ヒミコの夏 の商品レビュー

鯨統一郎(著者)

2014/10/22

植物と話せる超能力を持つ、幼い少女。
ヒーローである主人公を好ましい人物だと、どうしても思えなかった。
日常的に飲酒運転を繰り返しているところが、特に。

2015/02/18

日本と日本人の根幹を脅かすことへの警告を含んだ話。この人はいろんな分野の情報の集積から、ミステリの核となる奇想を生み出す、というか見いだすというか、そういう作り方をしてるんだろうなぁと感じた。
『レオン』的な関係性が個人的にツボ。

2011/01/24

ヒミコによって日本が滅びる。

その謎を探るライターと植物の意思がわかる女の子。

面白かった。

《以下ネタバレ》

新品種ヒミコが日本でバカ売れ。

「米国でも同等の品質のヒミコが廉価で生産可能。
同じものならば安いほうが有利。
売れなくなる日本の高い米。
日本の農業つぶれる。
ますます安くてうまいヒミコ売れる。
ヒミコを開発した我が社ウハウハ。」

と思っていたら、遺伝子組み換えによる弊害発覚。
雄の生殖機能の低下。
やべ。
隠そうとする偉い人。
この秘密を知っているやつは皆殺し☆

最後、めでたしめでたしで良かったね。

つか、TPP、TPP言われている昨今、この小説も現実味帯びてきたよね。

2011/07/16

ふつーにおもしろかった。食糧自給率のこととか時々大丈夫なのかなあっと思ったりするので、ちょっと切実。本当にあんなお米がでてきたりしたら？日本人って流されやすいからなあ。自分の頭で考えて行動するって難しい。水田が日本から消えたらと思うとぞっとする。話の展開としてはいちジャーナリストがどうにかできる問題なのか？っていうかそれはちょっと無理があるのではと首をかしげるとこはあるけれど、まあお話なので。解決したのでオッケー。

2009/12/31

全体的に穏やかな印象、だけどスリルもあってかなり面白く読めた一冊。どうも鯨作品にしては珍しい印象なんだけどね。よい意味で癖はないし、あまり好き嫌いはなさそうな感じの作品。
こういう問題、ホントに起こってたら怖いよねえ、と考えざるを得ない。いや、さすがにここまでの事態ということはないだろうけれど、その片鱗は実際ありそうだし。そして日本から水田が消える、という事態にはなってほしくないね。やはり必要でしょ。

2009/10/04

スイスイ読める本でしたよ！ありきたりな展開だと言われればそれまでですが、「米」を題材にした事が物語に新鮮さをもたらし、最後まで楽しんで読む事ができました。また、農業を取り巻く現状についての様々なトピックスが小説内にわかりやすく挿入されていた事で勉強にもなりましたね。

ちなみに、この小説は「日本農業新聞」に掲載されていたそうですが、そんな新聞があることをみなさんは知っていましたか？(笑）また、巻頭のページに記された一節は、読み終えて初めてその意味するところがわかります♪

2010/02/06

【少女は一切の記憶を失っていた。少女の両親を捜すうちに、祐介は少女に、植物の意思を読み取る特異な能力があることに気づく。一方、「ヒミコ」という新種の米が日本の食卓を席巻しつつあった。少女が発した「ヒミコが大きなインパクトは無いけれど、面白かったです。

でもコメを題材にするところは鯨氏らしいといえばらしいでしょうか。かなりマニアックですよ、コメって。読んでいるうちに改めて、自分が食べている食品は安全なのかな、とか色々と考えてしまいました。もちろん作品はフィクションですが、実際にこんなコメが出て来たら嫌だなぁ。

ところで主人公の祐介が勤めている『アロー出版』って「富士山大噴火」の主人公・達也の勤め先と同じ出版社ですよね？久保寺さんも出て来ましたし。

2009/10/04

両親を殺され記憶を失いながらも生き残った少女。
一気にシェアを拡大する「誰もが美味しいと思う新種の米」。
少女を保護するライターと、植物の感情を研究する研究者。
両親殺害の犯人は誰なのか？「日本が滅びる」の真意は？
と一気にラストまで読んでしまいました。
「ひょっとして？」と思いながらも「え？違うの？」と裏切られの連続です。