ひとり暮らしののぞみさん の商品レビュー
挿し絵が、大きめの小鳥も小さめの小鳥ものぞみさんも足だけ見えたり、全体を見せないのが良い。 独特の空気感のある文章が、美しくて好きだった。
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友人との別れを関係からの引き算ではなくて、元々あった一として存在させることが素敵だと思った。一と一との友人関係、というのは寂しく聞こえるかもしれないが、依存の無いその向こうに太さがある。ぶれなくてどっかりとした太さ、それはそれぞれを尊重した強さ。すべては信頼から始まる。のぞみさん...
友人との別れを関係からの引き算ではなくて、元々あった一として存在させることが素敵だと思った。一と一との友人関係、というのは寂しく聞こえるかもしれないが、依存の無いその向こうに太さがある。ぶれなくてどっかりとした太さ、それはそれぞれを尊重した強さ。すべては信頼から始まる。のぞみさんも大きい小鳥も小さい小鳥も、いい友達だと思った。元気でいれば、それでいい。
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絵本のようで詩のようで文学のようで。 みんなで凧もなかを食べる夜も、ひとりで味わって食べる夜もそれはそれでわるくない。
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《ひとり》 同じ響きで同じような強さを持つ 独り/一人 という言葉。 ひとり暮らしの、のぞみさんの部屋には鳥かごがある。 日に日にそれは大きくなりいつの間にか小さな鳥と大きな鳥との生活が始まっていく。 いつもの生活に色を付ける鳥との生活。 だけどそれはもしかしたら、のぞみさ...
《ひとり》 同じ響きで同じような強さを持つ 独り/一人 という言葉。 ひとり暮らしの、のぞみさんの部屋には鳥かごがある。 日に日にそれは大きくなりいつの間にか小さな鳥と大きな鳥との生活が始まっていく。 いつもの生活に色を付ける鳥との生活。 だけどそれはもしかしたら、のぞみさんが鳥の存在を忘れてしまうくらいに忙しい毎日だったのかもしれない。 そしてそんな折に訪れる鳥たちとの別れ。 鳥たちには鳥たちの生活が。そして、のぞみさんにはのぞみさんの生活がまた新たに待っている。 大きい鳥との別れ。それは3から1を引いた2ではなく、1と1とを足して2になったもの。 小さい鳥との別れ。それは2から1を引いた1ではなく、最初から1だったもの。ただそれだけのこと。 鳥たちのいなくなった部屋でひとり、のぞみさんは内面的にとても強くなったように思う。 一人の時間ももちろん悪いわけではないし孤独感や寂しさが拭い去った、というわけではなさそうだけれど、確かな繋がりを得た 一人 というのはなかなかに良いものだ、と思う。 (2009.01.25)
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蜂飼さんのいさぎよい言葉が胸に染みる。 一人暮らしののぞみさんのところへ、ある日突然一匹の大きい鳥と一匹の小さい鳥がやってくる。一人と二匹の楽しい生活は長くは続かない。鳥は渡って行かなければならないのだ。一匹がいなくなり、また一匹がいなくなる。また一人になっても前向きに過ごすのぞ...
蜂飼さんのいさぎよい言葉が胸に染みる。 一人暮らしののぞみさんのところへ、ある日突然一匹の大きい鳥と一匹の小さい鳥がやってくる。一人と二匹の楽しい生活は長くは続かない。鳥は渡って行かなければならないのだ。一匹がいなくなり、また一匹がいなくなる。また一人になっても前向きに過ごすのぞみさんの姿を愛おしく思う。 三も二ももともとは全て一の組み合わせなのだというところに、とても惹き付けられた。
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