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ゲーテ全集 新装普及版(9) の商品レビュー

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2016/01/31

『詩と真実』第一部・第二部を収める。生地フランクフルト・アム・マインで過ごした幼年時代から、グレートヒェンとの悲恋を経て、ライプツィヒ大学への遊学、ストラスブール大学への遊学が目立つ出来事となっている。その中に、七年戦争に対する家族の間での意見の対立、当時のドイツ文学の状況につい...

『詩と真実』第一部・第二部を収める。生地フランクフルト・アム・マインで過ごした幼年時代から、グレートヒェンとの悲恋を経て、ライプツィヒ大学への遊学、ストラスブール大学への遊学が目立つ出来事となっている。その中に、七年戦争に対する家族の間での意見の対立、当時のドイツ文学の状況についての記述、ライプツィヒ大学の教授陣についての記述、シュロッサーとの邂逅、ストラスブールでのヘルダーとの邂逅など、当時のドイツ語圏社会の状況を知るためのヒントが数多く散りばめられており、単にゲーテの自伝というだけでなく、18世紀後半のドイツ社会を描いた史料としても非常に面白い著作である。

Posted byブクログ