を取り出して鉢に植えてみた 楽しみだぁうまくできるかなぁ
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【本からの抜粋】 ・ たかがタネ、されどタネ。タネは捨てられるために存在する ゴミではなく、まかれて目を出し成長する可能性を秘めた 「沈黙のいのち」なのです。 ・ キウィフルーツは、「キウィ」なんてニュージーランドの国鳥の 名前がついているので、てっきりニュージ...
【本からの抜粋】 ・ たかがタネ、されどタネ。タネは捨てられるために存在する ゴミではなく、まかれて目を出し成長する可能性を秘めた 「沈黙のいのち」なのです。 ・ キウィフルーツは、「キウィ」なんてニュージーランドの国鳥の 名前がついているので、てっきりニュージーランドの果物かと 思いきや、実はお隣の国、中国原産の果物。 ・ イチゴの場合は、もともとはアメリカ大陸原産の果物。 ・ タネまき適期は、二,三がつ。モモのタネは、硬い殻(核)の なかに入っていますから、殻を割って中身を取り出して まきます。 ・ イチゴの根元には、茎と根が合体したような「クラウン」 がある。このクラウンからランナーという子供が生えて、 次々に株が増えていく。 ・ タネまき生活は、安全な食生活への第一歩である。 本来「タネをまく」ことは、食生活の基本だった。 ・タネまき生活と「身土不二」 「医食同源」「薬食一如」 ・ 他地域産より地域産、地域産より自分産 16km四方が身土不二の範囲とされている。 ・ 輸入ものには、"食の危険”がつきまとう 日本に輸入されてくる小麦の多くはアメリカや カナダ産ですが、ポストハーベストといって、虫が ついたりしないように、殺虫剤をかけて運ばれてくるのです。 ・「畑」と「食卓」が仲良くなれば、食べ物は安心なものになる。 ・ タネをまくこと、それは食の安全に結びついている。 ・「自給自足するために必要な時間は二時間である」という 提唱もある。 ・ タネまきから始めるクリエイティブなスローライフ。 ・ 何もない大地から、森へと移っていく過程を「遷移」という。 ・ 私たちが食べている果実はめしべの下半身。 ・ 私たちの健康を支える、タネのパワー 穀類には糖質(でんぷん)が、豆類にはたんぱく質が、 種実類には脂質(脂肪)が、主として含まれています。 この三つの栄養素は三大栄養素と呼ばれ、私たち 人間をはじめとするあらゆる動物のエネルギー源となり、 筋肉や骨格の組織をつくるための重要な栄養素です。 このように栄養学的に考えてみると、タネを食することが いかに重要であるかを、まざまざと思い知らされます。 まさにタネサマ・サマです。 しかもタネに含まれているのは三大栄養素ばかりでは ありません。精米しない状態の米、つまり玄米には、 ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれていますし、 私たちが麦飯として食べる大麦にも食物繊維がたっぷりです。 また、そばには毛細血管を強くして全身の血流をよくする ルチンという物質がたいへん多く、さまざまな生活習慣病を 予防してくれます。 大豆には大豆特有の成分であるサイズサポニンという 物質が含まれ、これも動脈硬化や心臓病などを改善する 働きがあり、糖尿病患者の食事療法では積極的にとることが すすめられています。 (略) 貧血を予防する鉄分や高血圧を防ぐカリウムなどのミネラルも 豊富。ストレスを撃退する効果のあるビタミンCや、脂質を エネルギーに交換するために不可欠なビタミンB群などの ビタミン類も含まれています。 タネが親から授かり、本来ならばみずからの発芽のために 蓄えていたエネルギーは、健康な体を維持したり、病気を 予防するほどの力をそなえているのです。 ・ 変わりダネとして、花粉がなくても結実するもの(単為結果性) や、アボガドのようにひとつの花が午前と午後で雌雄が 変化してしまう(雌雄異熟花)という、まるで両性具有 (アンドロギュヌス)のような神秘的なものもいます。 ・ 取り出したタネは、果肉やぬめりを落とすのが基本 特に、ぬめりには発芽を抑制する休眠物質が含まれているので、 きっちり洗い落しましょう。 「感想」 自己流でタネまき、挿し木、挿し芽で植物を色々増やして 来たが、 この本のお陰でさらに効率よく増やせそうだ。 去年タネを発芽させて嬉しかったのは、リンゴ。 色々な種類の種をら発芽させ、おばあさんが管理している 畑に植えさせてもらったところ、数ヵ月後、他の雑草とともに 刈り取られてしまったというドラマも生まれた。 もうすぐ4月、今年もまた色々なタネを育てたいと思っている。
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