デッドエンドの思い出 の商品レビュー
どの短編もすごく好きでした。読み終わった後、すぐにもう一度読み返したくなるくらい好きでした(すぐに読み返しました)。 個人的には幽霊の家が一番好きで、岩倉くんの素朴さがロールケーキと似合っていていいなって思いました。ひとときの2人の恋だけれど、共有したものを大事にして、それぞれ少...
どの短編もすごく好きでした。読み終わった後、すぐにもう一度読み返したくなるくらい好きでした(すぐに読み返しました)。 個人的には幽霊の家が一番好きで、岩倉くんの素朴さがロールケーキと似合っていていいなって思いました。ひとときの2人の恋だけれど、共有したものを大事にして、それぞれ少し大きくなってまた再会するのが良かった。
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よしもとばななさんは、「キッチン」が出版された当時に読んで以来。「キッチン」の記憶はほぼないけれど、こちらは、とにかく良かった!別れがあり、辛い過去や現在がある。でも、どこかに待っていてくれている場所や人がいる。素晴らしい出会いがある。ふんわりとして暖かい5つの短編集です。こうい...
よしもとばななさんは、「キッチン」が出版された当時に読んで以来。「キッチン」の記憶はほぼないけれど、こちらは、とにかく良かった!別れがあり、辛い過去や現在がある。でも、どこかに待っていてくれている場所や人がいる。素晴らしい出会いがある。ふんわりとして暖かい5つの短編集です。こういう本、大好きです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
久々に文学作品を読んでみました。 よしもとばななさんの作品は、海外にも翻訳され出版されているようで、あるスペインの方に勧められて読みました。 ほんのり甘い男女の恋のストーリです。 どろどろした関係でもなく、日常にありそうな内容なので、すっと内容が入ってくる感じでした。 「幽霊の家」「おかあさーん!」「あったかくなんかない」「ともちゃんの幸せ」「デッドエンドの思い出」の5つが書かれています。 難しい表現や、難しい漢字はあまり使用されていないので、読みやすかったです。 なんだか、どこか懐かしい雰囲気を感じられる話ばかりで、読むことで心がほっとします。 毎日、仕事や学校、家事などで忙しい方におすすめしたいです。 ちょこっと読んでみませんか?
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人生にはいろいろなことがある。淡々と、それでも人は生きていく。途中まで読んで、ずっと前に既読だったことに気が付いた。
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昔読んだときは、なんだかもっと絶望的な気持ちになったような気がしていたけど。 読まなきゃよかったとさえ思った気がしたけど。 あらためて読んでみたら、むしろどこか心が温かくなるような、 まさに「最低な状況の中にも最高に幸せな瞬間がある」んだと感じられるような、 そんな物語だった。 ...
昔読んだときは、なんだかもっと絶望的な気持ちになったような気がしていたけど。 読まなきゃよかったとさえ思った気がしたけど。 あらためて読んでみたら、むしろどこか心が温かくなるような、 まさに「最低な状況の中にも最高に幸せな瞬間がある」んだと感じられるような、 そんな物語だった。 私が変化したのかな。 よしもとばななの物語の主人公たちは みんな、自分のことをよく見ているしよく観察していてよくつかんでいる。 そうして自分のことをわかったつもりになっているところ、 よくも悪くも共感できる。
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表題作と幽霊の家が良かった。当たり前のことを言っているのに、生きる勇気をくれる。得体の知れないこれからに立ち向かうための、程よい力の抜き方を。ほどよい悲しみの仕方を。 2015.3.12
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自分の生活の中でも、一瞬一瞬細やかな感情が湧いていることを思い出させてくれる本。さらさらと読みやすい。
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ブックオフで100円だったのでジャケ買い。実はキッチンぐらいしか読んだことがなく、なんとなく優等生なイメージがあり避けていた作者。 けっこうエッチい描写もするんだなぁと気に入りました(笑) 幽霊の家が一番好きでした。最初を超えることはないのよ、そうなのよ。 短編じゃなく、他の作品...
ブックオフで100円だったのでジャケ買い。実はキッチンぐらいしか読んだことがなく、なんとなく優等生なイメージがあり避けていた作者。 けっこうエッチい描写もするんだなぁと気に入りました(笑) 幽霊の家が一番好きでした。最初を超えることはないのよ、そうなのよ。 短編じゃなく、他の作品も読んでみたいと思います。
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少し前に観たグレーテルのかまどの「よしもとばななのロールケーキ」の題材がこの小説に収録されている「幽霊の家」で、懐かしいと思って10年ぶりに本棚から出して読んでみました。 よしもとばななさんの小説に出てくる登場人物って、普通の人に見えるし実際普通の生活を送っているのだけど実は...
少し前に観たグレーテルのかまどの「よしもとばななのロールケーキ」の題材がこの小説に収録されている「幽霊の家」で、懐かしいと思って10年ぶりに本棚から出して読んでみました。 よしもとばななさんの小説に出てくる登場人物って、普通の人に見えるし実際普通の生活を送っているのだけど実は過去に特殊な経験をしているっていうパターンがけっこうあって、その悟りを開いたかのような人物に傷ついた主人公が癒されていくお話が多いと思う。 それで、それを読んでいる自分もいつの間にか癒されている。意識していなかった過去の傷に優しく触れられているような。 失恋だとか、人との関係で傷ついたりして、でもその傷を癒してくれるのもまた人だったりする。 描かれているのはそういう普遍的なことだけど、何が自分にとっての幸せなのかを考えたり気づいたりするのって、傷や挫折から再生するときなんだなと改めて思った。普遍的だからこそ、そう思えたのかもしれない。 自分が深く傷ついたとき、自暴自棄になって自分を大切にしていなかったかもしれない、という過去の経験があるのだけど、その頃のことを思ったとき、無理に自分を動かしたところで傷が癒えるわけもなくて、時には思い切り弱音を吐いて休むことも必要なのだと、この本を読んで思った。 忘れて乗り越えたつもりでいても、実はずっと引っかかってることも、たくさんあるのだと思う。 そういう様々なことが、人との出逢いでふっと解ける瞬間があって、この小説にはそういったことが描かれている。 時を置いての再読はやはりいいものだと思いました。 10年前の私は、どんな風にこの小説を読んだのだろう。
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大学の同級生である男女の出会いと別れ、そして再会に、普遍的な人生の営みを重ねた「幽霊の家」。会社を逆恨みする男によって毒を盛られたカレーを社員食堂で食べてしまった女性編集者の心の動きを描いた「おかあさーん!」。小説家の「私」が子ども時代に実家のある街で体験した男の子とのせつなく甘...
大学の同級生である男女の出会いと別れ、そして再会に、普遍的な人生の営みを重ねた「幽霊の家」。会社を逆恨みする男によって毒を盛られたカレーを社員食堂で食べてしまった女性編集者の心の動きを描いた「おかあさーん!」。小説家の「私」が子ども時代に実家のある街で体験した男の子とのせつなく甘美な時間を回想する「あったかくなんかない」。そして、同じビルに勤める旅の雑誌を編集する男性への5年間の思いを実らせようとする女性の思いをつづった「ともちゃんの幸せ」など、痛苦に満ちた人生の局面にそれぞれのやり方で向かい合う女性主人公の姿が肯定的にとらえられている。
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