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昼も夜も の商品レビュー

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2017/12/09

2012/04/17読了 詩は、誰でも書くことが出来る。言葉を幾つか選び繋げていくだけなのだから。そこには特別な技術などいらないし、決まりも無い。いたって簡単な創作だ。だが良作を生むというとなると、この創作活動ほど困難極まりないものはない。 っそもそも良作とは心に直に残るものを...

2012/04/17読了 詩は、誰でも書くことが出来る。言葉を幾つか選び繋げていくだけなのだから。そこには特別な技術などいらないし、決まりも無い。いたって簡単な創作だ。だが良作を生むというとなると、この創作活動ほど困難極まりないものはない。 っそもそも良作とは心に直に残るものを示す。小説、映画、創作物は星の数ほどあれど、心に響くものは極めて稀なものだ。「あ、いいな」というものが多くあっても、そこよりも向こうに行くものは少ない。「感動した」と口で言うことが出来ても、本当に涙を流すほどに感動できるものなんて滅多にない。 ただごくまれにある「当たり」は、本当に身体を痺れさせる。人生を変えるそれも存在するが、ほとんど出会うことが出来ない。 そこへと到る旅こそが、「本を読む」という行為のひとつでもある。 詩に関して言うと、まず「あ、いいな」まで辿り着くことさえ難しい。短い何かはダイレクトに胸を打つのか、見事にスルーされるか。そのどちらかしかないのでは。 これまでいくらか詩の本を読んだが、直接響いたものは本当に少ないし、正直言って届くものすら少ない。 が、全てではない。 今回のこの一冊は、一篇 表題作「昼も夜も」が印象に残った。 全体的に肉々しい感じがするが、そのなかでうっすら光が見えた― そんなような感じがした。作者は高校生(当時)で、まあ厨二くさいといえばそこまでだが、かなり「読ませる力」を秘めている。 「記憶の小物」はどことなくノスタルジック 「フリダシ」は、このカオスな感じは個人的には気に入っている。

Posted byブクログ