夜のミッキー・マウス の商品レビュー
詩とは、何かを理解しようとして読まなくても良いのだと思う。この本を読んで感じたことは、谷川先生の最後のあとがきにも触れてあるとおり 「私は詩では何かを言いたくないから、私はただそこに詩を存在させたいだけだから」 詩をメッセージ性の道具として利用するのではなく、詩という個の表現とし...
詩とは、何かを理解しようとして読まなくても良いのだと思う。この本を読んで感じたことは、谷川先生の最後のあとがきにも触れてあるとおり 「私は詩では何かを言いたくないから、私はただそこに詩を存在させたいだけだから」 詩をメッセージ性の道具として利用するのではなく、詩という個の表現として書くだけである、ということ。 谷川先生は言葉が脳を通って生まれてきて、それをありのままに詩として書き写す能力に長けた人なのだなと感じた。 1日かけて全部読めるページ数なので、日常から離れて文芸の世界に浸かりたい日にオススメである。慌ただしい日常を忘れたいあなたに、この本を渡したい。
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お久しぶりです。感想を書くのは2ヶ月ぶりくらいでしょうか。長らく体調を崩して、今もまだ本調子ではないけど、久々にちゃんとブクログに戻って来れて嬉しいです。 さて。谷川俊太郎さんの詩には、きっと小さい頃から教科書やその他で知らず知らずのうちに触れてきているのかもしれませんが、しっ...
お久しぶりです。感想を書くのは2ヶ月ぶりくらいでしょうか。長らく体調を崩して、今もまだ本調子ではないけど、久々にちゃんとブクログに戻って来れて嬉しいです。 さて。谷川俊太郎さんの詩には、きっと小さい頃から教科書やその他で知らず知らずのうちに触れてきているのかもしれませんが、しっかりと詩集を一冊読んだのは今回が初めて。 難しいのもあれば、心にドキリと良い意味でささる詩もあり、好きだな、愛おしいなと思える詩もあり。 タイトルにある通り、ミッキー・マウスシリーズとでも言うのか、それらの詩は私の中のミッキー・マウスたちのイメージを変化させた。 このような視点でミッキーたちを見たことがなかったので、新鮮で面白い。 百三歳になったアトムの、アトムの心がなさそうでありそうな、かわいらしさと切なさが好き。 ああの、苦しみをテンポ良く優しく口ずさむさまと、最後の「ああ/あああ/いい」の、言葉にならない感じが途轍もなく好き。 なんでもおまんこの、これは伏せ字にしなくて良いのだろうかとタイトルを見てどキリとしたけど、中身はなんだかセンチメンタルでチェンソーマンのような雰囲気があって好き。 五行、という、五行ずつ別な言葉を紡いでいく詩も好き。 たくさんある五行の中で、 「たったいま死んでいい という言葉が思い浮かぶ瞬間があって/そう口に出さずにいられないほどの強い感情があったとしても/その言葉通りに本当にその場合で死んだ者がいるかどうか/だが喃語にまで溶けていかずに意味にどんな意味があるというのか/言葉の死が人を生かすこともある という言葉が思い浮かぶ」 「その人の悲しみをどこまで知ることが出来るのだろう/目をそらしても耳をふさいでもその人の悲しみから逃れられないが/それが自分の悲しみではないという事実からもまた逃れることが出来ない/心身の洞穴にひそむ決して馴らすことの出来ない野生の生きもの/悲しみは涙以外の言葉を拒んでうずくまり こっちを窺っている」 が特に好き。 でも一番好きなのは、ちじょうという詩。 すべてひらがなで書かれたちじょうの詩の中でも、いっとう好きな言葉が、 「つみをおそれていきるよろこびがあるだろうか/このちじょうはかがくのおしえるほしではない/しすべきものたちのおどるつかのまのあれちなのだ」 今この地上で生きているということ、生きていくってどういうことなのかに思いを馳せられる。 とても好きだ。 他にもたくさん印象に残る詩はあるけど、この辺で。 やっぱり詩はいいなぁ。谷川さんの詩はもちろん、他にもたくさん詩に触れていきたい。 そう思わせてくれる一冊でした。
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※このレビューにはネタバレを含みます
百三歳になったアトム もうランド自分に問いかけたことだろう 僕には魂ってものがあるんだろうか 人並み以上の知性があるとしても 夜になって雨が上がり星がまた瞬き始めた時間は永遠の娘 喜びは哀しみの息子
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友人がお正月にディズニーランドへ行くって言うので、今後の参考のためにいろいろ聞いてみた。北海道の人は、冬休みが狙い目なんだとか。 「いつか彼女と行きたいなぁ」 と言うと 「無理じゃね。彼女とか、できないでしょ、、。」 と身も蓋もないことを言われてしまう。 ひとりででも、行っちゃ...
友人がお正月にディズニーランドへ行くって言うので、今後の参考のためにいろいろ聞いてみた。北海道の人は、冬休みが狙い目なんだとか。 「いつか彼女と行きたいなぁ」 と言うと 「無理じゃね。彼女とか、できないでしょ、、。」 と身も蓋もないことを言われてしまう。 ひとりででも、行っちゃおうかな。 すごく寂しいオトコだな。 夜のミッキーマウス 朝のドナルドダック 詩に吠えかかるプルートー 百三歳になったアトム 無口 あのひとが来て 五行 ちょっぴりエロチックで 胸に突き刺さる詩集 悲しみは涙以外の言葉を拒んでうずくまり こっちを窺っている
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毎晩 モラトリアムに悩む私にぴったりの言葉。谷川俊太郎ぽくなくて でも それが人間くさくてすきだった
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前半の下ねた大爆発ぶりにびっくりし、後半のシニカルな静けさに、こういうのが読みたかったんだ〜〜〜!!とうなりました。谷川俊太郎の、チャンネルの多さ、そしてその切り替えの容赦のなさに、なんだこのひと、と信用できなくなります。おもしろい。しかし、おもしろいのです。 あの木は私たち...
前半の下ねた大爆発ぶりにびっくりし、後半のシニカルな静けさに、こういうのが読みたかったんだ〜〜〜!!とうなりました。谷川俊太郎の、チャンネルの多さ、そしてその切り替えの容赦のなさに、なんだこのひと、と信用できなくなります。おもしろい。しかし、おもしろいのです。 あの木は私たちよりも長生きする そう思ったら突然いま自分がどんなに幸せか分かった —「あのひとが来て」 広い広い野原だ 夜になれば空いっぱい星がまたたく まだ死なないのかと思いながら歩いている —「広い野原」 鋭い、この本の詩は、端々まで表現が行き渡っていて、饒舌で、鋭いです。
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生きてることって生臭い!!その臭さはでもとっても人間らしい。ミッキーマウスだって、もとはNYの無名のドブネズミさ!そいつ排水溝で寝てたんだ、金ボタンのついた赤いパンツをはかされて、アニメの薄っぺらいフィルムに焼き付けられるまでは… 思わず吐息の漏れるような生をつづる谷川俊太郎の...
生きてることって生臭い!!その臭さはでもとっても人間らしい。ミッキーマウスだって、もとはNYの無名のドブネズミさ!そいつ排水溝で寝てたんだ、金ボタンのついた赤いパンツをはかされて、アニメの薄っぺらいフィルムに焼き付けられるまでは… 思わず吐息の漏れるような生をつづる谷川俊太郎の詩集
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谷川俊太郎は小学生のころからずっと好きで、 かっぱは暗記してしまったくらい。 実家には何冊も本があった。 とはいえ、 自分で詩集を買って持っていた訳ではなく ふとしたきっかけでまた出会って、読んでみた。 気持ちいい言葉の運びに 思わず声に出して読んでしまう。 ひとりの部屋に響...
谷川俊太郎は小学生のころからずっと好きで、 かっぱは暗記してしまったくらい。 実家には何冊も本があった。 とはいえ、 自分で詩集を買って持っていた訳ではなく ふとしたきっかけでまた出会って、読んでみた。 気持ちいい言葉の運びに 思わず声に出して読んでしまう。 ひとりの部屋に響く慎重で極められた言葉たちは なんだか誰かと会話しているくらいに、 重みがあって思考があって心地いい。 そこには、 小学生の私は知らなかった谷川俊太郎がいて ちょっと恥ずかしい言葉も多くてとまどったりしたけど、 それでもテンポ良く読んでしまえる、不思議な文章。 有機物としてのフェミニスト、ね。
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『朝のリレー』のようなさわやかな詩は収録されていなかった。個人的にはこのなかでは『些細な詩』がいちばん好きだ。
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詩集というものを普段あまり読まないので、まずは王道の谷川俊太郎に手を出してみた。 詩とはこういうものなんだなと実感。 今まで詩に対してふわふわととりとめのない印象を抱いていたけど、多分それはなんというか、”詩”というよりも”ポエム”の印象で、"詩"というのはも...
詩集というものを普段あまり読まないので、まずは王道の谷川俊太郎に手を出してみた。 詩とはこういうものなんだなと実感。 今まで詩に対してふわふわととりとめのない印象を抱いていたけど、多分それはなんというか、”詩”というよりも”ポエム”の印象で、"詩"というのはもっとロックな思想的な、感じもあるのかなと思った。 この本は俗っぽい作品も多く、読んでいてにやっとしてしまった。 言葉の奥深さやおもしろさを感じさせてくれる。
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