吉田茂という逆説 の商品レビュー
「憲法改正」を考える際に、必読の書。
2020年1月読了。 安倍晋三首相が「憲法改正へ向けて動く」と語っている現在、日本国憲法の論理的矛盾や歴史的な相剋を考える時に、やはり「公布された時点で、どのように政治は動いたのか」を考える必要が、思想の左右に関係無く必要に成ってくると思います。吉田茂という人は「小説吉田学校」...
2020年1月読了。 安倍晋三首相が「憲法改正へ向けて動く」と語っている現在、日本国憲法の論理的矛盾や歴史的な相剋を考える時に、やはり「公布された時点で、どのように政治は動いたのか」を考える必要が、思想の左右に関係無く必要に成ってくると思います。吉田茂という人は「小説吉田学校」を若い頃に読んで、何となく「ワンマンと呼ばれる程の豪腕政党政治家」と言う漠然としたイメージしか無かったのですが、ここまで正反対の人物だとは知りませんでした。 その功罪の詳細は、是非本書を読んで其々でお考えいただくとして、「光が強ければ強いほど、その影もまた濃いものに成る」と云う言葉が真っ先に浮かんできました。 彼の為した偉業を讃えつつ、彼が遺し(てしまっ)た途轍もない我々現代の日本人への宿題、即ち「憲法改正」について、居住まいを正し、予見を排して、改めて自分の考えを纏めておこうと強く感じました。 これは「日本人」として、何人も避けては通れない選択だと思います。
左衛門佐
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