1,800円以上の注文で送料無料

デッドエンドの思い出 の商品レビュー

4

241件のお客様レビュー

  1. 5つ

    69

  2. 4つ

    88

  3. 3つ

    59

  4. 2つ

    9

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2012/09/09

すべて、ちょっと切ないものがたり。 でも最後は切ないだけで終わるのではなくて、 少しだけ前に向いていける、少し輝くものが見つかるような、 ”切ないけどいい思い出になる”ような物語でした。 きっと誰しもこんな思いを経験して、大人になっていくんだな。。。 と、自分の人生や経験にも少...

すべて、ちょっと切ないものがたり。 でも最後は切ないだけで終わるのではなくて、 少しだけ前に向いていける、少し輝くものが見つかるような、 ”切ないけどいい思い出になる”ような物語でした。 きっと誰しもこんな思いを経験して、大人になっていくんだな。。。 と、自分の人生や経験にも少しだけでも共感できる部分が ちりばめられています。 読み終わってきゅんとする、 すてきな本でした。

Posted byブクログ

2012/08/09

「だったら鍋が食べたいけど、ひとりで家で食べてもつまらないから、せっちゃん、一緒に食べない?」 私は、単に「バイトの時いろいろかばってもらったから、お礼にバイト料で何かごちそうするよ。」と言っただけだった。 彼の気の優しさ、育ちのよさはいっしょに町を歩いている...

「だったら鍋が食べたいけど、ひとりで家で食べてもつまらないから、せっちゃん、一緒に食べない?」 私は、単に「バイトの時いろいろかばってもらったから、お礼にバイト料で何かごちそうするよ。」と言っただけだった。 彼の気の優しさ、育ちのよさはいっしょに町を歩いているだけでよくわかった。たとえば公演を歩くと、風に気がざわざわ揺れて、光も揺れる。そうすると彼は目を細めて、「いいなあ」という顔をする。子供が転べば、「ああ、転んじゃった」という顔をするし、それを親が抱き上げれば「よかったなあ」という表情になる。そういう素直な感覚はとにかく親から絶対的に大切な何かをもらっている人の特徴なのだ。 *・*・*・*・ 空気感はすき。すみわたってる。水色系。 読み終わったときに、あれ、どんな話があったんだっけ?ってなる とっても身近で、遠い話 育ちの良さ、がみえるおはなし

Posted byブクログ

2012/07/31

 苦手なこと。つらいこと。切ないこと。そういうものが散りばめられた短編集。弱くなっているときこそ、その小さく敏感になった心が、何気ない日常のあたたかさを、深いところで感じるのかもしれない。 誰かを好きになる、ということの幸せを否定するつもりはまったく無いのだけれど、もれなく一緒に...

 苦手なこと。つらいこと。切ないこと。そういうものが散りばめられた短編集。弱くなっているときこそ、その小さく敏感になった心が、何気ない日常のあたたかさを、深いところで感じるのかもしれない。 誰かを好きになる、ということの幸せを否定するつもりはまったく無いのだけれど、もれなく一緒についてくる切なさや不安とは、いつまで経ってもうまくつき合うことができない。泣いたり、悩んだり、落ち込んだりする。それでも、好きになるのは止められない。だからそれを抱えたまま、生きる。 この小説を読むと、人をもっと好きになれる気がするし、その気持ちが、自分をとりまくあらゆるものから救ってくれるような気がする。もっと言うと、恋をするから悩み苦しむのに、恋をしているからすべて乗り越えられるような・・・。 ここに出てくる主人公は、そういう種類の矛盾の中で、自分に確かに存在する自然治癒力のようなものを感じながら生きているのだと思う。  幸せはどこからともなくやって来るのではなく、また誰かに幸せにしてもらうのでもなく、自分の中にちゃんと備わっていることを気づかせてくれる本。

Posted byブクログ

2012/07/30

大切にしていた恋が終わる時、ありもしないことまであったかのように感じてしまうこともある その人のほんとの姿ってなんだろう…私の知ってる姿とどう違うのだろうか… 思いを吹っ切れるようになるのは大変なこと この本はきっとまた何年か後に読むだろう。 その時私は何を思いこの本を読むのだろ...

大切にしていた恋が終わる時、ありもしないことまであったかのように感じてしまうこともある その人のほんとの姿ってなんだろう…私の知ってる姿とどう違うのだろうか… 思いを吹っ切れるようになるのは大変なこと この本はきっとまた何年か後に読むだろう。 その時私は何を思いこの本を読むのだろうか? 思ってることを正しい言葉で相手に伝えることができるようになっているだろうか…。 

Posted byブクログ

2012/07/20

物を知らない高校生の頃読んだときには名著だと思っていたけれど、今読んだらすごく鼻持ちならない感じがした。近代の小説家は大体自分がインテリのボンボンで大衆の生活の中に没入できないことにものすごい焦燥と劣等感を感じているけど、その理由がようやく分かった。よしもとばななみたいに自分の感...

物を知らない高校生の頃読んだときには名著だと思っていたけれど、今読んだらすごく鼻持ちならない感じがした。近代の小説家は大体自分がインテリのボンボンで大衆の生活の中に没入できないことにものすごい焦燥と劣等感を感じているけど、その理由がようやく分かった。よしもとばななみたいに自分の感受性の強さに甘んじているだけでは本当にろくな物書きになれないんだ。自分が生まれ持ったおきれいな感覚だけを後生大事にしていたら、かごに入れられた犬が書いたみたいな小説になっちまう。 本書の中で特に鼻持ちならなかったのは表題作である「デッドエンドの思い出」で、結局ばななが「お金も時間もある人が誰でも持っているところの黒い、または薄っぺらい気の良さ」みたいなものしか持っていないことが分かってしまう。主人公のミミ(25)が音信不通の婚約者のところに行ったら別に女を作ってて傷付いたっていう話なんだけども、このミミが非常に鼻持ちならない。 自分は素晴らしい家族がいて、愛を注がれ守られた素晴らしい人生を送っているので、素晴らしい感覚を持っている。だから人に傷付けられてもまた成長して美しい人生を歩んでいくのだ。というのが表題作の主旨であるが、下らない。実に下らない。なんでこんなに下らない小説を一度でも素晴らしいと思ったのか。私が幼すぎた。 これじゃあただの自慢話じゃないか。誰にも愛されてなくて、そういう素晴らしい感覚のない人間はこの自慢話を聞いて一体どうすればいいんだ。 とにかく本作ではそれぞれの作品の主人公たちの育ちの良さに由来する深い感受性がマンセーされて、深い感受性があるから悲しいことがあっても立ち直って世界を愛して生きるから大丈夫なのだ、的な終わりになっている。 この世の全ての残酷さから現実逃避しないことが文学の初原性であるみたいなことをばななの父ちゃんが言っていたと思うが、この本にその初原性はない。貧困のどん底から自力で生きていく術を勝ち取った話じゃなくて、生まれ持った財産がこっそり貯めてあってので結局助かりましたみたいな話になっていて、それはこの世の全ての残酷さに徒手空拳で立ち向かっている人間の希望や勇気にはならない。自分が幸福酔いしてるだけの話になってしまう。 育ちの良いというともはや語弊がある。金と時間に余裕があって、愛のある家庭で育った人間の鼻持ちならなさ、傲慢さ。まさに普通人の普通感覚の無神経というものが本書ではたっぷりと味わえる。安全なかごで飼われている犬が箱の安全さを誇っているような悲しさがある。

Posted byブクログ

2012/07/14

最近ふと親しくなって、 ばななさん好きということで 盛り上がった方がわざわざ 貸して下さった一冊。 短編集になっていて、 半分は既に読んだことのあるもので もう半分は初めて読む作品でした。 そして表題作になっている 「デッドエンドの想い出が良い!」 ということで楽しみに読んで...

最近ふと親しくなって、 ばななさん好きということで 盛り上がった方がわざわざ 貸して下さった一冊。 短編集になっていて、 半分は既に読んだことのあるもので もう半分は初めて読む作品でした。 そして表題作になっている 「デッドエンドの想い出が良い!」 ということで楽しみに読んでいたのですが、 物語後半に差し掛かった所で、 以前に読んだことがあることを はたと思いだし我ながら驚愕。笑 導入の辺で思いだせよ! と自分につっこみたくもなりましたけど、 やっぱり時間が経つと物語の感じ方も 随分と変わるものなんですね。 改めて読む デッドエンドもとても良かったですし、 初めて読んだ「幽霊の家」もとても いいお話でした。 ひさびさのばななワールドに すっかり癒されてしまいましたわ。 なんだか不思議なご縁に感謝です。 ん〜これだから読書はやめられない んですよね。 読むのにかかった時間:2時間 こんな方にオススメ:恋愛している方に

Posted byブクログ

2012/07/11

ただただ途方もなく限りなく、 未来へ続く、幸福で満ち満ちている本 幸せとは何か、幸せをひとつの形として認識できる本。 短編集ですが、 「デットエンドの思い出」 「おかさーん」 が好きです。 穏やかで静かで幸福でイチョウの木なのです。

Posted byブクログ

2012/06/30

日本人はあまりセックスをしないと言われているのに、どうして小説では頻繁にその描写が出てくるのだろうか。

Posted byブクログ

2012/10/31

相変わらずの素敵な言葉と、悲しく切ない中で、ずっと何か温かいものに包まれているような雰囲気がとても好きだった。 今は少し感想を書くのが難しいので、またしばらく経ったら改めて読んでみようと思う。 幸せとは何かを考えた。

Posted byブクログ

2012/08/04

表現のしかたや言葉の選び方が素敵。 切なくて、でもほっこり温まるような。 心が疲れた時にまた読んでみたい。 そんな時こそ今よりずっと深く沁みて助けになってくれそうな小説だった。 表紙も綺麗で素敵だったな。 よしもとばななさんの作品は初めてだったけれど、他の作品も読んでみたいと思っ...

表現のしかたや言葉の選び方が素敵。 切なくて、でもほっこり温まるような。 心が疲れた時にまた読んでみたい。 そんな時こそ今よりずっと深く沁みて助けになってくれそうな小説だった。 表紙も綺麗で素敵だったな。 よしもとばななさんの作品は初めてだったけれど、他の作品も読んでみたいと思った。

Posted byブクログ