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世に棲む日日 新装版(一) の商品レビュー

4.1

218件のお客様レビュー

  1. 5つ

    74

  2. 4つ

    76

  3. 3つ

    42

  4. 2つ

    5

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2017/09/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

幕末に活躍する長州藩の志士、高杉晋作や桂小五郎が学んだ「松下村塾」を営んでいた吉田松陰の物語。この人については、小学生の頃静岡県の下田に行った際、この人の史跡がある神社(だったと思う)に行き、名前を憶えていてどのような生き方をした人なのかなという興味を持ったため。今回読んでみて、「思慮深い人に見えて、行動原理は稚拙な考えを持つ実は子供っぽいという人」という印象を持った。松陰の人柄よりも、長州藩の色々な所(考え方や伝統)が詳しく書かれていて、なるほどなあと思った。引き続き、作品の続きを読んでいきたいと思う。

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2017/09/03

おもしろき こともなき世を おもしろく すみなすものは 心なりけり わずか80人でのクーデター。 高杉が死ななければ、日本はどのようになっていただろうか。

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2017/08/04

同僚に激賞され、読み始めた。竜馬が行く、翔ぶが如く、に続いて読む司馬幕末長編。その2作でも長州の話はちょいちょい出てたけど、語りの視点が変わるとまた全然別の面白さがある。

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2017/04/18

2015年、大河ドラマ「花燃ゆ」が始まった時に、関連図書で平積みなっていたので買ったまま、2年間積読。そういえば、花燃ゆも見なかったな。 積読本整理で手にしてみたら、司馬遼太郎の世界に引き込まれました。 1巻は吉田松陰中心。歴史上で有名な人ですが、知っているようで知らないものだと...

2015年、大河ドラマ「花燃ゆ」が始まった時に、関連図書で平積みなっていたので買ったまま、2年間積読。そういえば、花燃ゆも見なかったな。 積読本整理で手にしてみたら、司馬遼太郎の世界に引き込まれました。 1巻は吉田松陰中心。歴史上で有名な人ですが、知っているようで知らないものだと思いながら読みました。 萩にも行ってみたくなりました。

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2017/02/25

p.264 松陰はそれらしい。 なにごとも原理にもどり、原理のなかで考えを純粋にしきってから出てくるというのが思考の癖であり、それがかれを風変わりにし、かれを思考者から行動者へ大小の飛躍をつねにさせてしまうもとになっているらしい。

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2016/11/11

吉田松陰の革命家としての芽が出るまでの話が中心。 まだこの刊ではこのシリーズの本当の面白さは味わえない。

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2016/09/03

このくだりが面白すぎた。 松陰という若者は、婦人というものにはまだ詳しく通じていない。 「おりつどの」 と丁寧にいった。 娼妓に対するような態度では無い。 それにおかしのはこの娼妓はおりつではない。 「わたしはおりつではありません。 おはまと申します。きっと国元におりつさまと...

このくだりが面白すぎた。 松陰という若者は、婦人というものにはまだ詳しく通じていない。 「おりつどの」 と丁寧にいった。 娼妓に対するような態度では無い。 それにおかしのはこの娼妓はおりつではない。 「わたしはおりつではありません。 おはまと申します。きっと国元におりつさまといういい方がまってらっしゃるのですね。」 「それは違います。 いつもこうなるのです。婦人にはおりつどのと呼びます。わたしの好きな名前です。」 松陰は狂が好きであった。 人間の価値の基準を狂であるか否かにおく癖があった。 人間には精気がある。 その量は決まっている。 松陰によればこの精気は抑圧すべきである。 やがて溢出する力が増し、ついに人間は狂に至る。 松陰はこの狂を愛した。 自分は本来愚鈍である。 しかしながら非常の人になりたい。 このため欲望を抑えるのである。

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2016/07/13

松蔭とはこういう人だったのかということが分かる。人の善なる部分しか見ないところには好感する。それいしても人を信じすぎる。

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2016/06/15

「長州の人間のことを書きたいと思う」 有名な書き出しからはじまる大河小説の第1巻。主人公は長州藩の若き思想家、吉田松陰。作者によると、彼が松下村塾を開いたことが長州藩にとっての大きなターニングポイントだったとのこと。確かに松下村塾卒業生の顔ぶれは豪華。高杉晋作に久坂玄瑞、伊藤博...

「長州の人間のことを書きたいと思う」 有名な書き出しからはじまる大河小説の第1巻。主人公は長州藩の若き思想家、吉田松陰。作者によると、彼が松下村塾を開いたことが長州藩にとっての大きなターニングポイントだったとのこと。確かに松下村塾卒業生の顔ぶれは豪華。高杉晋作に久坂玄瑞、伊藤博文、山県有朋などなど。彼らが長州藩を代表し、明治維新に多大な貢献をしたことは間違いない。が、本小説では教育者としての松陰の存在感は薄い。 吉田松陰は師として人に教え、人を動かす才能よりも、人に影響され、自分が動かされる人間だった。そんな「師」らしからぬ松陰の態度が結果的に、松下村塾で自由な風土を産み、多くの志士たちを排出した。 と、作者は語る。しかし、描かれている吉田松陰は頭脳明晰だが、お坊ちゃん的な世間知らずで、純粋すぎる過激思想が目立つ。友人と旅行したいだけで脱藩したり、ペリーの黒船に小舟で乗りこもうとしたり、自ら進んで牢獄に入ったりと。偶然、多くの弟子が歴史に名を残したから良かったものの、そうじゃなければ奇人変人で終わっていた。 たいした人物には思えなかったんだけど、司馬遼太郎ファンだと、この小説で吉田松陰を尊敬できるのか?

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2016/05/30

読書中に頬のかゆさを掻くということすら私情である、というこさのである。…だからなぐるのだ。 「大器をつくるにはいそぐふがらなざること」 「速成では大きな人物はできない。大器は晩く成る」 自分自身になんとかめどがつくまでは、人間にとって、そのもっとも蠱惑なものに目をむけまいとし...

読書中に頬のかゆさを掻くということすら私情である、というこさのである。…だからなぐるのだ。 「大器をつくるにはいそぐふがらなざること」 「速成では大きな人物はできない。大器は晩く成る」 自分自身になんとかめどがつくまでは、人間にとって、そのもっとも蠱惑なものに目をむけまいとしているだけである。 象山先生の威風に接することによって、心がゆるがぬようにしたい 「狂」 「人生において大事をなさんとする者は、和気がなければなりませぬ。温然たること、婦人、好女のごとし」 おだやかな人柄をもつことにおいてはじめて気魄を養うことができる。

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