チェーン・メール の商品レビュー
学校生活や人間関係に嫌気がさしていたさわ子のもとに一通のメールが届いた。指定されたサイトにアクセスして、その掲示板に虚構の物語をリレー小説のように書いていこうというものだった。彼女は約100人に参加を募るメールを回し…。 世間からちょっとずれた女の子3人が主人公。筆者のあとがき...
学校生活や人間関係に嫌気がさしていたさわ子のもとに一通のメールが届いた。指定されたサイトにアクセスして、その掲示板に虚構の物語をリレー小説のように書いていこうというものだった。彼女は約100人に参加を募るメールを回し…。 世間からちょっとずれた女の子3人が主人公。筆者のあとがきに書かれた言葉「人とちがうことは、そんなにいけないことでしょうか。」「ちょっと変わっている、それだけで苦しんでいる子たちをどうしても描きたかったのです。」というメッセージがたっぷり入っている物語。 携帯という機械にどっぷりつかってしまう様子を見るのが空恐ろしかった。
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う〜ん。途中で飽きるほどではないけど、あんまり〜。 表紙と題名からB級的なというかジャンキーなのを期待していた。ストーリーだけ見ればそういう感じではあったけど、文体がいい子すぎる。ようは、内容と文体があってない。はじめの「郵便受けの前であたしは泣いた。」とか『忍び寄る「現実」』と...
う〜ん。途中で飽きるほどではないけど、あんまり〜。 表紙と題名からB級的なというかジャンキーなのを期待していた。ストーリーだけ見ればそういう感じではあったけど、文体がいい子すぎる。ようは、内容と文体があってない。はじめの「郵便受けの前であたしは泣いた。」とか『忍び寄る「現実」』とかいちいちリアリティがない。大人(たぶんおじさん)が想像で書いてるんだなって感じがして冷める。ネット上の相手がどんな人かはわからないけど確実に繋がっているという感覚をテーマにしたのはとてもいいので、もっとクオリティの高いものが読みたかったかな。
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あまり期待してなかったのだけれど、よかった。10代前半の思春期の女の子の心の動き、よく書けていると思う。そう、誰かとつながりたい、でもなかなかうまくいかない。自分の居場所を見つけたいよね。
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2003年刊行。 「虚構の世界でいっょに遊びませんか」という呼びかけに、4人の中学生が掲示板「メールストーリー」で物語を作っていく。 タイトルの「チェーンメール」から連想する話とは違っていたが、ラストの展開はミステリ的で、あっさり騙された。 それてしても「メールストーリー」上での...
2003年刊行。 「虚構の世界でいっょに遊びませんか」という呼びかけに、4人の中学生が掲示板「メールストーリー」で物語を作っていく。 タイトルの「チェーンメール」から連想する話とは違っていたが、ラストの展開はミステリ的で、あっさり騙された。 それてしても「メールストーリー」上でのストーカー話が気持ち悪く怖かった。 (図書館)
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もう一度読みたい作品です。地域の移動図書館で出会い、表紙に惹かれて借りました。いつの頃だったか、当時は周りの大人に反発し、学校や社会を嫌っていた。だからこそ、最後まで目が離せませんでした。今や20になってもう一度この本を読んで、あの頃と同じ気持ちになれるかは分かりませんが、大型の...
もう一度読みたい作品です。地域の移動図書館で出会い、表紙に惹かれて借りました。いつの頃だったか、当時は周りの大人に反発し、学校や社会を嫌っていた。だからこそ、最後まで目が離せませんでした。今や20になってもう一度この本を読んで、あの頃と同じ気持ちになれるかは分かりませんが、大型の書店に足を運んだ時には探すようにしています。
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※このレビューにはネタバレを含みます
タイトル、内容、表紙すべてにおいて子どもうけする本だと思う。 ラストが急に現実味をおびるが、大人が読むと多少設定に無理がある感じもする。 大人として読ませたいかどうかはともかく子どもは好きだと思う。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
タイトルは「チェーンメール」だけど、本物のチェーンメールは出てこず、代わりにメールチェーンとでも言うべき、ケータイと掲示板と虚構世界を通じて生まれるつながりが主役となる。これが書かれた2003年は、twitterがないのはもちろん、ブログでさえ目新しくて掲示板での交流が盛んだった時期だったから、まさに時流に合わせた素材で、刊行当時は話題を呼んだのではなかったかな。 日常生活にうんざりして孤独に陥った少女が4人。彼らは「虚構の世界でいっょに遊びませんか」というキーワードに惹かれて、リレー小説「メールストーリー」に参加する。 最初のうちは、まるで新しいおもちゃに夢中になる子どものようにストーリー作りに夢中になる彼らだが、しだいにメールストーリーの内容と現実の出来事がシンクロしてきて、書き手の少女たちはネットの世界からリアルの世界へと飛び出さざるを得なくなる。リアル世界で全員が顔を合わせたときが虚構世界の終焉。 現実と虚構世界の関係、人知れぬ場所に新たな世界を生み出す喜びなど、創作に関わる人間ならそうそうと頷ける描写がたくさんある。そこは読んでいて楽しい。しかし強烈な孤独感が深い虚構(例えば別人格)を生み出す設定は、中二病患者の心情を表現するにはうってつけだが、決して目新しいものではなく、むしろトリックとしては使い古され感があるので残念。 あと、寂しい女子中高生がケータイを通じて出会い、何かをやらかしちゃう話としては、梨屋アリエの「スリースターズ」がまさに同類で、しかもこちらのほうが女子特有ネチネチした心情と崩壊した親世代の描写が容赦なくて好きだ。物語の流れも「この先どーなるの?」とハラハラさせておいて最後は落ち着くべきところにうまく着地する。もちろん「スリースターズ」のほうが後から書かれているので、より現在に近いという点で有利ではあるが、ありりん先生の凄さを改めて知る。
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ケータイ小説と、登場人物の組み合わせにやや混乱。 「孤独の悲しみを描きたかった」という作者の意向を作品にするなら、こういう形になるのは必然な気がするが。 そうすると、前半の盛り上がりと終わり方が、ちぐはぐな印象になる。
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寂しくて、孤独で、でもそんなの気にしないって思いつつもほんとうは誰かにそばにいてほしい。 それゆえに他人を傷つけたり、必死になったり、泣いてしまったり。ときに理解されないような行動をとってしまったり。でも、どれもおかしくなんてないんだ。 主人公と、ほかの女の子たちのそんな気持ちが...
寂しくて、孤独で、でもそんなの気にしないって思いつつもほんとうは誰かにそばにいてほしい。 それゆえに他人を傷つけたり、必死になったり、泣いてしまったり。ときに理解されないような行動をとってしまったり。でも、どれもおかしくなんてないんだ。 主人公と、ほかの女の子たちのそんな気持ちが伝わってきました。 ラストにはただただ感服です。
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生徒が「おもしろいから読んでみて」というので読みました。メールでのやりとりで話が進んでいくところなど、いかにも中学生が好きそう。でも意外とストーリーもしっかりしているという印象です。
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